
昼下がりの3時ころ、お昼の時間も過ぎて何を食しましょうか
虎ノ門から官公庁街を歩いて霞が関駅へ、階段を降りて地下鉄に乗り込みます。
つり革に揺られ中吊りを見上げながら思案します。
このメトロ千代田線には老舗の蕎麦屋が集まっている路線です。
昼下がり、お客さんも少ないはずです。
新御茶ノ水駅で立ち上がり小川町方面に向います。
この界隈は、空襲にもまぬがれた「甘味の竹むら」、「あんこう鍋のいせ源」、
「鶏すき鍋のぼたん」が今も残り、老舗の蕎麦屋さんも残っています。
明治時代創業の老舗蕎麦屋「神田 藪そば」と「神田 まつや」があります。
「神田 藪そば」は水曜日は休みなので、久しく行っていない「まつや」に伺います。
持ちあわせたカメラで歴史ある「まつや」の外観を撮ってみます。
のれんの上は、「まつ」の形に「や」 の絵柄。
右側の入口と書かれた格子戸から入ります。
みなさん《蕎麦前》を楽しみながら老舗の雰囲気に馴染んでいます。
仲居のお姉さんの笑顔と慣れた客あしらいにうながされ、
入口の隅に座り蕎麦前を待ちます。
肉厚プリプリの「わさびかまぼこ650円」
小田原の「鈴廣」さんのかまぼこで、
わさびは、天城高原産の赤軸の本わさび、
醤油は土佐醤油です。
こだわりを持った蕎麦前でちびりやります。
「やきとり800円」
タレは、蕎麦の「かえし」を使っているのでしょうか。
筑波地鶏が6切れと、その下に白ネギが敷かれています。
甘じょっぱさなタレでちびりちびり。
ぬる燗一合の「お酒700円」は、菊正宗の樽酒でしょうか、きりっと辛口です。
「そば味噌」を舐めながら形のいい粋な徳利と盃でちびり。
「もり蕎麦650円」をたぐります。
勿論、蕎麦にはわさびは付いていません。
苦労して作ったそば汁の味を、ワサビの強い香りで、邪魔されたくなく、
さび無しで蕎麦の味を賞味して欲しいと願う、御主人の心意気です。
乾かぬうちに急ぎたぐります。
※わさびやネギをつゆの中に入れるような野暮なことをすると
蕎麦の味は台無しです。
まして、粉ワサビを練った様なのが出るような蕎麦屋は、
蕎麦を味わう店では無いようです。
久しぶりに伺いました、数は少ないけれど厳選されたつまみ、
店主のこだわりにうなってしまいます。
「神田まつや」を出て、今日は休みの神田須田町の「神田 藪そば」の前を通り、
電気街の秋葉原駅から帰ります。
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