参院政倫審 山下氏が旧安倍派追及
![]() (写真)質問する山下芳生議員=7日、参院政倫審 |
自民党の裏金事件を受けた参院政治倫理審査会が7日開かれ、旧安倍派の山本順三、吉川ゆうみ両議員が弁明しました。いずれも、派閥事務局からの指示に従い、秘書がパーティー券のノルマ超過分を政治資金収支報告書に記載しなかったと説明。日本共産党の山下芳生議員は、自民党として真相解明すべきだと追及しました。
安倍派の幹部だった山本氏は、不記載については報道されるまで知らなかったと強調。一方で、2022年に安倍晋三元首相が還付中止を指示したことを受け、同年は還付金を受け取らなかったと説明しました。不記載の違法性を認識していたからこそ受け取らなかったのではないかと問われ、答弁が二転三転。「(還付中止は)事後的に知った」「記憶があいまいだが安倍総理の決断なら正しいと感じた」などとごまかしました。
山下氏は「党の幹部や政府の要職を歴任してきた山本議員には真相を解明する責任がある。党執行部に真相解明するよう提起したか」と追及。山本氏は森山裕幹事長に提起したと述べましたが、森山氏がそれにどう応じたのかと問われると、答弁を拒否。山下氏は「国民に説明する責任がある」と批判しました。
吉川氏が受けた還付金は、20~22年に計240万円。現金と政党支部の口座で管理し、事務所の賃料や私設秘書の給与などに使ったと説明しました。ノルマがあることも還付の仕組みも報道で初めて知ったと主張。「私も真相を知りたい」と述べました。
山下氏は、真相解明を主張するのであれば、その鍵を握る森喜朗元首相に党として説明を求めるべきではないかと追及。吉川氏は「私の一存でできることはなく、党の中で話をしてみたい」などと述べるにとどめました。