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COP29の閉幕 先進国の責任が問われる日本

2024年11月28日 15時03分03秒 | 一言

 アゼルバイジャンのバクーで開かれていた国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)が2日間延長の末、24日幕を閉じました。

 COP29は、「ファイナンス(資金)COP」と呼ばれ、途上国の温暖化対策の資金調達が焦点となりました。先進国から途上国への資金支援で2035年までに少なくとも年間3千億ドル(約46兆円)と、現状の1千億ドルの3倍に増やすことで合意しました。

■途上国大きな被害

 気候危機の打開は待ったなしです。

 欧州連合(EU)気象情報機関コペルニクス気候変動サービスは、24年の世界の平均気温が観測史上初めて、年平均で産業革命以前より1・5度以上の上昇が確実だと明らかにしました。後戻りできない限界が近づきつつあります。

 「パリ協定」の1・5度目標を達成するために、途上国への支援が不可欠です。途上国は温室効果ガスの排出が少ないにもかかわらず、気候変動による異常気象などの被害が広がりやすく、対策やエネルギーの脱炭素化を進めるための資金が不足しています。今後、資金援助が実際にどれだけ実行されるかが焦点です。

 COPと同時期にブラジルで中国やインドも参加するG20(主要20カ国)が開かれました。18日に出された首脳宣言は「途上国の低炭素および低排出への移行を支援する必要があることを再確認し、われわれは、途上国に対する低コストの資金調達促進に向けて取り組む」とのべ、COPの議論を後押ししました。

 G20は世界の温室効果ガス排出量の8割を占めます。国連のグテレス事務総長は、COP29の成果に関して、各国政府がこの合意を土台とし、その上に積み上げていくことを訴え、「第一に、COP30に先立ち、約束通り1・5度に沿った新たな国別の温室効果ガス削減目標(NDC)を策定しなければならない。最大の排出国であるG20諸国が主導しなければならない」と呼びかけました。

■特大化石賞を受賞

 会議では、途上国や市民社会から先進国への厳しい批判の声が出されました。

 世界の環境NGOが参加する気候行動ネットワーク(CAN)は22日、日本を含む先進国に「気候危機を引き起こした歴史的責任を果たさず、気候変動対策のための資金提供から逃げ続けてきた」として「特大化石賞」を贈りました。

 特に日本の振る舞いは気候危機の打開に逆行するものです。会期中に英独仏など25カ国とEUが発足させた石炭火力発電所の新設に反対する有志連合に、G7では日本と米国だけが参加しませんでした。

 日本は石炭火力発電から早急に脱却し、危険な原発への固執をやめ、省エネルギーと再生可能エネルギーを進めなければなりません。先進国としての責任を踏まえ、新たなNDCでは、35年までに75~80%削減(13年度比)など1・5度目標と整合する野心的目標を掲げるべきです。

 総選挙で新しい政治プロセスが始まったもとで、次期エネルギー基本計画がふさわしいものとなるよう、国会における徹底した議論が求められます。


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1 コメント

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ストライベック (グリーンスチール)
2024-12-03 03:43:44
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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