拝啓 20代の僕へ。
僕は現在、29歳になりました。
23〜28歳の僕に手紙を送ります。
国立大学を出て、大好きな彼女、安定した職業についた僕は、人生はもう決まっていてもう僕の人生はゴールしたと思っていた22歳。
でも、違います。
あなたは、その後、5年間、人生で感じたことの無い地獄を味わいます。
ブラック労働、うつ病、婚約破棄、退職、ニート、統合失調症、150万女に騙される。
人生の絶頂から崖に突き落とされます。
そりゃもう、何度も人生のピンチが訪れます。
地獄です。
でも、あなたはその度、何度も復活します。
そして、何度も叩きのめされます。
不安で苦しい夜を、数え切れないほど過ごします。
常に空虚な気持ちで、満たされない思いを抱いて生きています。
でも、29歳まで生きてごらん。
今の僕は、幸せです。
そりゃ、22歳の僕が思い描くような誰にでも分かりやすいような客観的な幸せじゃない。
今の僕の幸せを言い表すなら、じんわりとゆっくり体に染み渡っていくような、ささいな幸せ。
ふとしたときに、あ、俺って今幸せだなと気づくような幸せ。
そんな日々が待ってるから。
人生には波がある。
辛けりゃただ生きてるだけでいい。
高い理想など持たなくていい。
波を待つんだ。
苦しい日々は無駄にはならない。
これからも人生に苦しい時期はくるでしょう。
でも、きっと俺なら乗り越えていける。
そんな自信がつきます。
あと、世間からみて幸せと定義されているものを追い続けるのは止めた方がいい。
自分の幸せは主観的なもので、心が本当に幸せだと思うものを追い続けるようにしなさい。
見た目がいいものに騙されないで。
本当に大切なものは目には見えない。
心の声を信じるんだ。
20代の君は、心の声を無視して生きるようになるから、心の声の聴き方を思い出せなくなるだろう。
自分にとって何が幸せなのか分からなくなる。
その時は、たくさん寝なさい。
思う存分寝てみなさい。
次に無駄な時間を使いなさい。
ブラブラ街を歩いて、意味もなくドライブしてみなさい。
最初は全く聞こえないけど、小さく心の声が聴こえるようになるから。
そしたら、それを大切にしなさい。
そしたら、幸せを感じるから。
北欧には『ヒュッゲ』って言葉がある。
言葉にできない、なんとなく心が幸せな状態を指す言葉だけど、きっとそれを感じるから。
『ヒュッゲ!20代の自分へ』