ガイカの夜明け

FXトレーダー トーマスの日々の計画と気づき

ゲーム理論-破産確率

2010年08月30日 16時46分16秒 | FXトレードの考え方
大学時代、ゲーム理論という講義がありました。
ゲームで勝てる方法を勉強するなんて不謹慎だなと思いながら興味津々でしたが、
内容は、確率統計論で世の中の現象を合理的に解いて行こうとする真面目なものでした。
そしてその中に「破算確率」というものがあります。
ネットで、そのことを適確に書いてある記事がありますので、紹介させていただきます。
システムトレード徹底比較の中にあります
http://algo-trade.net/?%C7%CB%BB%BA%B3%CE%CE%A8

ここで是非、ご自身の実際の約定履歴から、
勝った取引の回数と平均の獲得ピップスと、
負けた取引の回数と平均の損失ピップスを集計してみてください。

例えとしてですが、
勝ちトレード8回、平均獲得ピップス数10P、
負けトレード2回、平均損失ピップス数50P、であったとします。
その時、
勝率=8回/(8回+2回)=80%(横軸)
ペイオフレシオ(損益比)=10P/50P=0.2倍(縦軸)
となり、表からは72.2%という破算確率が求められます。

このケースの場合、そのシステム(やり方や手法)を継続して使用すると、
72.2パーセントの確率で証拠金が将来ゼロになる事を示します。

5ピップスの小さな利益でも、40枚にすれば、一日に必要な金額2万円を獲得できる……
という表現があります。
勝ちトレードだけをクローズアップすればそうですが、
その影には、40枚の負けトレードが背中合わせにあることを忘れてはなりません。
初心者の方が聞いたらば、勘違いをされる片手落ちな表現と思います。

複利計算で廻していけば、10万円が1億円になる………、
という表現は勿論、間違えではありません。(算数の世界では正しい)
でも、正しくもありません。(現実の世界では非常に困難)
これも、初心者の方には大きな誤解を招いてしまいます。

何故なら、実際には1億に到達する前に、一回でも大きなドローダウンが発生したり、
負けが続いた場合には、そのシステムは継続出来なくなるからです。
その表現を正しくさせる為には、
「破算確率が小さいシステムを継続・安定して運用した場合」……、
という必要充分条件を付け加える必要があるのです。

破算確率表を遠くから眺めるとある事に気付きます。
先ずは、勝率が高くても損益比が良くなければ「破算」してしまうということ。
勝率にこだわると、すぐに利食うので獲得ピップス数が減ったり、
ロスカットが遠くて損失が大きくなります。
つまり、「損益比を犠牲」にしてしまうのです。
反対に損益比にこだわると、なかなか利食いに到達せずにイライラしますし、
ロスを小さくするので頻繁にロス・カットが入ります。
つまり、「勝率」を犠牲にしてしまうのです。
どちらも、「ハラハラ・イライラ・ヒヤヒヤ・ガッカリ」の連続になってしまいます。

私が目指す投資のスタイルは、
「ストレスなく、コンスタントに、楽しみながら増やしていく」……です。
その観点からすると、「勝率も損益比もほどほどのレベル」が心地良い落ち着き所。
つまり、
勝率=60~70%
損益比=1.8を狙って、結果は1.2~1.5前後
この条件ならば、そんなに苦労をせず、無理なくエントリーができると思いませんか?
私の「ワクワク・ドキドキ」を満たすエントリー条件です。

コツコツと小さな利益を蓄える…という表現は、実に聞こえが良いものです。
でも、時々襲ってくる「ドカンという損失」によって、
スタートに戻ったり、或いは、スタート以下になってしまったらがっかりです。

1日1歩♪、3日で3歩♪、3歩進んで4歩下がる♪、では
水前寺清子も、本当に「汗かき~べそかき♪」で困ってしまいます。
人生「休まないで歩く♪」というのは歌の世界では元気で良いのですが、
我々は、時々は「立ち止まって振り返る」ことも必要。

そのままやり続けると、
時々やってくる「ドカンという損失」が怖くなって入れなくなる…。
「ドカン・ドカン」と2度続いてしまうと、そのシステム自体に疑問を抱いてくる。
でも、
「一度は通る道」
「メンタルをしっかり持つ訓練」と諭されて、
周りを見回してみると、疑問や疑いを持つことはいけない事……
何もできない自分に「継続は力なり」とか言い聞かせて、変に納得をしてしまうものです。

皆さんが通る道です。


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