成田空港へは新宿を1739発の成田エクスプレスで出発。新宿駅の成田エクスプレスは、代々木方面の一番南であり、結構乗換に時間がかかるので要注意だ。1階下のホームにつくと、最後尾が見える。12両編成なので、座席は最後尾の1号車がよいだろう。先頭の12号車だと延々とホームを歩くことになるので荷物ごろごろが面倒である。19時ころに空港について、カウンターに向かう。
カタール航空のオンラインチェックインは48時間前から可能であるので、事前に済ませておくことができる。座席指定は、最近あり勝ちの事前指定有料で5000円くらいであったのでパスし、オンラインチェックイン時にシートマップから選択した。比較的すいているようで、ドーハまではセンターの通路側を選択する。ドーハアテネは5時間のフライトなので初めて飛ぶのはどんなところか、窓側を選択する。
one world サファイヤを持っているので、エコノミーではあるがさくらラウンジで一休み。ここで日本食をたべてしばし日本とお別れをする。夜でもあるので、ラウンジはガラガラだ。
カタール航空は、評判がよく、世界NO1ともきく。安定のサービスと思う。エコノミーでも、アメニティが配られ、アイマスク、耳栓、靴下が入っている。長距離便にはありがたいサービスである。機内食は、出発後すぐに夕食が出て、到着前に朝食っぽい感じの2回サービス。食事はとり、魚、ビーガンの3種から選べてなかなか安定のおいしさだ。
ドーハには約13時間ので現地時刻4時40分ころに到着。日本との時差は6時間である。到着後乗換でもう一度保安検査をうけて、ターミナル内部へ。ドーハのアハド空港は、24時間眠らない空港であり、ショップもたいていが開いているが、さすがのこの時間は閑散としていた。one world サファイヤもっていれば、ビジネスラウンジに入れるのだが、カタール航空のビジネスラウンジ(これ結構有名で利用してみたいんだけど)は入れません。でも、下級のラウンジにははいれたので、まあpremium /gold lounge というところでしばしくつろぐことに。それでも普通のラウンジ並みのサービスなので文句はないな。
アテネ行きのフライトは740発で焼く5時間で到着する。直前にシリアのアサド政権が崩壊したというし、イスラエルはガザ進行しているし、どういうコースで飛ぶのかなと興味津々である。ドーハまでは、インド、パキスタンから海へ出てアラビア半島を回り込んで飛んだ。つまり、アフガニスタンとイランを避けているわけだ。今度は、イラクを縦に北北西に進み、トルコの東側にはいりアナトリア高原をそのまま西進し、イオニア海を越えてギリシャに入った。モスルの上空も通っていたのでイラクはいまや安定ということで、つまりシリア、イスラエルは避けていのるということのようだ。
ちなみに、アテネからの帰りのフライトではエーゲ海を南東に進み、エジプトのシナイ半島を南下、さらにアカバを横目でみながら紅海をしばし南下し、メジナの北をアラビア半島を横断するルートであった。イスラエルを避けるとこうなるんだな。帰りの日本へのルートとしては、ペルシャ湾をアラビア半島沿いに南下し、アラビア海からパキスタンから北インド、東インドからミャンマー北部を通過して中国にはいっていた。ミャンマーも問題なしということのようである。やはりイランは上空通過しないようだった。ロシア、ウクライナ、イランの上空をとおれないというのは結構な制約であると思う。
アテネには、ほぼ定刻の11時40分についた。EUはビサを必要としないし、入国書類も税関書類もいらない。入国は指紋も取らないし、質問もなく、なんと簡単に通過できた。アテネ空港は小さい空港であり、すぐに出口である。国内線と国際線はとなりの建物であり、市内向けのバスは国内線のほうにある。国内線のほうに建物横の歩道を100mも歩けばバス乗り場がみつかる。市内へのサクセスは、バスが一番便利で安い。市内まで、1時間程度で5.5€で900円くらい。地下鉄ならば9€で40分くらい。市内の中心地シンタグマ広場行きX95系統に乗ればよい。市内へはほかにもバスターミナルなどへ行くバスが頻発しており、料金も同じでとても便利であるバスに乗ったらチケットを改札機にタッチすれば、タッチ音と緑色mに画面がかわるのでOK。それやらないと無賃乗車になり、60倍の料金を取ると書いてあってからきちんとやることも大事。実際に、帰りのアテネ空港行きのバスで係員が確認して回っていた。
市内のシンタグマで降りる。ここは無名戦士の墓の目の前で、衛兵の交代式が有名なところである。バスが広場につく前に、交代に向かう衛兵が行進して向かっているのもおもしろかった。広場は、200m四方くらいの小さなところであるが、クリスマスにむけて準備中であった。
宿泊は、今日から3泊をアテネにするので、アクセスのよいところで広場から歩いて1分のところを予約した。ホテルを予約したつもりがアパートメントであり、いわゆる民泊であった。しかも、そこは無人であり、パスワードで入室できる方式。人と関わらなくて済むし、リーズナブルであるから良い面もあるのだが、チェックイン時間が15時であって、13時半についたがフロントもなく入室もできないため荷物預かりが不可能であった。
初日の予定であるスニオン岬へは、バスで2時間ほどかかるので、ローカルバスだと不安だったので、現地ツアーを予約しておいたが、14時スタートなので入室はできない。しかたないから荷物抱えてツアーに向かうしかないので、ごろごろと町中を。
目標地点は、アテネのあるアッティカ半島の最南端の崖の上にあるポセイドン神殿。だいたい70㎞くらいで2時間とのこと。ツアーといっても、バスでそこへ往復するだけであるが、料金も3000円ちょっと、現地バスは片道6€なので、超お得な値段設定である。
バスは市内を西へ進み、ピレウス港へ。古代の時代からアテネの玄関口で、テミストクレスが軍船を整備し、アテネ市内との往来を強固な城壁で固めたという地。もはや古代の面影はまったくないが、たくさんのフェリーや貨物船が停泊しているのを見ると、そうかあと感じる。最近では、シリアの難民がEUをめがけて、ピレウスに押し寄せてきたニュースや中国が資金出して借り受けたとかのニュースが思い起こされる。ギリシャにとって重要な拠点であることは変わりないだろう。
右手に海を見ながら南下していく。途中一か所、海辺の湖、ヴォウリアグメニという湖に立ち寄る。結構深い湖で、リゾート施設となっている美しい湧き水の湖らしい。
アッティカ半島の風景は地中海性気候で地理の時間に学習したそのままの感じ。オリーブの灌木が延々と広がり、岩肌もあちこちみられる山がちの地形をくねくねと、民家は白壁にオレンジ色の屋根。夕日が差し込み、キラキラと光るエーゲ海沿いのアポロン海岸と呼ばれるところを進んでいく。
<アポロン海岸>
アポロン海岸
アポロン海岸
およそ2時間弱かかって16時ころにスニオン岬に到着する。住温岬の駐車場にカフェが1軒だけ。200mくらい先の丘の上に柱だけが建つポセイドン神殿をめざして夕陽の中を遺跡に向かう。入場料は、冬季は半額の6€。ちなみに、ギリシャはどこでもそうだが、クレカが少額でも使える。タッチ決済がとても便利だ
ポセイドン神殿は、アッティカ半島の南端の崖の上に建つので、270度の視界で海が広がる。大理石が夕日に映える。この岬にたって思うに、紀元前478年にこの岬を回ってテミストクレスは、この地に立ったとだろうか。アテネ全体をサラミス島に避難させて艦隊を集結し、その時を待ったたのだろう。大王クセルクセスは、アテネを制圧、炎上させ、艦隊をサラミスに向け、艦隊の上からだろうか、大軍を率いて自信に満ち溢れ岬を回遊しただろう。2500年も前の出来事がそのままの姿で変わらず海は広がっている。なんとも感無量だ。
<ポセイドン神殿>
夕陽の沈むまでの1時間ほど、岬にたたずむ。世界史って、すごい。ロマンだ。
<スニオン岬からの夕日>
神殿はかつては彩色され、鮮やかな輝く神殿であったのだろう。内陣には、三又鉾をもった黄金色のポセイドンの巨象が据えられていたようだ。海上からも、遠くから輝いてアテネのピレウスを往来する船舶はアテネの繁栄を目の当たりにしたのだろう。
<ポセイドン神殿>
神殿は丘の上であるが、周辺には関連する遺跡が散在しており、ヘレニズム時代の駐屯していた施設跡とかある。まあ、石積みの基礎が残っているだけなので、なんとも想像するのは難しい。これはギリシャのどこでもいえることだ。でも、この遺跡感というか、昔の繁栄の跡が静かにたたずんでいるのが歴史を物語り、感じ入るものだ。
日没が17時5分だったのでバスの戻り、また2時間ほどで7時ころアテネ市内へついた。
アテネ市内行きのバスの停車場に時刻表があった。ギリシャで時刻表があるのは極めて珍しい。日没後に最終バスが出るようで、季節によって時間が変わっている
<スニオン岬バス停の時刻表>
シンタグマ広場はこれからって感じで人が出始めたくらい。ギリシャ人は夜遅いスタートらしい。夜ごはんに行こうかと思ったが、眠いので今日は20時にはおやすみ。なのだけど、アパートメントは繁華街に面しており、このころから喧騒の真っただ中である。夜中の1時ころ目が覚めたが街は相当な喧騒が続いていた。
ここで注意しないといけないのは宿泊である。ホテルはフロントがあり、なにかあっても対応してくれるし、荷物も預かってくれる。アパートメントは基本的にそういったサービスは期待できない。実際、今回のアパートメントNikis 20, Athinaは場所は最高であるが、荷物は預けられない、シャワーのお湯は初日機能せず、2日目は操作法はわかったものの、30度くらいだろうかぬるい、というか冷たいお湯しかでず、とてもではないが快適な時間とはならなかった。広くて安いがよく考えないといけないな、ということだ。3泊で日本円で25136円。ちょっと割高だ。