NPO法人潮彩の会神津島村地域活動支援センター(公式ブログ)

神津島村にある障がい者の通所施設


東京都神津島村字沢尻11-1

春に想う事

2024年03月07日 | 日記

気が付けば3月に入って早一週間が過ぎようとしています

3月と言えば卒業式🌸。こちら神津島でも卒業シーズンを迎えております。

先週は私の母校でもある「都立神津高等学校」にて第50回卒業式が挙行されました。

私事ではございますが、我が家の次男も神津高校50期生として無事に卒業を迎えることが出来ました。卒業された皆さん、この春からの新生活を迎えるにあたって何かと大変な時季かとは思いますが、くれぐれも体調など崩されないよう、残された島での時間を大切な方たちと共に過ごしていってくださいね。

 

さて、世の中は卒業シーズンではありますがこちら「地域活動支援センター」にはそのような事もなく、スタッフも利用者も「生涯現役!!」をモットーに各々が出来ることを毎日頑張っております。(中には「こんなところ一日も早く卒業したい!!」と思っている方もいるかもしれませんが、今のところ私の耳には入ってきておりませんので勝手に良い方に解釈しております・・・

一方で人は生きていく中で、新たな土地や職場・環境の変化の中に身を置くなどライフステージごとにさまざまな経験をし節目を迎えていくことが当たり前の事かと思いますが、義務教育を終えられた障害のある方・少なくとも島で暮らし私たちの地域活動支援センターに通われている利用者の皆さんにとっては、なかなかその当たり前の経験をする機会がないのではないかと感じています。

就職して得意なことを活かして仕事に励んで当たり前の賃金を得たり、同僚や友人と食事や飲みに行ったり、同窓会に出掛け級友と親交を深めたり、結婚・出産・子育てなど、私たちにとって当たり前のことが必ずしもそうではないのだと感じることが度々あります。また、世の中にはまだまだ自分の知らない選択肢があるのだという事に気が付かないでいると言えるかもしれません。

そういった中で私たち潮彩の会・地域活動支援センターの役割として何が出来るだろうかと考えるのですが、わたしたちに出来ることなんて限られています。

それでも障害を持つ当事者たちが一般就労とまではいかなくとも、ここ地活に通う事で社会人として働くうえでの心構えを学んだり、地域とのかかわりを積極的に持つなどして「自分たちも地域の一員なんだ」と実感してもらえるような取り組みを日々心掛けています。

そうはいってもやはり出来ない事は出来ないし、夢や希望だけで当たり前のことを全て叶えていくなんてことはきれいごと・難しいことであることも分かっています。

それでも、障害があるから・高齢だからとかは関係なく、自分の人生は自分で切り開いて全うしていくものという想いを持ってもらえるように、私たちは寄り添い支援していきたいと思います。

そして、本当は人生の節目なんて人それぞれであって、なんでもない日常を大切にしてこそ、その先にあるのがその人の節目なのではないか・・・なんてことを卒業証書をいただく息子の背中を見つめながら、また朝から沢山のシーツやタオルケットをたたむ利用者さんたちを眺めながら、一人ぼんやりと考えた50歳の春なのでした。。。

 

さて今月は年度末でバタバタですが、落ち着いて頑張ります

 

50歳の春を迎えた)松江 記

 


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