昔から物事の仕掛りが遅い性格で、いわゆる「夏休みの宿題は始業日の前日に集中してやる」、私はそんなタイプの人間。
「やる気スイッチが実在するのなら、欲しいなー」と思いながらも、「本当は始める気持ちなんて自分でいつでもコントロールできる」とも思っていて、要するに、物事をギリギリまで我慢できる精神的タフさがあるだけなのだ。おそらく私はチキンレースをしたら余裕で勝つだろう。なんなら止まりきれずに海に飛び込んでも屁でもないのだ。
来週から海外出張に行く計画があり、それは初めての欧州で、スイス、ドイツ、フランスと20日間の長期に渡り、不安を感じながらも、どうやって生活していこうかとか、週末はどこへ観光しようとか、業務以外に個人的な計画を立てておくべきなのはわかっているんだけど、4ヶ月前、前任者から業務を引き継いだ時から、この海外出張は綿密に計画されていたものだから、私は今日まで他の業務をしていた。出張が現実味を帯びてくるのってホテルやフライト予約をする行動だったりするけど、それらの予約はキッチリしている同行者が全て行ってくれていたので、本当に全く何もしてこなかった。
「週末はTop of Europeに行ってみたいんだよね」
先日の出張に関する打ち合わせの中で、同行者が発したこの一言。
これが私のやる気スイッチだった。
Top of Europe??なにそれ?
King of Mountainならサイクルロードレースで耳にするけど・・・。
ユングフラウヨッホ。
標高3471m。
富士山よりちょっと低いこの山にあるスフィンクス展望台から見る景色は素晴らしく、なんと氷河鉄道で行けるらしい。
「Top of Europe」「氷河鉄道」「スフィンクス」
パワーワードのオンパレード!!!
ネットで調べれば調べるほど、どんどん魅了されていく。
なんだよスイストラベルパスって。っていうか、スイスってトラムだらけだな。
世界一物価高の国で、ビッグマックセットが2000円だと?!
やる気スイッチが入りまくり、ついでにシクロ世界選手権に行った先輩やサイクルロードレース仲間からのアドバイスを受けて、準備を着々と進め、来週の出張が待ち遠しく感じるほどになったところで、まさかのバッドニュース。
訪問先のラボにある試験設備が故障したらしい。
週末に修理を予定しているものの、場合によっては延期にするかもしれず。
ああ、どうなることやら。