こつぶろぐ

もうも・玉・姫・コツメの日々あれこれと、時々保護犬たちの様子を綴っています

猫のはなし(2) ~白猫~

2007年09月29日 | 小粒


猫というと、真っ先に思い出すコがいます。



今年1月の猛烈に寒い日、とある総合病院の駐車場でのこと。

薬局へ薬をもらいに行ったダンナくんを待っていた私の耳に、
ミャーミャー鳴く声が聞こえました。声の主、それはメスの白猫でした。

「どうしたの?」と(今思えば軽率な行動ですが)しゃがんでみると、
すかさず寄って来ました。そしてビックリするほど甘えてきます。

しばらくすると、しゃがんだ私のひざの上に乗っかってきました。

薄汚れた大きめの体と顔中に緑の鼻汁。一瞬たじろぎましたが
慣れた様子でひざに上がり、そこで寝始めたのです。

驚きました。これほどまでに人に甘える猫は初めて見ました。

駐車場を行き来する通行人にジロジロ見られながらも、
気持ち良さそうに眠る猫を起こすことが出来ません。



話しかけてきたおばさんがいました。「その猫最近捨てられたのよ」

わざわざここまで運び、捨てて行った人がいるとのことでした。

そして猫は人が通るたびに鳴いて飼い主を探しているんだそう。。。

駐車場の管理人さんにエサをもらっているらしく、痩せてはいませんでした。



既に10分ほど一緒にいた私は、すっかりその猫に情が移っていました。

この猫を飼ってあげたい!!!

戻ってきたダンナくんに事の流れを説明し、恐る恐る聞いてみました。
「このコ連れて帰っちゃダメ?」

答えは当然NO。
「うちには鳥がいるだろ?」 「・・・・・・」



分かってはいますが、この猫も何とかしてやりたい。

せめて風邪だけでも治してやりたい。

里親が見つかるまでの間だけでも世話してやりたい。

ありとあらゆる手段を考えてみました。

動物病院、里親ボランティア、猫好きな友達、小鳥と接触させない方法…。

でもこれといったアイデアもなく、小鳥が2羽いる共働きの我が家に
猫を連れて帰ることはどうしても出来ませんでした。



「私を連れてって…」

目がそう訴えているようで、少しでも期待を持たせてしまったことに
激しく後悔するとともに涙が止まりませんでした。

いい歳したオバさんが、人目もはばからず公の場で大泣きです。

どうもしてあげられないのにむやみに手を出したりして、
この猫には本当に可哀想なことをしてしまいました。

去り際、気持ちを察してくれたのか、猫は私の後を
少し追って来ただけでじーっと見送ってくれました。



その後、ダンナくんが何度かその病院へ行きましたが、
白猫は見かけなかったそうです。

今も時々そのコを思い出します。

生きてるかな。。
今もあそこにいるのかな。。
いい人に拾われているといいな。。

人の温かみを知った飼い猫が突然捨てられ、独りで生きて
いかなければならない、なんて残酷なことだろう…。

こんな不幸なペットが1匹でも減ることを願ってやみません



雨の日は庭で暴れることが出来ないので、


引っ張りっこしてあげます(私の靴下ですが…)。


絶対放さない頑固者!!




「小粒!」 「おかーしゃん、なぁに?」


「ダウン!」 「あいよっと!」


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2 コメント

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猫の話・・ (chan203)
2007-09-30 07:51:22
う~ん。複雑ですね。
小学生の頃我が家も猫を飼っていました。
しかし、兄のぜんそくがひどくなり、猫はいけないということになって、父が遠くに捨ててきた苦い思い出を思い出しました。
小学生の私にはどうしようもなかったことですが、子供心にどうしてあんな方法しかなかったのか?と思っていた記憶があります。
悲しいことですね。

白ネコちゃんの幸運を私も祈っています。
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♪chan203さんへ (小粒まま)
2007-09-30 22:56:25
飼えなくなったら捨てる…という発想、大多数の人がそうなのかなぁ?
だとしたら悲しいことですね。
そういう我が家(実家)も、私が幼い頃なぜか鯉をたくさん飼っていたんだけど、冬が来る前に父が紀ノ川(ローカル!)に全部放流してしまいました。
「今年の冬はものすごく寒いらしいから、うちの池だと凍って死んでしまう」からだとか。
あと鯉と同じ頃、つがいで飼っていたセキセイインコが子供を増やし過ぎて全部飼えなくなって、近鉄デパート(これもローカル!)のペットショップに子供たちを持って行ったこともありました。
ただで譲るつもりが、デパ地下の牛肉を代わりにくれたことを覚えています。
数日後、ペットショップをのぞきにいくと、インコの子供たちが売られていました。

今思えばどれも悲しいことですね…
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