人間の出会いというもの、じつに奇異なものですねぇ。
先日ばったり、中学時代の知り合いに某駅で会いました。
私が通っていた都内の中学の最寄り駅ではありません。
現在私が住んでいるマンションの最寄り駅です。
彼は中学時代、お勉強のできる生徒ではありませんでした。
しかし高校に入って猛勉強し、某国立大学の医学部を卒業し、今は私の家からほど近い、市立の総合病院で内科医をしているそうです。
内科医にしてはでっぷりしたお腹で、貫禄がありました。
医者の不摂生とはあのことですね。
自信なさげだった彼の眼光は鋭く光り、他人の不健康を許さない輝きを放っていました。
医者になるのは小学生の頃からの夢だったとか。
人に歴史あり。
不惑を超すと人それぞれ、境遇も収入も外貌も変化するものなんですねぇ。
私もずいぶん太りましたし、変な病気もやりました。
大学時代の友人には、脳腫瘍で倒れ、現在リハビリ中の者もいます。
そうかと思うと私のマンションにときおりやって来て朝まで飲みあかし、そのままフローリングでごろんと横になって眠ってしまう、学生気分そのままの友人もいます。
彼は実家が都内、職場も都内なのにアパートを借り、ピアノを弾いたり剣道を習ったり海外へ独り旅に出たり、きちんと働きながらも気ままなシングル・ライフを謳歌しています。
理想的な生活ですねぇ。
内科医になった友人とは、近々近所で一杯やろうと言って、慌ただしく別れました。
朝の通勤時で、彼は上り電車に、私は下り電車に乗るためです。
でも多分、一杯やりに行くことはないでしょう。
彼と私はもともとそう親しかったわけでもなく、今はお互い忙しい身。
偶然ってあるものだね、なんて雑談の際に奥さんに一言言って終わるでしょう。
私から誘う気はさらさらありませんし。
一瞬、互いの人生が交差しただけのことです。
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