誰の上にも青い空

弟よ・2020秋(入院医療費助成制度&久しぶりの面会)

久しぶりに弟に関する記事です。

堅苦しい話から...

10月は2度、父親から呼ばれ千葉の実家に行きました。
それは弟の精神障害者入院医療費の補助金の事です。

父親は耳が遠いことや年齢的にも(聞く気が無い?理解力が乏しい?)
ケースワーカーさんの説明が理解できないから私に来て欲しいという。

現在は①「〇〇市精神障害者入院医療費助成制度」により、毎月16000円が補助されています。
今回新たに②「〇〇市重度心身障害者医療費助成受給資格認定」という制度が施行されたので

こちら②のほうが補助額が大きいので申請してみてはどうか?という話でした。
たしかに制度の名称が長すぎて覚えられない
それだけで訳わからなくなる→父には大変だ。

②を申請して認定されると入院費用のうち
医療費負担分(保険診療分)が自己負担額、1日当たり300円になるという。
1ヵ月当たり300×30=9000円分の負担で済みます。

①と②は併用は不可で
②が認可されたら②に固定されるという。
不認可の場合は①のまま。

①は毎月病院窓口で支払いをした後に
市役所へ行き「病院が発行した領収書」と「申請書」を提出して
銀行口座へ後払いで振込まれる。
(毎月役所へ申請→翌月口座入金→面倒)

②は毎月病院窓口で支払いの段階で割引される。
(認可→毎年自動更新→簡単)

※ぶっちゃけ、弟の入院費1ヶ月およそ90000円
(お小遣い含む=ジュース代等)ほど病院へ支払いしています。

そのうち医療費分(保険診療適用分)は
およそ半分弱の44400円(不思議と毎月同額)です。
入院費は保険診療適用外の負担(45600円)も大きく
こちらは補助対象になりません。

※とちかは時々ぶっちゃける
→その方が現実的で参考になる方がいるかも知れませんので。
①のまま→44400-16000=28400円
(保険診療適用外分を含めて計74000円の支払い)
②が認定→300×30日分=9000円となる
(保険診療適用外分を含めて計54600円の支払い)
1ヵ月当たりの支払額の差が約2万円も違うのでとても大きい。

重度の統合失調症の弟は、生涯入院し続ける可能性が大きいため
②が認定されて欲しいのが家族の願いです。



但し、制度には制約があり
(A)世帯の納税額(年収)によって認定の可否が関わってきます。
(実家では兄だけ収入があって、父と弟は扶養家族となっている)
(B)さらに、この医療費(保険診療適用分)44400円が
高額療養費と認められる金額かどうかでも変わってくるという。

兄と一緒に〇〇市役所に行って、相談してみたら
「兄の納税証明書では規定額を超えているのですが・・・申請できますか?」
「医療費が44400円なのですが高額療養費に含まれますか?」

と聞いても

「え~っと、ん~っと・・この場ではお答えできません。
まず申請をなさって下さい。
審査に1ヶ月ほどかかります。
結果を郵送で送りますのでお待ちください」とのことでした。

う~む。さすがお役所だ。
障害福祉課の担当者であっても
この場ではよく分からんから1ヶ月時間をくれ...

とりあえず申請書を提出しただけで終わりました。
1ヶ月後(今月末)にどうなっていることやら...
認定されますように...と祈るばかりです。


コロナの影響で久しぶりに弟との面会です。
(父は面会制限解除後に数回来たらしい)

「よう、トチゾー!(仮名)元気にしてた?」
トチゾーは非常に小さな声で「う...ん...」

「朝ごはん何食べたの?」
トチゾー「う...ん...た..べ..た..」

「美味しかった?」
トチゾー「う...ん...た..べ..ま..し..た..」

私の声や顔よりも
弟には「幻聴が強く聞こえ、妄想や幻覚が目に映る」ので
面会時はいつもこのような会話です。

トチゾーは面会室に長居することが出来ません。
幻聴や妄想・幻覚が強いために数分でそわそわしてきます。

「じゃぁ、また来るね!」と言うと
トチゾーは無言で面会室を出て、病棟内をウロウロしていきます。

これからもオレは、お前に会いに何度でも来るからな...
顔色は以前と同じで悪くなかった、変化なし。

今年の上旬以来の面会でした。

コメント一覧

Lei
色々、教えて頂き、有難うございました。
今のところは、大丈夫そうですが、、だからこそ、怖くて。刺激を与えたらと。
でも、何もしないのも、、と難しい問題です。ありがとうございました。
tochika
息子さん、独り言がごく日常的なことで良かったです。

統合失調症は15歳~30歳以前に発病することが多く、思春期、新生活、新社会人と呼ばれる、人生で「輝く年代、岐路の年代」ほど罹りやすい悲しい現実があります。原因は未だに不明ですが、遺伝的要因、ストレスなどによる環境的要因が仮説として提唱されています。

この「遺伝と環境の相互作用」はあらゆる病気の原因論としては一般的です。(なりやすい体質・性質を持って生まれた者が、なりやすい環境に置かれたときに発病する場合がある=必ずではないが、発病しやすい)

私の家系のDNAは精神疾患系ですね。「私=場面緘黙症、うつ病、睡眠障害」で「弟=統合失調症」ですから明確過ぎ。兄や父も社交性な人柄とは言えませんし、父方の伯母で自殺している方もいます。また父方の家系は物静かな人(人前で話せない人)ばかりです。母方の家系は口が達者で頑張り屋ですが、ガンになりやすく短命で兄妹ほとんどが60歳前後で逝去。65歳を越えているのは1人だけ。

弟が統合失調症を発病したのは...紙一重だったのかな...と思っています。たまたま発病してしまったのが弟だった。もしかすると兄や自分かも知れなかったし、弟の同級生かも知れなかった。だれにでも発病する可能性はあると思います。ですが遺伝的に弟が最も発病しやすく生まれてきて、17歳の弟を取り巻く環境の中で偶然に脳内で何かが起きてしまったのかな...と思うようにしています。

弟は高校2年生秋の修学旅行には行けたほど体調は安定していました。
(ギリギリ幻聴幻覚が起きる手前だったのだと思います)
高校1年生の時はスーパー(イトーヨーカドー)でアルバイトをしていました。
社交性があり、英語が好きで明るい性格の弟でした。

本来の陽気さのためか弟の妄想・幻覚は面白いものが多いようで、病棟で笑っている顔を見ることが出来ます。それは私と弟にとって救いなのだろうと信じています。
Lei
ありがとうございます。
息子の独り言は、今はなくなったと思います。ゲームや動画などに、文句を言ってたり、それに対しての感情を言葉にする事はありますが。それは、誰しもあると思うので。みんな、いじめるとかは、ずっと言ってましたが、妄想というより、思い込みだったり、言葉の捉え方の問題の様な気がしています。ただ、何がきっかけで、どうなるかなんて、分からないので、、(勿論、自分もですが。)対応は、慎重になってしまいます。ウチの家系が、鬱傾向みたいで。。遺伝しちゃったのかな。グレーな部分もあるだろうし。。
弟さんは、これといった原因は、なかったのでしょうか。急に幻聴が始まってしまったのなら、誰でもかかる可能性があるって事ですよね💧
tochika
Leiさんの息子さんはゲームはポケモン一筋で、友達が辞めてしまったことで距離が出来てしまい、不登校のきっかけとなってしまったのですね。

息子さんの部屋での独り言が心配ですね。
今後独り言が多くなったり、内容に被害妄想的な発言や
現実を超越した事や無ければ問題ないと思いますが
私の弟の流れを書いてみます。

弟の場合は高校2年の夏までは特に問題になることは無かったのですが...
「高校2年秋から、だんだんと幻聴・幻覚が始まる」
→「学校でみんながいじめると言い出す(被害妄想)」
→「学校に行きたくないと言い出す」
→「不登校が始まる」
→「高校2年冬に退学(17歳)」
→「父親の仕事を手伝わせるがすぐに辞める」
→「部屋で独り言」
→「風呂で独り言」
→「宇宙人やUFOの基地の話をする(18歳)」
→「合宿免許でいじめを受けたといい勝手に帰宅(被害妄想)×2回(19歳)」
→「食事をしていても天井を見上げて笑う」
→「誰といても独り言」
→「20歳で往診に来てもらい統合失調症と診断」
→「部屋に引きこもる」
→「生活時間がルーズ」
→「風呂に入らない」
→「親の言うことを聞かない(聞けない)」
→「食事や風呂を促すと暴力を振るう(幻聴を遮ると激怒する)」
→「近所のコンビニの商品を勝手に持ち出す(1年ぐらい続きました)」
→「暴力行為悪化」
→「病院へ連絡」→「緊急入院」
17~18歳ぐらいの段階で精神科で診てもらえば
重度化することは防げたかと思います。
家族に精神疾患に関する知識が乏しすぎました。

息子の小学校は昨日が運動会でした。
小学校最後の運動会...全く参加の意思は無かったようです。
このまま小学校へ通うことなく卒業してしまうと予想しています。
中学校生活、息子はどうなるのだろう?
最も不安な予感としては
遺伝的に弟のようになる可能性がありますので
少し危機感を持っています。
Lei
息子の場合、周りがポケモンゲームに飽きた。息子はずっとポケモンだけ。一緒にやる人がいなくなった。。です。そして、話
が合わなくなる→行かなくなった。
息子も、また最近寝るのも遅いし、起きるのも遅い。(早く起きてるけど、起きるのが面倒)ため息です。
tochika
Leiさん、コメントありがとうございます。
今年に入ってからは、息子の誕生日ぐらいしかイベントが全くありません。クリスマスの話題も出ないほどです。食事を一緒に食べる時間は3分ぐらいで、晩御飯だけです。急いで部屋に戻ってゲームをしたいみたいで、会話もあまりなく食事をあっという間に済ませてしまいます。友達と遊ぶのはいいのですが、やはり心配なのですよね。

一昨日、昨日とキッチンのリフォームをしたのですが、息子はオンラインゲームをずっと遊んでして「行けー!殺せー!」と部屋から漏れる大きな声で友達と遊んでいました。工事に来ている職人さんが「うちの息子も、今中学一年生ですがフォートナイトにハマっていましたよ、半年ぐらい続けていたかな~。周りの子が飽きちゃったみたいで止めちゃいましたけど」と言っていました。

中学生くらいから「飽きる」→「友達が止める」→「自分も止める」の友達の影響で変化が訪れる場合もあるのかぁ~。ウチの息子に当てはまるかは不明ですけど。最近は、徐々に友達が来る日数が減ってきたように思います。以前は1週間毎日誰かしらは来ていましたけど、週に4日ぐらいになってきました。今日は日曜日ですが、珍しく誰も来ないので平和?です。息子はAM3:00に寝たので、もうお昼ですが眠っています。

中学生になる→いずれ友達が来なくなる→◇◇→◎◎→学校へ行く?それとも?
Lei
息子も行かなくなったころ、1人で喋ってたり、見えないものが見えているような感じの時がありました。寂しくて、ぬいぐるみに話してたと言う事もありましたが。
本当、一時的でしたが。。
Lei
悲しいクリスマス、、胸が痛くなります。
でも、我が家も息子が学校に行かなくなってから、イベントはやっぱり、寂しいものな気がします。娘もいるので、何もしないのは可哀想なので、形だけはしますが。。
大きくなるにつれ、イベントは友達と過ごす子が多いのも分かっていると思うので、悲しくなる様です。ウチもこの先、どうなるのか。家族だけでは、どうにも出来ない気がしてきています。
tochika
Leiさんへ、すみません、訂正が一つあります。
診断されたのは22歳ではなく20歳でした。
弟の20歳のクリスマス近くに往診に来た医師に即座に「統合失調症ですね。私の勤務する◇◇病院に通院するように」と言われたことを覚えています。
本来ならば家庭が明るくなる時期だったのですが、我が家とても悲しいクリスマスでした。
tochika
@utawowasuretakanariya VIVAさん、コメントありがとうございます。
私って色々な事が器用に出来ないので、自分が出来る極わずかな範囲のことをしているだけです。大好きな弟のためになるのならば。父や兄はちょっと当てにならない部分がありますので出来るだけ私が動くようにしています。

制度も様々、申請は複雑、用紙もそれぞれ違い、書き方も色々、申請書類も多数あり...申請後も認定が1~2カ月かかる...もっと簡略化して欲しいといつも思います。わざとハードル高くしているのかと疑ってしまいますよ。年取ったら厳しいかもですね。

統合失調症は人口の0.7%という実際は身近な精神疾患です。140人に1人が罹ると言うと、これまでに出会った同級生に複数名は必ずいるはずなのです。私の弟の場合は重度で社会性は失われていますが、働ける方も少なくありません。ただ完治や完解するのが、うつ病と比較すると非常に困難であるのが現状です。

写真、お褒め頂き感謝いたします。
ブログにアップしている写真は選りすぐりなので、山ほどの失敗写真がありますよ~。10枚撮ったら9枚はイマイチです~。いつもセンス欲しいなぁと思っています。
utawowasuretakanariya
トチカさんいつもいつもお疲れ様です。
トチカさんは ほんとうに優しい人なんですね。

毎月掛かる弟さん入院費が高額で驚きましたし、
ややこしい手続きにも考えさせられましたし、
統合失調症というものにもまたまた考えさせられました。

★いつも写真が素晴らしいです。
tochika
uparinさん、コメントありがとうございます。
息子が異常行動を起こすようになった頃には、既に私は実家を離れて一人暮らしをしていましたので母一人に大きな負担をかけてしまいました。当時の父や長男は三男である弟を避けていました。暴力行為もありましたが、父頭が固い人なので強引に「〇〇をしなさい!」という接し方でしたし、兄と弟は病気になる前から元々仲が非常に悪かったことも影響しているかと思っています。

あの時自分が一人暮らしをしていなければ...と思うこともあります。まだ症状が軽い頃に、私の住む街へ車で連れて来たことがありました。私が学生の頃に登山をしていたので「兄ちゃん、一緒に富士山登ろうよ」と頼まれたことがありました。まだ私は社会人1~2年目で自分にゆとりが無く「ゴメン、今はちょっと無理なんだよな」と断ってしまったのを、ずっと悔いています。振り返ると弟からの「最後の私へのお願い」になってしまいました。その後は幻聴幻覚が一層強くなり、引きこもってしまいました。

母は心労が絶えないまま、62歳で人生を終えてしまいました。病床ではいつも弟のことが気がかりだったと思います。家族のうち一人が背負ってしまうとその人の寿命を削ってしまいます。母の死期を早めてしまったのは家族の絆が弱かったからだと痛感しています。
tochika
Leiさん、コメントありがとうございます。
親にとって赤ちゃん時代から世話をしている子ども、それと同様に弟を見続けています。両親が共働きだったので弟の世話をよくしていました。弟も長男よりも次男の私によくなつきました。長男と私は2歳違いで、私と弟は5歳違いです。年が離れているためか、弟が産まれた時から「なんて可愛いのだろう」と思ったものです。

幼少の頃に場面緘黙症だった私にはいつも孤独感や疎外感がありましたので、なんでも話せる弟が「可愛くて仕方がない」存在でした。陰気な自分とは対照的に、天真爛漫で明るくて...なんとなく、今の息子に共通する部分を持っているように思えます。

17歳から行動に変化か訪れ高校を中退し、22歳で診断された際にまさか弟が精神疾患に...と言う衝撃がありました。もとからマイナス思考が強かった私がうつ病になったのとは全く違い「何故弟が?」「あの陽気で前向きな弟を返して」とポッカリと私の心に穴が開いてしまいました。

現代の医療技術で統合失調症の完治はもちろん、完解を目指すのも困難です。ただ、面会時に僅かな声が聞こえる程度でもいいので会話が出来る状態が続いて欲しいと願うばかりです。
uparin
家族からも見放される患者さんが多い中で、とちかさんは優しいお兄さんです。
過去の記事を読ませていただいて、亡くなったお母様に想いを寄せました。暴力を受けていたことも隠して弟さんのことを庇っていたお母様の愛情や苦悩を思うと涙が出そうになりました。
Lei
弟さんの過去ブログ、見返しました。弟さんへの愛が見えて、胸が熱くなりました。
Lei
発病する前と変わらない可愛い弟。。tochikaさんは、とても優しいお兄さんなんですね。
弟さんと沢山の素敵な思い出があるからこそ、変わらず可愛い弟なんですね。
勉強不足で詳しくは、病気の事は分かりませんが、tochikaさんが会いに行く事で、少しづつ回復してくれますように。。。
tochika
uparinさん、コメントありがとうございます。
精神病院って、面会に来る他の患者さんの家族って数年に一度しか会うことがありません。中には身寄りのない方もいるかも知れませんが、厳しい言葉でいうと、家族から見放されてしまった方が多いのではないかと思っています。入院してから家族に会ったことが無い患者さんも少なくないとも推測しています。

家族であっても統合失調症がどのような病気か理解しようともしない方も多いようです。私は統合失調症に関する本を読み漁り、人前に出るのが苦手ですが家族会で様々な講演や当事者に体験談を聞いたりしました。入院したばかりの頃、父は弟のことを「デキ〇コナイ」と呼んでいました。古い考えの人ほど(情報が少ない時代の方)その傾向は強い気がします。現在はネットで検索すればいくらでも情報が手に入るようになり環境は改善しつつありますが、周囲からの偏見が強いことには変わりありません。

私は弟が大好きなので、これからも何度でも会いに行くことでしょう。
いつまで経っても私の中では、発病する前と変わらない可愛い弟のままなのです。
uparin
コロナで面会禁止の病院が多い中、弟さんに会えてよかったですね。
最近、閉鎖病棟という映画を観たので、映画のシーンを彷彿としました。精神科医が書いた原作小説も読みました。心にずっしり来る小説でしたね。映画もよかったですが。
やはり家族が面会に来てくれるのは大きな心にの支えになるでしょうね。とちかさんはぜひ弟さんに会いに行ってあげて下さい。
統合失調症の原因が解明されて、治る病気になるといいなぁと思います。
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