情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

マスメディアがキャンペーンした政策って全部アメリカのためのものだったような…

2011-01-21 22:02:38 | メディア(知るための手段のあり方)
 反小沢キャンペーンに続いて、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)キャンペーンが嵐のように吹き荒れているのをみて、そうか、マスメディアが一致して行う政策キャンペーンというのは、市民のためではなく、アメリカのためなんだな~とひらめいた。

 記憶にあるところでは、小選挙区制キャンペーン。リクルート事件後に「政治改革」という美名のもと、民意が反映されにくいはずの「小選挙区制」がなぜか、すべてのマスメディアによって宣伝された。

 当時のことを覚えていますか?


 当時は、一選挙区で2人~5人くらいが当選する中選挙区制が採用されていた。ところが、リクルート事件のような腐敗が起きるのは政治に金がかかるからだと批判され、小選挙区制だと自ずから選挙区も狭くなり金がかからないということで、小選挙区がよいというキャンペーンが貼られたと記憶している。確か、小選挙区だと二大政党制になり、政権交代が行われ、それによっても、腐敗が防がれるというものだったはずだ。

 しかし、小選挙区だと金がかからないという理屈は変な話で、激戦になればなるほど金をかけてでも、なんていう誘惑に駆られるわけだ。単純に選挙区が広いから金がかかるなんていうわけがない。

 むしろ、民意の反映という点では、明らかに、比例代表制が優れているし、小選挙区に比べれば、まだ、中選挙区の方が幅広い政党が国会に代表を送り込むことができる。

 だから、当時、マスメディアの論調に疑問を抱いたことを覚えている。

 
 結局、いまから考えれば、小選挙区にすることで、アメリカ追従の自民党の延命、そして、いざ、政権交代が実現した場合、自民党とほとんど政策的に変わらない政党となること(二大政党制はその違いが小さいのが特徴。小選挙区制という制度からは自ずからそうなる)が狙いだったのだろう。

 もちろん、マスメディアがそこまでのことを分かった上で、キャンペーンを貼っていたかどうかは知らないが、結果的に、アメリカ追従性策をとってきた自民党の延命に寄与してきたといえる。


 そして、規制緩和。これも、公務員による事業は非効率であり民間に移行するべきであるとか、より自由を与えることで企業が発展し市民が豊かになる、などという幻想をマスメディアは繰り広げた。

 その結果、必要な規制までも緩和され、たとえば、労働者の地位が弱体化し、不安定な生活を余儀なくされる市民が増えた。もうけたのは、アメリカだけであることは外資が日本で繁栄している状況を見れば明らかだ。日本の金融機関が米国で普通に営業していますか?規制緩和後、日本の企業がアメリカにどんどん進出したでしょうか?


 沖縄米軍基地問題だってそうだ。辺野古新設を早く決めないとアメリカとの関係が決定的に悪くなるという嘘をついて、辺野古新設を迫った挙句、アメリカから独立しようとした鳩山政権がつぶれたら、辺野古の問題よりも大切なことがあるから、辺野古は棚上げしましょう、ときたもんだ。

 いま、TPPについてキャンペーンが貼られている。しかし、本当にその枠組みが有利なのか?日本の経済がどれだけのメリットを受けうるのか、マスメディアはきちんと説明できているだろうか?


たとえば、産経の社説は、【日米FTAと同等の意味を持つTPPに参加するメリットは明らかだ。日米の競争力を強化し、長期的な成長を促す基盤を築くだけでなく、世界の通商ルールについて両国のリーダーシップを発揮できる。安全保障面でも日米同盟を補強し、国際ルール無視が目立つ中国を牽制(けんせい)する意味がある。】(http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110116/fnc11011603150000-n1.htm)と書いている。

 これって、米国に従えば、おこぼれにあずかれるって言っているに等しい。

 読売は、【日本は、まず、TPPに参加し、将来的には、中国やインドをも取り込んだ巨大な自由貿易圏の誕生に尽力すべきであろう。域内の各国が互いの結びつきを強める中で、安全保障上の懸案に対処しうる信頼醸成の枠組みを機能させていくことが、地域全体の安定化につながる。】(http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110107-OYT1T01092.htm)とこれまた、安全保障がらみの意見で、経済的なメリットについては触れていない。

 朝日の経済気象台は、【欠落しているのは「技術革新」と「国際化」に関する構想力である。付加価値をもたらす人間の知恵(技術革新)は無限であり、グローバル化の進展は急速だ。周辺国としての東アジア諸国とともに、経済発展をとげることは十分に可能である。困るのはTPPへのためらいに代表される「鎖国思想」である。】とするが、これって単なる精神論でしかない。

 …もうよそう。マスメディアのTPP賛成論で具体的で説得力のある議論はあっただろうか?

 結局、印象だけでしかない。

 アメリカとの連携がバラ色の未来をくれる…。そうだろうか。

 他方、米国にとって日本に農産物を売り込むというメリットははっきりしている。たとえば、牛肉→http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bse/beef_tokei.html


 マスメディアがそろって賛成する政策は、米国のための政策、もはや、そう思っていいのではないだろか…。


※画像はこちらより→http://gakusyu.shizuoka-c.ed.jp/shakai/seiji/02_3_nihon_senkyo_seido.htm





◆参加してみました。クリックお願いします。
   ↓
人気ブログランキングへ

◆持ち込み可視化についてアンケート実施中
   ↓
http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=57952

【ツイッターアカウント】yamebun


●沖縄への連帯ツイッターキャンぺーン●

【ツイッターアカウント】@BarackObama

【メール】→http://www.whitehouse.gov/contactから


【ツイッター例文】
JAPAN IS NOT US'S COLONY! We won't support US BASE. All US BASE OUT! from our country.

Please HELP Okinawa. 75% of the American bases in JP is in the islands, only 0.6% of JP land. Relocate #Futenma base outside.

Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.

Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko


At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8



【PR】






★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて:Gilbert's Nuremberg Diary)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。

風刺漫画は国境を越える~橋本勝の政治漫画再生計画第239回

2011-01-21 06:04:30 | 橋本勝の政治漫画再生計画
【橋本勝さんのコメント】

1月11日から14日まで韓国へ行っていました。
「マルチ・メデイア時代の権力への抵抗」という国際シンポジウムに
日本の風刺漫画家として参加するためでした。
シンポの詳細は別の機会に譲るとして私がそこでしたことを報告します。
日本のメデイア状況や政治漫画がどうなっているかをしゃべりました後
私の大型絵本の最新作「なぜ戦争はおきるのか」の読み聞かせをしました。
その中の1枚が、つぎの図ですがこれは「政治漫画再生計画」の230回のものと
まったく同じのようですが重要な点で違いがあります。



(クリックすると拡大します)

韓国という場に合わせて竹島問題を取り入れ、国旗も韓国旗にしています。
竹島という韓国も強くこだわっている問題をジャンケンで決めたらと提案する・・・
もしかしたらすごいブーイングがあるのではとドキドキでしたが、
韓国の風刺漫画家の方から笑いと賛同の拍手をいただき
ホッとすると同時にユーモアはこわばったナショナリズムを
乗り越えることができるということが実感できた瞬間でした。

そしてこの絵本の最後に今回の韓国での上演のために付け加えた
従軍慰安婦の問題(次の図)を読んでおわりました。
私が日本語で読み、それを通訳してもらうという形での上演でしたが、
終わった後、大きな拍手をいただきました。
私の意図が、観客の韓国、フランス、中国の方々に
十分伝わったことが確信できとても嬉しかったです。
そして風刺漫画の持つ力というものを再確認できましたことは
大きな収穫でした。そう、風刺漫画は国境を越えるのです!!



(クリックすると拡大します)


参加してみました。クリックお願いします。
   ↓
人気ブログランキングへ

持ち込み可視化についてアンケート実施中
   ↓
http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=57952

【ツイッターアカウント】yamebun


●沖縄への連帯ツイッターキャンぺーン●

【ツイッターアカウント】@BarackObama

【メール】→http://www.whitehouse.gov/contactから


【ツイッター例文】
JAPAN IS NOT US'S COLONY! We won't support US BASE. All US BASE OUT! from our country.

Please HELP Okinawa. 75% of the American bases in JP is in the islands, only 0.6% of JP land. Relocate #Futenma base outside.

Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.

Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko


At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8



【PR】






★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて:Gilbert's Nuremberg Diary)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。