さてさて、ちょうど一年間のブランクを経ての読書感想文、記念すべき20回目となりました。
今回は「カラフル」森絵都著 文春文庫刊です。
冒頭はいきなり、あの世から始まります。
「おめでとうございます、抽選に当たりました!」と天使
主人公の僕は、どうやら生前の罪により、輪廻のサイクルから外れ、生まれ変わることができなくなったらしいのです、しかし抽選にあたり、復活のチャンスが与えられます。
それは、生前の罪によって振り分けられた下界の別人の体を借り、その別人として約一年間を過ごすことで生前の罪を思い出すという、天使界では「ホームステイ」いうものです。
とまぁ、そういうルールに従って、中学3年生の真の体に乗り移った、「僕」はいきなり自殺未遂から一命を取りとめ、復活するところからのスタートとなるのです。
自殺未遂するだけあって、必ずしも幸福とは言えない真の人生、しかし他人の体と人生ということで、勝手気ままにホームステイを謳歌します。
その中で、真の自殺の原因が思い違いだったり、人間の弱さだったり、些細なことを許せなかったりする純粋な人間にありがちな事が原因ということを知るのです。
「僕」の生前に犯した罪は何か?
周囲の優しさに触れ、真の体と人生が少しづつ気に入ってきた僕だが、生前の罪を思い出し、反省することでホームステイは終了してしまい、僕は天上界に戻り、輪廻のサイクルに戻されます。しかし真の体は今度こそ死んでしまうということも天使に聞かされ、自問自答を繰り返します。
人の欠点や美点、弱さや汚さを受け入れる心を見つたときに、生前の僕自身が犯した罪に気づくのです。
そう、その罪とは・・・・
とまぁ、こんな話だけど、いつものように書いちゃうと、ネタばれになるので書きません、悪しからず。
はじめ手に取ったとき、少し子供っぽい内容かな?て思ったんだけど、作者は児童文学の作家で、この作品が一般作品のデビュー作だそうで納得。
でも、暗そうな内容だけど、全然そんなことは無く、逆に小学生や中学生にもお勧め出来る内容です。
最後のネタ証しには、よくできた推理小説のような爽快感が味わえます。
話は変わって自分自身いつまでも若いつもりだったけど、気が付けば35歳、今年は年男です。世の中は未曾有の不況のど真ん中、ハローワークだけが景気がよさそうです。
ちなみに、職業訓練校も忙しくなるな~とこの記事を書いているときは思ったのですが、募集開始して一週間、余り出足は良くありません・・・
どうなってるの?
それはそうと世の中、派遣切りが騒がれていますが、今の社会・政治はこの姿を目指してやってきたように思います。
効率を追い求め、無人化やリストラを推奨し、後進国に工場を移転するなど、その時のツケがこの世の中の混乱を招いたと思います。
技術や知識のある技術者までもが冷遇し、責任のない派遣社員ばかりを増やすというやり方も、絶対に間違ってますよね。
でも決して、大企業の経営者だけが原因とは思えないのです。
リストラや、海外の工場建設を推進し、無人化をすれば
確かにコストは下がるかもしれないけど、自分たちの仕事が無くなるのは当り前じゃないですか?
しかし、それをしなければ国際社会に生き残れないのも事実
思い切って鎖国? いや~魅力的だけど、実際には小さくなった地球では不可能
誰もが理想を言い、自分たちのエゴを突き通し、犯人をつるしあげ、マスコミは報道の自由と正義の名のもとに、メディアリンチで面白おかしく叩くといった有様
今必要なのは、他人の欠点ではなく自分自身がしゃんとして、社会での役割を見つけ、一生懸命努力する。これに尽きると思います。
首相がしょうもないこと言ったり、漢字を間違えたとか、言葉尻をとらえ、それをテレビで見て、腹を立ててどうするの?どうでもいいじゃんそんなこと。
人間はだれでも、自分には甘く、無限に己に言い訳はできるという生き物です。
もう一度、自分を動かすのは自分自身ということを自覚し、頑張りたいな・・・
って、この本を読んで思いました。
昨年を表す漢字は「変」だそうですが、確かにジェットコースターのような社会情勢でしたね、ガソリンの価格が、なんだか世の中を表すグラフになっていたような気がします。
今年はもっと、大変な気がします、原因は分かっているのだけど、手の施しようがないのかも知れません、しかしいつの時代もピンチの中にチャンスありです。
みんながアイディアを出し合い、少しでも良い方向にしていこうとすれば、意外と何とかなるかも知れません。基本は原点に帰って地道に行う、これに尽きると思います。
今年は、あんまり周囲に期待するのではなく、自分に期待する、そんな一年にしたいものですね。
おしまい。
今回は「カラフル」森絵都著 文春文庫刊です。
冒頭はいきなり、あの世から始まります。
「おめでとうございます、抽選に当たりました!」と天使
主人公の僕は、どうやら生前の罪により、輪廻のサイクルから外れ、生まれ変わることができなくなったらしいのです、しかし抽選にあたり、復活のチャンスが与えられます。
それは、生前の罪によって振り分けられた下界の別人の体を借り、その別人として約一年間を過ごすことで生前の罪を思い出すという、天使界では「ホームステイ」いうものです。
とまぁ、そういうルールに従って、中学3年生の真の体に乗り移った、「僕」はいきなり自殺未遂から一命を取りとめ、復活するところからのスタートとなるのです。
自殺未遂するだけあって、必ずしも幸福とは言えない真の人生、しかし他人の体と人生ということで、勝手気ままにホームステイを謳歌します。
その中で、真の自殺の原因が思い違いだったり、人間の弱さだったり、些細なことを許せなかったりする純粋な人間にありがちな事が原因ということを知るのです。
「僕」の生前に犯した罪は何か?
周囲の優しさに触れ、真の体と人生が少しづつ気に入ってきた僕だが、生前の罪を思い出し、反省することでホームステイは終了してしまい、僕は天上界に戻り、輪廻のサイクルに戻されます。しかし真の体は今度こそ死んでしまうということも天使に聞かされ、自問自答を繰り返します。
人の欠点や美点、弱さや汚さを受け入れる心を見つたときに、生前の僕自身が犯した罪に気づくのです。
そう、その罪とは・・・・
とまぁ、こんな話だけど、いつものように書いちゃうと、ネタばれになるので書きません、悪しからず。
はじめ手に取ったとき、少し子供っぽい内容かな?て思ったんだけど、作者は児童文学の作家で、この作品が一般作品のデビュー作だそうで納得。
でも、暗そうな内容だけど、全然そんなことは無く、逆に小学生や中学生にもお勧め出来る内容です。
最後のネタ証しには、よくできた推理小説のような爽快感が味わえます。
話は変わって自分自身いつまでも若いつもりだったけど、気が付けば35歳、今年は年男です。世の中は未曾有の不況のど真ん中、ハローワークだけが景気がよさそうです。
ちなみに、職業訓練校も忙しくなるな~とこの記事を書いているときは思ったのですが、募集開始して一週間、余り出足は良くありません・・・
どうなってるの?
それはそうと世の中、派遣切りが騒がれていますが、今の社会・政治はこの姿を目指してやってきたように思います。
効率を追い求め、無人化やリストラを推奨し、後進国に工場を移転するなど、その時のツケがこの世の中の混乱を招いたと思います。
技術や知識のある技術者までもが冷遇し、責任のない派遣社員ばかりを増やすというやり方も、絶対に間違ってますよね。
でも決して、大企業の経営者だけが原因とは思えないのです。
リストラや、海外の工場建設を推進し、無人化をすれば
確かにコストは下がるかもしれないけど、自分たちの仕事が無くなるのは当り前じゃないですか?
しかし、それをしなければ国際社会に生き残れないのも事実
思い切って鎖国? いや~魅力的だけど、実際には小さくなった地球では不可能
誰もが理想を言い、自分たちのエゴを突き通し、犯人をつるしあげ、マスコミは報道の自由と正義の名のもとに、メディアリンチで面白おかしく叩くといった有様
今必要なのは、他人の欠点ではなく自分自身がしゃんとして、社会での役割を見つけ、一生懸命努力する。これに尽きると思います。
首相がしょうもないこと言ったり、漢字を間違えたとか、言葉尻をとらえ、それをテレビで見て、腹を立ててどうするの?どうでもいいじゃんそんなこと。
人間はだれでも、自分には甘く、無限に己に言い訳はできるという生き物です。
もう一度、自分を動かすのは自分自身ということを自覚し、頑張りたいな・・・
って、この本を読んで思いました。
昨年を表す漢字は「変」だそうですが、確かにジェットコースターのような社会情勢でしたね、ガソリンの価格が、なんだか世の中を表すグラフになっていたような気がします。
今年はもっと、大変な気がします、原因は分かっているのだけど、手の施しようがないのかも知れません、しかしいつの時代もピンチの中にチャンスありです。
みんながアイディアを出し合い、少しでも良い方向にしていこうとすれば、意外と何とかなるかも知れません。基本は原点に帰って地道に行う、これに尽きると思います。
今年は、あんまり周囲に期待するのではなく、自分に期待する、そんな一年にしたいものですね。
おしまい。
とても、わかりやすかったです。