さてさて、本日は墨刺しの作り方を説明しましょう。
墨差しとは、竹で出来た筆のことで、これに墨汁をつけて墨付けを行います。
最近では、鉛筆を使う大工さんが結構いますが、鉛筆はすぐに先端がまるくなるし、慣れると墨指しのほうが断然使いやすいように思います。
これも最近ではDIYセンターなどでも買うことも可能ですが、やっぱり自分に合ったものを作るのが一番ですよね。
おおむね、8寸(240mm)の6分(18mm)程度に割った竹を準備し、内側の部分をのみ・またはカンナなどで平らにします、へらの部分は写真の様に削ります。
最終的には、幅4分(12mm)、厚さ2分(6mm)、長さ7寸5分(225mm)程度が使いやすいといわれますが、これは個人的な好みがあると思うし、弟子についた親方などで、結構違いますね。
ちなみに、石工さんや鉄工などで使うものは、右口と左口(竹の丸い側)が正反対のものを使うそうです。
次に、写真のように差しの部分を斜めに削ぎます、これは面積を大きくすることでより薄く割るためのひと工夫です。
うちでは、怪我防止のために、このように木で固定してのみを入れてます。
そして、割っていきます、4分(12mm)の幅で目標は48枚といいますが、なかなか難しいですので、なるべく多く薄く割ることを目指しましょう。
コツとしては、先端を数ミリ(5mm程度)のみが入れば後は竹で作ったナイフで竹の繊維に沿って割って行った方が安全ですね。写真のようにタコ糸を巻いておけば深く割れすぎる事を防げますね。
割る作業ができれば、いよいよ成形です。何も考えず、墨差しを木に置いたときに自然に全体が触れる角度で、削っていきます。
こうする事により、細く均一な墨が引けることが出来るのです。
反対側の筆の部分も、写真のように削っていきます。
最後は金槌で叩き、細かく割って柔らかくします。
指が触れる部分は、持ちやすいように面をとったり少し下側を削ったりします。
ただし上部は水平を保ってください、この面をガイドに、墨を付ける事があるからです。
当たり前ですが、墨は細く長く引ける事のほうが良い訳ですから、何本も作ってみて、より良いものを使いましょう。
昨年、ある現場の棟梁からこんな話を聞きました。
生徒を連れて行くと、その生徒が棟梁に墨付けが難しいと言いました。
その話を聞いた、棟梁が「墨刺しを多く割りなさい、良い墨刺しを使えば、墨付けが楽しくなって上達するよ」とアドバイスしてくれました。
成る程、深いな~と思いました。普通墨付けがわからないときは、この本に書いてるとか、実際に何度も練習しなさいとかアドバイスするけど、そうじゃなくて良い墨は、良い墨刺しからなんですね。
言われてみれば、その通りだと思いました。
コンピュータで墨付け行い、機械で加工するプレカットはともかく、最近は手刻みの棟梁でも、金属製の墨刺しだったり、マジックみたいな奴など多数ありますが、できれば昔ながらの竹で作った墨刺しで墨付けを行う大工さんが後世にまで、残ってほしいものですね。
おしまい。
墨差しとは、竹で出来た筆のことで、これに墨汁をつけて墨付けを行います。
最近では、鉛筆を使う大工さんが結構いますが、鉛筆はすぐに先端がまるくなるし、慣れると墨指しのほうが断然使いやすいように思います。
これも最近ではDIYセンターなどでも買うことも可能ですが、やっぱり自分に合ったものを作るのが一番ですよね。
おおむね、8寸(240mm)の6分(18mm)程度に割った竹を準備し、内側の部分をのみ・またはカンナなどで平らにします、へらの部分は写真の様に削ります。
最終的には、幅4分(12mm)、厚さ2分(6mm)、長さ7寸5分(225mm)程度が使いやすいといわれますが、これは個人的な好みがあると思うし、弟子についた親方などで、結構違いますね。
ちなみに、石工さんや鉄工などで使うものは、右口と左口(竹の丸い側)が正反対のものを使うそうです。
次に、写真のように差しの部分を斜めに削ぎます、これは面積を大きくすることでより薄く割るためのひと工夫です。
うちでは、怪我防止のために、このように木で固定してのみを入れてます。
そして、割っていきます、4分(12mm)の幅で目標は48枚といいますが、なかなか難しいですので、なるべく多く薄く割ることを目指しましょう。
コツとしては、先端を数ミリ(5mm程度)のみが入れば後は竹で作ったナイフで竹の繊維に沿って割って行った方が安全ですね。写真のようにタコ糸を巻いておけば深く割れすぎる事を防げますね。
割る作業ができれば、いよいよ成形です。何も考えず、墨差しを木に置いたときに自然に全体が触れる角度で、削っていきます。
こうする事により、細く均一な墨が引けることが出来るのです。
反対側の筆の部分も、写真のように削っていきます。
最後は金槌で叩き、細かく割って柔らかくします。
指が触れる部分は、持ちやすいように面をとったり少し下側を削ったりします。
ただし上部は水平を保ってください、この面をガイドに、墨を付ける事があるからです。
当たり前ですが、墨は細く長く引ける事のほうが良い訳ですから、何本も作ってみて、より良いものを使いましょう。
昨年、ある現場の棟梁からこんな話を聞きました。
生徒を連れて行くと、その生徒が棟梁に墨付けが難しいと言いました。
その話を聞いた、棟梁が「墨刺しを多く割りなさい、良い墨刺しを使えば、墨付けが楽しくなって上達するよ」とアドバイスしてくれました。
成る程、深いな~と思いました。普通墨付けがわからないときは、この本に書いてるとか、実際に何度も練習しなさいとかアドバイスするけど、そうじゃなくて良い墨は、良い墨刺しからなんですね。
言われてみれば、その通りだと思いました。
コンピュータで墨付け行い、機械で加工するプレカットはともかく、最近は手刻みの棟梁でも、金属製の墨刺しだったり、マジックみたいな奴など多数ありますが、できれば昔ながらの竹で作った墨刺しで墨付けを行う大工さんが後世にまで、残ってほしいものですね。
おしまい。
スミマセン
銅の墨さしを使っています。
理由は、墨が直ぐに太くならないといった所です。
もちろん、若干傷が入るので、化粧部材などは竹の墨さしですが・・・・・
しかし、そちらでは、木に固定して作っているんですね
岡山では、手で持って、割っていました。
しかも、一番最初の授業で、昨年度の生徒が最後に砥いでしまっていた鑿を使ってです。
当然、初めて使う鑿で、緊張しながら、割っていますが、大体、1人は、大なり少なり、鑿(刃物)の恐ろしさを体験していました。
当然、保険の処理の仕事が増える訳で・・・・・
岡山での流れは、墨さし、砥石台、鑿・鉋砥ぎ、継ぎ手、仕口、応用、施設外建物(実際にお客様の建物を墨付けから上棟、内部造作から完成)までの工程で実習訓練をしていましたよ~
そうですね、おそらく岡山の学校のやり方が、職人の定石だと思うんですよ。
多少でも刃物の恐ろしさを教えるところまでが、訓練の導入だったんでしょうね~
施設外建物・・・・いいですよね~
保険の件、予算や工期など指導員的には怖いな~(実際は面倒で無意味な県に提出する書類が一番手ごわそう・・・・)
でも、いつかは大工の学校でどこかの建物を建てたいと思ってるんですよ。
その時はいろいろ教えて下さいね