出張「大工の学校」

　さてさて、本日は出前教室で、市内のグリーンプラザというところに行ってきました。

　
　ここは、さまざまな事情で、学校にいけない児童・生徒が通う、適応指導教室というところで、昔の木造住宅を改築して、週三回ほど勉強したり遊んだりしている場所なのです。
きっかけは春にちょっとした事でお邪魔して、この教室の事を知り、何かお手伝いできることはないですか？とお話して、このような教室を開くことになったのでした。

　
　始めに、自己紹介をしたあと、この春行われた削ろう会が流れたニュースのビデオをみんなで見て、カンナの事に興味を持ってもらいました。中には眠そうな子もいたけど、だんだんと見ているうちにやる気が出たようでした。


興味を持ったところで、早速カンナを渡しヒノキの板を削り、削ろう会の開催です。初めてのことなので、なかなか削れなくて四苦八苦してたけど、なんとかうまく削れたようでヒノキのよい香りを感じ、続いて差しがねで墨を引き、鋸を使い、決められた長さに切りそろえました。


　次に構造模型と、継ぎ手・仕口を使って、木組みの勉強です、中には追掛継ぎなんかをみて、「すっげー」と興味津々の子もいました
　勉強した木組みの応用でベンチの土台となる足と貫、受け木を組み立て、座面となる始めに削った板を並べ、ビスで留めて完成です。最後にみんな一緒に記念撮影をしました。



　始めは、みんなつまんなさそうな顔をして、僕も不安だったけど、鋸を引いたり、墨を打ったり、形が出来るにつれ、だんだんと表情が活き活きとなってきたのが見て取れ、おしまいには全員積極的に参加してくれたおかげで立派なベンチができました。
木組みは人組み、チームワークでやれば何でも出来るということを、少しはわかってもらえたかな？帰るときにはみんなで見送られて帰ったんだけど、なんだか名残惜しくなりました

　
　本当に純真でいい生徒ばかりで、僕もなんだか癒されちゃったし、たまには外に出てこのような活動をしたかったので、本当にいい時間をすごせました。準備段階から勝手気ままに授業を抜けさせてくれる、８９４２先生にも感謝ですね。


なかには「来年、僕先生の学校に行きます」と生徒の中で力強く、言ってくれる人まで出て、「わかった、６０億で入札するわ（笑）」と答え、来年の生徒まで一人確保できちゃったりして、大成功の出張教室でした。

　
　参加してくれた５人の子供達にとって、今日の事が少しでもいい経験になったら良いなと思いました。
みんなアリガトね。　　　おしまい