大工の学校 

築き人(きづきびと)を志す、職業能力開発校の徒然日記
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丸のこ等取扱い作業従事者教育

2011年11月11日 | お知らせ
さてさて、少し前の話にはなりますが、今月1日東京の方に行っておりまして、

「丸のこ等作業従事者教育講師養成講座」という長ったらしい名前の講座を受けてきました。


これは、昨年7月厚生労働省からの通達

丸のこを使用するものは、特別教育に準じる安全教育を受けなければならないということです。


丸のこなんて、誰でも使えるわ!めんどくさ~~とか僕自身思っていて、


例によってお役所の天下り先を増やそうということなのですが、受けてみるとこれがなかなかいい講座でした。


チェーンソーや草刈り機などもそうなのですが、機械というものは便利ですが、いざ使い方を誤ると大変な事故に直結します。

こういったものを使用するときは、使用方法や安全対策などの講習を受けないといけないのですよ。



ということで、さっそく訓練生にも法定時間(4時間)に則り、講習を行い、修了証を発行しました。

取り扱い方法、消耗品(歯やカーボンブラシ等)の交換、とくに重要視したのが災害事例、みんなで意見を出し合い災害事例の原因について話し合ってもらいました。

最後は、指さし確認を入れた実技で講習終了。
現場で「安全カバー良し!」「服装良し!」とかいう大工さんはいませんが、自動車の免許と一緒でこうすることで、自分が作業するときに、心の中で意識するというものです。



面白いのは、皆さんが普段利用しているこの機械は正式名称は『携帯型丸のこ盤』








んで、こっちが『携帯型丸のこ』








逆じゃね?どう見ても逆じゃね?と思うのですが、実は間違っていないそうです。







これは、最初に丸のこができた時は材料にあてるプレートの部分が無かったみたいで、これにプレート=盤を付けたので
「携帯型丸のこ盤」らしいです。




より便利なもの、作業の効率化を考え発生したこの機械、進化の過程でどんどん機能が増え、安全性が高まり便利になっていったのですが、たとえば安全カバーなどが煩わしく、くさびや針金などで固定している大工さんが今でも結構います。


しかし、重篤な災害は安全カバーの無効化が原因な場合がほとんどだそうです。




そして、そのような悪質な違反を繰り返すと、本人や事業主が検挙や逮捕されることもあるそうです。





「怪我と弁当は手前持ち」自己責任において作業するので、労働安全に対する考えは建築業界とくに木造の場合軽視されがちですが、怪我をすると一番悲しむのは誰か?迷惑がかかるのは誰なのか?を理解して作業をして欲しいものです。


とにかく、ご安全に。

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