さてさて、本日は材料同士の接合方法についてです。
以前にも書きましたが、在来工法に於いては、継手・仕口と呼ばれる木材の接合技術の事です。
よく、この建物は釘を一本も使わないととか言うのを聞いた事があると思いますが、ほとんどが間違った情報だと思います。
日本最古の木造建築物である法隆寺にも釘は使っています。
光村図書の5年生の国語の教科書にも載っているそうですね。
【詳しくはここをクリック】
じゃあなんで?と思うかも知れません、
いきなりですがこの世に一本も釘が無いとすればどうなったでしょう?
答えは、それでも日本の大工は家を建てる事が出来る。という事です。
もし、お金や工期がいくらでもあるとするならば、大工さんにとってそれは大きな問題とはならないと思います。
当然、出来た家が簡単に壊れても駄目ですが、強度的にはほとんど問題は無いと思うのですよ。
それだけの、技術の蓄積が日本の大工にはあると思います。
じゃあ何故、法隆寺や現在の建物でも釘は使われているのでしょう?
答えは簡単、それの方が効率が良いからです。
釘を一本も使わないで建てる事はできるけど、少しでも強度が上がるし、何よりも効率が良いという事で、
少しでも施主の為になるのであれば、そんな拘りは別に必要ないのです。
ただ、最近ではベットを組み立てるような金物を、切り込みを入れた梁桁に差し込み、仕口を使わない
なんちゃって在来工法があります、これはいけないと思います。
西岡常一棟梁が、古寺を修復する時に学者が鉄骨で補強する案を出しました。
棟梁は頑なにこれを拒否します、「木と鉄を同じ構造に用いてはいけない、そこから木が腐ると・・・」
様は、金具としては良いけど、構造としては問題があるということです、きっとその通りなんでしょうね。
と言う事は、先ほどの「なんちゃって在来工法」はやっぱり問題があるのかなぁ?
賢いものは歴史に学ぶ、愚かなものは経験で学ぶ
この言葉にあるように、歴史が物語っています、1200年を超えてなお残る建築工法が他にあるでしょうか?
「大工の学校」ではこのような、伝統的在来工法の技術を可能な限り、学んでいます、恐らく継手・仕口にこれだけ時間をかけて行う、学校は少ないじゃないでしょうか?何せ継手仕口を20種類は実際に墨を付け刻む訳ですからね。
ちなみに、一番右下の巨大な兜蟻は、今から45年前の先輩が刻んだものですよ。
2年制のポリテク(国立の訓練校みたいなもの)の建築科の授業を除くと、難しそうなカリキュラムばかりで、いざ木組みとなるとプレカットを使っていて、唖然としてしまいました。建築系の高校でも殆ど学ぶ事は無いようですしね。
伝統技術を後世に残す為にも僕たちが頑張らないといけませんよね。
今、建築業界では様々な工法があります、鉄骨や木質パネルや、在来工法にしても、金物や樹脂を使っての接合など、
色々な工法が在来工法を凌ぐ工法だと謡っています、願わくば1000年後に果たしてどの工法が生き残っているか
見てみたい気持ちになりますね。
おしまい
以前にも書きましたが、在来工法に於いては、継手・仕口と呼ばれる木材の接合技術の事です。
よく、この建物は釘を一本も使わないととか言うのを聞いた事があると思いますが、ほとんどが間違った情報だと思います。
日本最古の木造建築物である法隆寺にも釘は使っています。
光村図書の5年生の国語の教科書にも載っているそうですね。
【詳しくはここをクリック】
じゃあなんで?と思うかも知れません、
いきなりですがこの世に一本も釘が無いとすればどうなったでしょう?
答えは、それでも日本の大工は家を建てる事が出来る。という事です。
もし、お金や工期がいくらでもあるとするならば、大工さんにとってそれは大きな問題とはならないと思います。
当然、出来た家が簡単に壊れても駄目ですが、強度的にはほとんど問題は無いと思うのですよ。
それだけの、技術の蓄積が日本の大工にはあると思います。
じゃあ何故、法隆寺や現在の建物でも釘は使われているのでしょう?
答えは簡単、それの方が効率が良いからです。
釘を一本も使わないで建てる事はできるけど、少しでも強度が上がるし、何よりも効率が良いという事で、
少しでも施主の為になるのであれば、そんな拘りは別に必要ないのです。
ただ、最近ではベットを組み立てるような金物を、切り込みを入れた梁桁に差し込み、仕口を使わない
なんちゃって在来工法があります、これはいけないと思います。
西岡常一棟梁が、古寺を修復する時に学者が鉄骨で補強する案を出しました。
棟梁は頑なにこれを拒否します、「木と鉄を同じ構造に用いてはいけない、そこから木が腐ると・・・」
様は、金具としては良いけど、構造としては問題があるということです、きっとその通りなんでしょうね。
と言う事は、先ほどの「なんちゃって在来工法」はやっぱり問題があるのかなぁ?
賢いものは歴史に学ぶ、愚かなものは経験で学ぶ
この言葉にあるように、歴史が物語っています、1200年を超えてなお残る建築工法が他にあるでしょうか?
「大工の学校」ではこのような、伝統的在来工法の技術を可能な限り、学んでいます、恐らく継手・仕口にこれだけ時間をかけて行う、学校は少ないじゃないでしょうか?何せ継手仕口を20種類は実際に墨を付け刻む訳ですからね。
ちなみに、一番右下の巨大な兜蟻は、今から45年前の先輩が刻んだものですよ。
2年制のポリテク(国立の訓練校みたいなもの)の建築科の授業を除くと、難しそうなカリキュラムばかりで、いざ木組みとなるとプレカットを使っていて、唖然としてしまいました。建築系の高校でも殆ど学ぶ事は無いようですしね。
伝統技術を後世に残す為にも僕たちが頑張らないといけませんよね。
今、建築業界では様々な工法があります、鉄骨や木質パネルや、在来工法にしても、金物や樹脂を使っての接合など、
色々な工法が在来工法を凌ぐ工法だと謡っています、願わくば1000年後に果たしてどの工法が生き残っているか
見てみたい気持ちになりますね。
おしまい
ところで、小学校5年の国語の教科書、本物が欲しいんだけどなかなか手に入らないですよね~
法隆寺などの組方が今でも簡素化されたとは言え、基本は同じですもんね