さてさて、模擬家屋の刻みもいよいよ大詰めを迎えております。
今回は、柱の加工の様子です。
ほそは、機械で加工します、微妙な調整が意外と難しいのですが、一度決まれば後は簡単に加工してくれます、基本は手加工ですが、機械にも馴れなければいけませんからね。
扇ほそなどは、手工具で加工しました。
カンナ掛けは、機械という訳にはいけません、最近はサンダーでペーパーを掛けることが多いのですが、やはり基本は手カンナです。
柱のカンナ掛けのポイントは・・・・
1:節が多い場合は元から末、無節の場合は末から掛ける
2:かな枕(息継ぎしたときに出来る段)や、耳(カンナの両端で出来る線)などを作らない。
かな枕は脚と手をうまく移動して、一定リズムで真っ直ぐ引くとできません、耳は砥ぐ時にほんの少し山なりに仕上げるとできません
3:逆目(特に節をかけた時にできる、かかじったような跡)をつくらない。
これは、裏座を詰めるとできません。
4:柱の中央部をほんの少し低くする。
右端を掛け、左端を掛け、最後に中央部を2回連続で掛けるとうまく仕上がります。
これは、鴨居を作るときなどに、胴付(接合部)が良くつくなどの理由です。
5:とにかくカンナを砥ぎ澄ます
切れなきゃ意味がありません。
他にもたくさんありますが、基本はこんなところでしょうか?
砥ぎに始まり、砥ぎに終わる。
家にカンナと砥石を持ち帰り、一生懸命砥いでいた生徒がいました。
「どうやったら、上手く砥げるか判らん!」ってよく言われますが、そんなの僕にも判りません。
ただひたすら頑張れば、たとえその時には失敗でも、その失敗が自分の財産になる訳ですよ。
今、仕上がっている柱は、自分の一年間の姿だと思うのです。
頑張れば、頑張った分だけ、カンナも柱も、そして自分自身も立派に磨かれたと思います。
確かに、年齢や性別、センスや体力など人間は千差万別です。
でも努力は嘘を付きません、ちゃんと自分に返ってくるのです。
そのことを、少し教えてくれましたね。
砥ぎは一生もんです、できたかな?と思うと、又つぎの壁にぶち当たります。
明日は今日より、上手くなりたい!って思えることが、どんなに素晴らしいことかと、いつもかんなは教えてくれます。
削った柱は、とのこを塗り、鉋屑で磨き、最後に蝋を塗って完成です。
カンナ掛けは終わりません、鴨居と敷居は上小の材料を奮発しました。
その時には、今以上の仕上がりを見せて欲しいものですね。
来週はいよいよ棟上げです。お楽しみに~
おまけ
丸太梁をちょうなで仕上げさせてみました。
仕上がったのか?って感じですが、伝統的な道具使いも継承するのも大事かと・・・
おしまい。
今回は、柱の加工の様子です。
ほそは、機械で加工します、微妙な調整が意外と難しいのですが、一度決まれば後は簡単に加工してくれます、基本は手加工ですが、機械にも馴れなければいけませんからね。
扇ほそなどは、手工具で加工しました。
カンナ掛けは、機械という訳にはいけません、最近はサンダーでペーパーを掛けることが多いのですが、やはり基本は手カンナです。
柱のカンナ掛けのポイントは・・・・
1:節が多い場合は元から末、無節の場合は末から掛ける
2:かな枕(息継ぎしたときに出来る段)や、耳(カンナの両端で出来る線)などを作らない。
かな枕は脚と手をうまく移動して、一定リズムで真っ直ぐ引くとできません、耳は砥ぐ時にほんの少し山なりに仕上げるとできません
3:逆目(特に節をかけた時にできる、かかじったような跡)をつくらない。
これは、裏座を詰めるとできません。
4:柱の中央部をほんの少し低くする。
右端を掛け、左端を掛け、最後に中央部を2回連続で掛けるとうまく仕上がります。
これは、鴨居を作るときなどに、胴付(接合部)が良くつくなどの理由です。
5:とにかくカンナを砥ぎ澄ます
切れなきゃ意味がありません。
他にもたくさんありますが、基本はこんなところでしょうか?
砥ぎに始まり、砥ぎに終わる。
家にカンナと砥石を持ち帰り、一生懸命砥いでいた生徒がいました。
「どうやったら、上手く砥げるか判らん!」ってよく言われますが、そんなの僕にも判りません。
ただひたすら頑張れば、たとえその時には失敗でも、その失敗が自分の財産になる訳ですよ。
今、仕上がっている柱は、自分の一年間の姿だと思うのです。
頑張れば、頑張った分だけ、カンナも柱も、そして自分自身も立派に磨かれたと思います。
確かに、年齢や性別、センスや体力など人間は千差万別です。
でも努力は嘘を付きません、ちゃんと自分に返ってくるのです。
そのことを、少し教えてくれましたね。
砥ぎは一生もんです、できたかな?と思うと、又つぎの壁にぶち当たります。
明日は今日より、上手くなりたい!って思えることが、どんなに素晴らしいことかと、いつもかんなは教えてくれます。
削った柱は、とのこを塗り、鉋屑で磨き、最後に蝋を塗って完成です。
カンナ掛けは終わりません、鴨居と敷居は上小の材料を奮発しました。
その時には、今以上の仕上がりを見せて欲しいものですね。
来週はいよいよ棟上げです。お楽しみに~
おまけ
丸太梁をちょうなで仕上げさせてみました。
仕上がったのか?って感じですが、伝統的な道具使いも継承するのも大事かと・・・
おしまい。
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