トモ何処へ

　ばあちゃんが「今日怖かったでえ」と
唐突にしゃべりだす　いつもの事
私「何が？」

　朝トモと久しぶりに散歩に出かけていった時のこと
家の前から続く河原から橋を渡ってゆっくり歩いていて
振り返ると　トモがいない　ティシュを入れるかばんとリードを
いしょに持っていて　リードが手から落ちたのに気づかず
歩いていたのだ　
「どうしょう　もうヒャとしたわ」
慌てて引き返して向かってくる人に
「犬を見ませんでしたか」と聞くと
「橋の所で待ってますよ」と

橋の真ん中で座っているトモを発見

トモは橋の反対側から大きな犬を連れた人が来るので

ビビって座り込んでしまったようだ

内弁慶のトモはよその犬が居ると飼い主に従順でリードを

持ってもらってホットしたんでしょう

大きな犬が来なかったら　一目散に走って家まで帰って来たかな？

ばあちゃん頼むでえ　バイクがよく走ってるから危ないんだから

「いやほんま　この人（トモのこと）いなくなったら　帰ってこられへんかたわ」

そうやで　今トモにいなくなられたら　私は立ち直れないと思う

それだけ　吠えても　ごきげんが悪くて噛もうとしても

夜トモと同じふとんで寝ている時が一番癒されているもんね

パパの元会社の社長

　夕方元会社の社長から電話がかかってきた

「○○ですが今からお参りさせてもらっていいでしょうか？」

一瞬誰だかわからなかった　でも話しているうちに社長だと

６時過ぎに来られた　若い三代目社長　社長が子供の時から
パパは知っている

「早いですね　もう一年がたったなんて　お世話になってばかりでした」

なんて　上手にいわれると　うれしいね　パパ

会社でた倒れてそのまま亡くなってしまったからか
律儀に来て頂き　感謝

「１９日が命日でしたから法事も１９日だと思っていましたので
すみません　私は１９日に来られないのでその前にと思って
居たのですが　会社からお花でもと思っていました　すみません」

いい人です

それに引き替えパパの弟　法事の当日はお嫁さんの弟の引っ越しで
来られないと義兄に言付けて御霊前の金封　そんなもんいらんわ
義兄に弟さんのケータイを聞いてお礼を言ったけど　弟さんは
「この間はすいませんでした」そう思うなら自分で電話してこいよ
私「またよかったら来てやって下さい」というと　事務的な返事
仕事中だとは思うけど　あんたの兄貴だよ　ちょっと悲しい
電話なんかもう絶対したくない　ダメダメ　大人にならなくっちゃ
(>_<)