寂しいお葬式

　祭壇を見て質素で良いと言っても　初めて見た

５６歳のご主人３年間のガンとの闘いで　お金がかかったのだろう

棺の前にお茶碗に山盛りのごはんにお箸を立てて　よく見る光景

ちいさな白木のお盆に白い食器何も入っていない　普通は精進料理を

入れるでしょ　誰も気が付かないの？

私が口出す事じゃないし　親戚に葬儀屋さんがいたのに

友人葬といっても　そこは身内が気を付けること　わからない

息子さんに教えてあげればいいじゃないの

お供えもない　果物やおまんじゅうが山積みされているのしか

見たことのない私は　エ～可哀相

葬儀屋さんのおじさん　買ってきてあげてよ

今日お家の方に少しだけどくだものをもっていった

ご仏前にお供えして下さいって

息子さんは　「気になっていたんです父は最後は

果物しか食べれなかったので」ホンマかいな

尚更　気の毒　奥さんは今日から仕事に行っていた

パートだから有給なんてないからだ

疲れているだろうに　気が紛れると言うものの

友人葬は葬式屋さんじゃない　導師をしてお経を読んで

後はお手伝いぐらいなのだ

全部の段取りはやはり葬式屋さんでなければわからない

喪主もはじめてなんだから　去年の私もあたふたしながら

気配りしている自分　親戚といってもどこまで口を出して良いのか

お金のいることだし　勝手なことは出来ないからだろうけど

料理の手配　ビールや飲み物お菓子など　なんでこんな私が

しているのかと　終いにキレタ事を思い出す

しっかりなんて出来ないのにやらざる終えない　可哀相だった私

私が死んだら娘ちゃんは出来るかな