こんちゃっす。
キスオちゃんです。
初夏の兆しを感じるこの5月、
ウチの部屋には私のダウンジャケットが吊るしっぱなしになっており、
その左胸にワッペンが付いているのは知ってはいたのですが、
何かの外国語が刺繍されていることにようやく気付き、
その言葉の意味を知りたくなりました。
急いでスマホで写真を撮り、グーグルレンズで翻訳してみると、
「着替えのための服」
「誇りを持って」
「男性向けの特別な」
「罰金」
などと、とてもアホみたいで意味の分からない言葉だったことが判明し、
「痔」
「私の忍者」
「ぎっくり腰」
などの、外国人が着ている変な日本語Tシャツとあまり変わらないじゃん！
何か…もう…恥ずかしい！！と思い、ワッペンを剝がそうとしましたが、
ガッチリと縫い付けられており、取れそうにありません。
ならば、別のワッペンをこの上に貼り付ければいいのではないかと考え、
イイ感じの物をネットで探してみたのですが、
ミリタリー系やバイク系ばかりで、そういうワイルドな世界とは無縁の、
カワイイ小動物系のオッサンであるキスオちゃんは、
やや遠慮したくなるものばかりでした。
ネットにはワッペンを作ってくれる業者もあり、
そうか、自分の好みのアニメや、そのマークのワッペンを
作ってもらえばいいのか！とやっと気づいたのですが、
そこでまた悩みが新たに発生しました。
キスオちゃんが好きなデザインというと、
ウルトラマンのシリーズのウルトラ警備隊や科学特捜隊などの
特撮作品のマークがあり、それを思い出して、これだっ！と叫びましたが、
それを？ダウンジャケットの？左胸につけてるマークは流星？
なんて感じで街を闊歩できるほど？ワシはウルトラマンが好きなのか？
ウルトラ好きのコアなファンの皆さんに対して恥ずかしくないのか？
世界中に向けて大きな声で、ウルトラの母が好きだッ！
ウルトラウーマンベスはもっと好きだッ！！と叫ぶことができるのか？
わかってんのかこの最近スッカリ尿ギレの悪くなったオッサンよう！
と考えると、とてもそれに見合った男ではないと、深く反省いたしました。
その後…公安9課とか首都警とかSHADOとかネルフとか
ジオン軍とかバッフクランとか
ブルーフィクサーとかビムラーエネルギーとかのマークはどうかと考えましたが、
そもそもそんなマークは無かったり、
そして、自分がそのマークを身につけるほど作品を愛しているのかの自信はなく、
その思考の過程でマークというのは、
自分がどれだけそれに帰依しているかのファンの決意表明なのではないか！
との結論に至り、キスオちゃんごときのヌルイオタクにどのマーク、
いや紋章をつける資格はビタ一文も馬場の十六文も無いと、
新たなワッペンを付けることを完全に断念したのです…
…そしてまた今年の冬…
ほら、あれをご覧。キスオちゃんが変なワッペンのジャケットで歩いているよ…
「着替えのための服」
「誇りを持って」
「男性向けの特別な」
「罰金」
……フフフ…変な人だね……と、囁かれるのです……
…街行く人々に…
‐FIN‐