実はその後気になったので登記簿を取得して確認してみました。結果以下のことがわかりました。
①相続放棄がどうなったのかはわからないが法人化はされていない
相続放棄が行われ、誰のものでもないことになると相続財産が法人化され管理人によって清算が行われて国庫へ帰属することになるのだそうですが、登記簿には「法人化した旨の登記がなされていない」状態でした。自分は相続放棄の実務を知らないのでどういった手続きになるのかわかりませんが、誰かが家庭裁判所へ「管理人選任の申し立て」をすることになると思います。そして裁判所によって選任された管理人が登記を行うと思うのですが、それがなされていないようです。つまり「誰か持ち主がいるが相続登記をきちんとしていない状態」なのかもしれません。
②地元の自治体が差し押さえをして数年後に解除していた
これは驚きました。おそらく税金の滞納だとは思います。自治体としても「差し押さえたところでどうにもならないのはわかっているが、法律上やらざるを得ないからやった」という気もします。結果どうにもならないうえ、建物もどんどん老朽化して管理にもコストがかかるから結局差し押さえを解除したという気がします。管理コストを所有者に請求するにしても「ない袖は振れない」わけで、走行しているうちに持ち主が死去してしまったのかもしれません。
取得が戦後すぐになっていたので、おそらく相続放棄は本当なのだろうと思います。一方で駅近のまとまった土地がどうにもならない状態になっているのはやはり法律の不備という気がしてなりません。もはや誰も手出しできないまま、さらに長い時間眠りにつくのだろうと思います。
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