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ネットワーク坐禅会・その8…3密プラス・同事行

ネットワーク坐禅会・その8

                                                           …3密プラス・同事行  

ステイ・ホーム週間の正念場を迎えます。3密は当たり前、さらにこの上に、このブログで提唱しているプラスの「心の密」が実践出来るかが問われています。

日本もそして世界も、個性が尊重され、個人の尊厳が重視され、高いレベルに進化しつつある民主化の流れではあるのですが、私利私欲がはびこる人間の愚かさは、なかなか思うようにはうまく平和な生活が維持されてはいません。すべてつながりあっている世界に生きるということは、違う個性を認め合いながら同化して共存していかねばなりません。

ノーベル賞を受賞した京都大学の山中伸弥先生は、コロナウィルスを無くすことは難しい、大切なことはいかに人にやさしく共存していくかだと言われています。戦いをやめて和平の道を歩むことが必要なのかも知れません。それには、人類すべてが痛みを分かち合い、支え合う事こそ肝要で、その智慧がためされているのかも知れません。

それには、この心を持つべきことはもちろんですが、見える行動として実践し、アクションを起こしていく必要があります。コロナ問題で言えば、「自粛」「支援」など積極的な感染防止へのアクションを起こすことだと思います。

このように、自ら進んで他に同化して行こうとする実践行を、仏教では「同事行」と呼んでいます。

道元禅師の言葉に、

「海の水を辞せざるは同事なり、このゆえによく水集まりて海となるなり。さらに識るべし、水の海を辞せざる徳も具足せりなり」(『正法眼蔵菩提薩埵四摂法』)

とあります。「海が水を多く保っているのは、同事という徳行(快く受け容れること)があるから」と説明し、さらには「水も(同事という精神で)海に進んで入っていくという徳を備えている」と説くのです。水を「川や雨」と置き換えると判りやすいですね。

ウィルスを喜んで受け容れたり、人に入り込むのを徳行と考えることは、大変な誤解ですが、万民への感染を防止するという「同事行」は重要なことです。人には様々な境遇や環境や職業、行うべき目標や課題があります。それらの実現に向けての応援、支援、協力、励ましはお互いに大切なことです。この心を閉ざさない(密閉しない)で、発信し合う努力こそ大切で、「同事」の精神が教えてくれているところです。

 

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