これはだめだ!

自信喪失、無気力な日本に”喝!”、反日、侮日に反撃、一矢を報いる。

日米の「核の傘」協議 民主党支離滅裂でご破算へ!

2009-08-26 | 安全保障

   7月20日の当ブログで「『核の傘』は“幻想”だ、日本は自国防衛のため何をするというのだ」を書いたが、政権獲得必至の民主党鳩山代表の「核を持ち込ませない」発言は、「核の傘」の協議はしないと言っているようなものだ。核兵器など安全保障に関する発言の混乱は、民主党には党としての外交・安全保障政策が無いことをさらけ出したものだ。日米同盟は、先行き不透明な様相を呈してきた。

「核の傘」を含めた抑止の議論を深めることで一致したが・・・・・
  安全保障日米の外務・防衛局長級実務者協議で「核の傘」を協議 日米両政府は7月18日、外務省内で外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)の局長級実務者協議を開き、北朝鮮が核実験実施や弾道ミサイル発射などの挑発行為を繰り返している事態を踏まえ、「核の傘」を含めた抑止の議論を深めることで一致した。 

 日本有事の際の米側の対応を再確認した上で、抑止力強化の可能性や日本側の役割などについて議論が進められる見通しだ。 「核の傘」は、核兵器を保有する米国が日米安全保障条約に基づいて「共同防衛」に出ることを宣言することで、第三国の日本への核攻撃などを抑止する仕組み。同日の協議では、来年の日米安保条約改定50周年に向け、同盟関係を一層強化していくことで合意。米側は、双方の基本認識を再確認することから抑止の議論を始めたいとの考えを示した。

初の日米核協議開催
  来月5日開催と決まったが


  「核の傘」を巡る日米の協議は、8月5日ワシントンで開催されることが決まった。

日米核協議 衆院選挙後に延期に

  米国の「核の傘」を巡る日米の協議は、日本の新政権のもとで協議を始めるべきだとの意見が双方で強まったため日本の衆議院選挙後に延期することになった。

 
鳩山代表「核密約 米に行き調査」すると言うが  

 
 最近、衆議院選挙では民主党が勝利することが確実になったが、8月24日の読売新聞は、「鳩山代表は、8月23日のテレビ討論の番組で、日米両政府が核兵器搭載の米艦船の寄稿を黙認する密約を交わしたとされる問題について『「(密約は)あるという蓋然性が高い。まず米国に行って調査するが、しかるべきタイミングで国民にきちんと説明する』と発言した。その上で、核の持込について『なくさないといけない。オバマ大統領を説得しても持ち込ませないということは十分できる』と語り、非核3原則の一つである「持ち込み」禁止を米側に求める考えを示した。」と報じている。 
  
オバマはプラハで演説したが
  アメリカは、艦船に核兵器を搭載しているか否かを明らかにしないことが抑止力を形成するとの考え方に立っている。アメリカの核は、日本の防衛よりもアメリカの防衛のため、アメリカの世界戦略遂行のためのである以上、日本の求めに応じて、日本に寄港する艦船には「核を搭載しない」と確約することはない。
 オバマ大統領を説得するというが、オバマ大統領の思考レベルと鳩山代表のそれとは、次元が違う。オバマ大統領の核の無い世界を目指すといったが、アメリカ国内で言ったわけではない。アメリカから遠いプラハで言ったのだ。アメリカ国内で、しかも軍部・軍需産業を前に演説できない。外からアメリカを包囲したような感じだ。夢のまた夢だ。

アメリカは、黙って核を大幅に
   ”廃棄”することが先だ!
 オバマ大統領の狙いは、「核の無い世界」を目指すと言っても、廃棄=核をゼロにするわけではない。核兵器の維持に莫大な費用がかかるし、警備上の問題も山積している。平成19年段階でアメリカの核兵器は、戦略核が約5200発、戦術核約500発、作戦用からはずされ予備・貯蔵された核が約4200発計約9900発ある。一方のロシアは戦略核約3300発、戦術核2300発、作戦用からはずされ予備・貯蔵された核9300発、計約15000発近く の核兵器を保有している。

 中国は、約200発、フランス約350発、イギリス約200発、インド・パキスタンそれぞれ50~60発、北朝鮮は10発あるのか無いのか。そんな状況だ。米露が一方的に中国、イギリス、フランス並に200~300発程度に削減することが、核の無い世界を構築する上で決定的に重要だ。米露がその持っている核兵器を半減しても、米露以外の核保有国の核兵器の数・威力よりも圧倒的に勝っている。

 米露以外の核保有国は、米露が自国と同等レベルに核の削減をしない限り、政治的に肯定的な反応をしたとしても、本心から同調することはないだろう。オバマ大統領個人に好感を持っても、アメリカという国は独善的で信用できないから。そのように振舞ってきたから。

アメリカ・ソ連が信用できないから
  核が拡散した

 マンハッタン計画でアメリカとともに原爆を研究したイギリスは発言力維持のためアメリカの「核の傘」にたよらぬよう核兵器を持った、フランスは「核の傘」を提供するから核兵器を持つなと説得されたが、時の大統領ドゴールは、ケネディ大統領に「核の傘」とは、いかなる事態に、いかなる作戦を展開するのかと詰問したところ、ケネディは顔面蒼白となり具体的な説明が出来なかった。ドゴールが独自の核戦力を持つ決心をした瞬間だ。中国は、アメリカに対抗するため「核の傘」を提供するから核兵器を持つなとのソ連の要求に、ソ連が自国を犠牲にしてまで中国のために核兵器を使用することはないと判断したから毛沢東は核兵器を持つ決断をした。どの核保有国も、アメリカやロシアを信用できないから核を持った。

 アメリカは独善的行動で世界の警察官ズラをしてきたことに、世界中で反感を持たれている国だ。アメリカが核戦力の一方的削減をしてこそ核の無い世界がやってくる。オバマ大統領が言ったのは、膨大な核兵器のわずかな削減だ。
 オバマとロシアは、核を維持するのが経済力の疲弊に伴って苦痛になったから、美しい、夢のような「核の無い世界を目指す」などという、日本の左巻きの人間が陶酔するような演説をしたのだ。
 オバマ大統領のプラハ演説とは裏腹に、アメリカ、ロシアとも自国の核兵器の威力向上に邁進している。これが、核を持った国の生き様だ。オバマ大統領やロシアの核戦略ついての考え方は、鳩山代表のような外交・安全保障の素人が唱える書正論とは次元が異なる。

選挙前にも係わらず この混乱振り


鳩山の頓珍漢な安全保障論で
  「核の傘」協議はご破産!

 衆議院選挙で勝利確実な民主党の代表が「アメリカに行って調べる」「核を持ち込まないよう(オバマ大統領を)説得する」と発言しているが、日本側が確認を求めたアメリカが提供する「核の傘」の論議は、これでご破算も同然だ。
 「核を日本に持ち込ませない」のだから。日本は「核の傘」はいらないのだから。「日米対等」だから。「日本は役割・責任をはたす」のだから。
 肝心要の民主党は外交・安全保障について党としての政策が存在していないことがはっきりしてきた。鳩山”首相”が頓珍漢な安全保障の論議を展開したら、アメリカ軍は、日本の安全保障を顧慮することなく日本が提供する資金でガアム島へ撤退することを予期しなければならない。
 日本の安全保障 前途多難。

 

 

 


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