(最近の日中の応酬)
駐米中国大使「日本は秩序に挑戦」
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中国の言い分を認めない限り“秩序(=中国)に挑戦“と宣伝しだしたのであるから、事は容易ではない。双方がそれぞれの道を歩むならば、最終的には武力で決着に行き着く。
沖縄近海に中国軍機、空自F15緊急発進
防衛省は25日、沖縄本島と宮古島間の公海上を、太平洋の方向に飛行する中国の軍用機4機を確認し、航空自衛隊のF15戦闘機を緊急発進(スクランブル)させたと発表した。領空は侵犯しなかった。この空域で中国軍機の活動が確認されるのは3回目。同省で目的などを分析している。
同省統合幕僚監部によると、同日午後、空自のレーダーが、東シナ海を南東方向に飛行する爆撃機「H6」=写真、航空自衛隊撮影=2機と早期警戒機「Y8」2機を探知。4機はその後、太平洋上に出た後、ほぼ同じルートを通って中国本土の方向に飛び去った。
(2013年10月26日 読売新聞)
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中国軍は、第一列島線と第二列島線の間の海域で最大規模の演習を実施した。米国は財政問題で軍事予算も削減するので、東アジアアに展開している兵力を逐次撤退、“アジアへの回帰”は挫折すれば、西部太平洋の支配を中国に委ねざるを得なくなる。 太平洋へ展開する艦船や航空機の飛行はますます増えるため日本列島に対する中国軍の脅威は増大する。
首相、自衛隊観閲式で訓示「最善の安保政策 追求」
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安倍首相が自衛隊観閲式で中国を念頭に訓示をすると分っているので、牽制したか。
首相発言は「思い上がり」と批判
中国外務省の華春瑩は28日の定例会見で、安倍首相が尖閣諸島をめぐり対立する中国を念頭に「力による現状変更は許さないとの確固たる国家意志を示す」と訓示したが、「力による現状変更は許さないとの確固たる国家意志を示すが、武力を行使しても」と明言しなかったので「傲慢と自信のなさを改めて表した」と批判した。
その上で「釣魚島問題の現状打開は他人ではなく、日本自身が行うことだ」と要求した。また華春瑩は、尖閣問題に関して「(1972年の)国交正常化の際に双方は先送りによる解決で同意し、その重要な共通認識はその後、40年以上にわたり中日関係を正常に発展させる重要な基礎となった」と述べ、領有権の棚上げを日本側が認めるよう求めた。
日本の首相を批判する中国側は副局長、“首相”と“副局長”、レベルが違う。「思い上がっている」のは中国である。恰も、戦前の日本対中国の力関係が逆転したような感じである。日中の力関係、国の内外に対する影響力の差を計るバロメーターである。
尖閣接続水域に中国「海警」4隻
第11管区海上保安本部(那覇市)によると、29日午後7時現在、沖縄県石垣市の尖閣諸島・久場島沖の接続水域(領海の外側約22キロ)内を、中国海警局の公船「海警」4隻が航行している。 海上保安庁の巡視船が領海に入らないよう警告している。
(2013年10月29日20時30分 読売新聞)
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中国は自国の意志を“言葉”だけでなく航空機や艦船をつかって“行動”で示す。警告、抗議や訓示などの“言葉”だけで“行動”が伴わない日本と違う。このため徐々に、日本の実効支配が形骸化しつつある。
防衛相「大変異例」……与那国島接続水域に中国艦
防衛省は29日、沖縄県・与那国島などの接続水域内を航行する中国海軍のフリゲート艦2隻を確認したと発表した。
領海には侵入しなかった。この海域で中国艦の活動が確認されるのは4回目で、太平洋で訓練をした帰りとみられる。
同省統合幕僚監部によると、29日午前5時頃、領海の外側約22キロ以内となる同県・仲ノ神島の接続水域に中国艦2隻が侵入したのを、海上自衛隊の護衛艦が確認した。太平洋から東シナ海方向へ艦艇は北上を続け、同9時頃、与那国島の接続水域を出た。
南西諸島では、爆撃機などの飛行も相次いでおり、小野寺防衛相は29日、「大変異例なことだと思っている。しっかり早期警戒を行い、我が国に影響がないよう対応する」と語った。
(2013年10月29日23時40分 読売新聞)
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一国の国防担当の大臣が「大変異例なことだ」と弱音を吐いては駄目だ。このレベルの人物では日中間で武力衝突が生起した場合、“軍”を統率できるとでもいうのか。日本周辺の国の国防相はこのような発言をするか。武器の性能、数量以前の問題、部隊を統率人物は有事に対応できる器でない。日本側の大きな弱点である。
これは、政治家や官僚だけでない、制服自衛官も同じひ弱さが拭えない。
恰も、自衛官の上層部は官僚が制服を着ているような印象である。自衛隊、自衛官には、“軍隊”や“軍人”が培い備えているはずの“威信”が微塵も伺えない。大臣がこのような言動をしめせば、中国の恫喝はエスカレートしても不思議ではない。戦わずして屈服させるのが上の上であるから。
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トップや政治がダメであれば自衛隊は勝てない! どこの国と戦っても! 2013-02-08
原潜艦隊の活動をアピールしながら 日本側に難癖を付ける
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尖閣問題を念頭に原潜艦隊を積極的に活用して海洋進出を強めるとアピール、90日間の長期高校やミサイル発射実験に成功したと“力”を見せつ、海空では艦船、航空機による挑発、威嚇行動を好き勝手に行なっている。それだけではい。監視かつ活動を行なっている海自に対し“演習の妨害”と難癖を付けている。
中国「濱海512」、尖閣EEZ内で海洋調査か
1日午後3時20分頃、尖閣諸島(沖縄県石垣市)・久場島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で、中国の海洋調査船「濱海512」がワイヤのようなものを6本垂らして航行しているのを、海上保安庁の巡視船が発見した。
同庁が調査を中止するよう呼びかけ、船は同5時38分に同水域を出た。
第11管区海上保安本部(那覇市)によると、外務省に対し、中国側から海洋調査に必要な事前通報はなかったという。
(2013年11月1日20時18分 読売新聞)
中国の海洋調査船、尖閣沖EEZ内を一時航行
2日午前10時38分頃、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で、中国の海洋調査船「濱海512」がワイヤのようなものを6本垂らしながら航行しているのを海上保安庁の巡視船が見つけた。
調査船は同日午後0時12分頃、EEZを出た。
第11管区海上保安本部(那覇市)によると、調査船は「地質調査を行っている」と海保の巡視船に伝えてきたが、中国側から外務省に対し、調査に必要な事前通報はなかったという。調査船は1日もEEZ周辺を航行していた。
(2013年11月2日18時54分 読売新聞)
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遂に、尖閣諸島の海域で調査船を投入して測量を開始した。日本は単に「警告」「注意」などの言葉の繰り返しだけでなく、日本の意思を“行動”をもって示す時期に至ったという事である。日本は中止を呼びかけるだけで、拱手傍観である。今、実力を持って阻止しなければ、将来も同じ調査活動が行なわれた場合、どうするのだ。日本の尖閣諸島に対する実効支配が崩れつつある。施政権が及ばない事態が常態化すれば、日米安保条約は適用されない。
ロシアの電子偵察機が日露の“2プラス2”に併せて日本海側の空域に飛来した。マスコミは“2プラス2”について、日本側には中国を牽制する狙いがあると報道しているが、事はそれほど単純ではない。ロシアは中国に、“誤解するな”とサインを送っている。
中国は周辺国との関係を固め 日本との対決に臨む環境を整備
中印国境衝突回避
中国の仮想敵国の1番目は日本、2番目はインドである。中国は、そのインドと国境衝突回避の協定を締結した。一先ず、背後の敵鎮め、これにより日本との対決に専念する環境を整備した。
ベトナムとは南シナ海共同開発
中国の李国強首相がベトナムを訪問し、南シナ海を平和的に解決するための作業グループ設置で合意した。ベトナムは南シナ海問題で対中強硬派であったが、中国の圧倒的な経済力の前に対中協調に転じた。
ロシアは原油の輸入拡大で篭絡
李国強首相はロシアのメドベージェフ首相と北京で会談し、ロシアからの原油輸入量を年間1000万トン増やすほか、両国企業が年に1600万トンの原油受入れが可能な製油所建設などで合意した。メドベージェフ首相は「原油は10年間で1億トン、総額で850億ドルになり、中国にとっても巨額だ。我々は更に高いレベルに達した」と絶賛した。中国は“カネ”でロシアを篭絡した。
それだけではない、モンゴルのアルダンホヤグ首相も李国強首相の招きに応じて訪中した。「経済と貿易面で両国関係を新たなステージに乗せたい。中国企業の投資を望む」との事。モンゴルも中国の“カネ”に靡いている。
“時限爆弾”を抱えた沖縄、分離独立の動き
琉球新報 2013年5月15日の記事を引用する。
琉球独立学会を設立 平和な『甘世』実現目指す2013年5月16日
琉球の島々に民族的ルーツを持つ人々が独立を目指し、学際的な調査研究を進める「琉球民族独立総合研究学会」が(5月)15日、設立された。学会設立準備委員会を務める研究者らが同日、那覇市の県庁で記者会見し、発表した。委員らは米軍基地などを具体例に「沖縄で繰り広げられている問題を解決するには独立しかない」と指摘。「独自の民族として、平和に生きることができる『甘世』(あまゆー)を実現させたい」と話し、自己決定権を行使した基地のない島を目指し、担い手となる人々の参加を呼び掛けている。
沖縄の施政権が返還された「復帰」40年の昨年、宜野湾市の沖縄国際大学で「脱軍事基地、脱植民地化」をテーマにしたシンポジウムが開催されたことがきっかけ。日本国民などの多数派が琉球の方向性を一方的に決めている現状をあらためて確認し、参加していた研究者を中心に学会設立準備委員会を発足して議論を進めてきた。
国際人権規約に規定された「人民の自己決定権」に基づき、学会は「琉球の地位や将来を決めることができるのは琉球民族のみ」との方針を取る。そのため、会員は琉球の島々に民族的起源を持つことが条件だ。
発表会は年2回予定し、最初は10月に実施する。法律や経済、歴史や言語などさまざまな観点から独立に向けた積極的議論を展開していく。今後はグアムや台湾など、独立を目指す地域との連携も模索する。
以上、引用終わり。
今年5月15日、沖縄県宜野湾市に琉球民族独立総合研究学会が設立した。同学会は琉球の日本からの独立を目指し、松島泰勝(龍谷大学教授)、友知政樹(沖縄国際大学准教授)、桃原一彦(沖縄国際大学准教授)、親川志奈子(オキスタ107共同代表)、照屋みどり(しまんちゅスクール)らが設立した学会組織である。会員は、琉球の島々に「民族的ルーツ」を持つ「琉球民族」に限定するとしている。
琉球民族独立総合研究学会 設立趣意書
琉球の島々に民族的ルーツを持つ琉球民族は独自の民族である。15世紀半ばのポルトガル人、トメ・ピレスが書いた『東方諸国記』において、琉球民族はレケオ人、ゴーレス人と呼ばれ、「かれらは正直な人間で、奴隷を買わないし、たとえ全世界とひきかえでも自分たちの同胞を売るようなことはしない。かれらはこのことについては死を賭ける」と記述されている。また、琉球國はかつて独立国家であり、『歴代宝案』において明らかなように、アジア諸国と外交関係を結び、19世紀中頃には欧米諸国とも友好条約を締結していた。
現在、琉球の島々には琉球民族が住んでおり、また日本国、そして世界各地にも琉球民族が生活をしている。5年に一度、「世界のウチナーンチュ大会」が琉球で開催され、2011年には第5回目を数えた。2012年にはブラジルにおいて「第1回世界若者ウチナーンチュ大会」も開催された。琉球民族は移民先でも生まり島のことを忘れず、琉球の文化や言語を守り、琉球民族アイデンティティの根を張り続け、世界中に琉球民族ネットワークを形成してきた。
他方で、1609年の薩摩侵攻に端を発し、1879年の明治政府による琉球併合以降、現在にいたるまで琉球は、日本、そして米国の植民地となっている。琉球民族は、国家なき民族(stateless nation)、マイノリティ民族(minority nation)となり、日米両政府、そしてマジョリティのネイションによる差別、搾取、支配の対象となってきた。このことは、例えば1945年に琉球の地を日本が太平洋戦争の地上戦の場(=捨て石)としたことや、1952年に自らの主権回復のために琉球を質草にしたこと、米国軍政府による戦後27年間に及ぶ抑圧的支配、そして、1972年のいわゆる日本「復帰」(=日米の密約を伴う琉球再併合)後も日米が「日本国土」の0.6%の琉球に米軍基地の74%を押し付け続けていることなどからも明らかである。さらに、現在進行形の出来事として、1997年、米軍用地特別措置法改定により琉球の土地を強奪し、そして、全42議会の反対決議、知事や全市町村長、琉球民族一人一人による反対にもかかわらず、2012年、日米によりMV22オスプレイが琉球に強行配備された。これもまた明らかな琉球差別であり、植民地支配である。
日本人は、琉球を犠牲にして、「日本の平和と繁栄」をこれからも享受し続けようとしている。このままでは、我々琉球民族はこの先も子孫末代まで平和に生きることができず、戦争の脅威におびえ続けなければならない。また、日本企業、日本人セトラーによる経済支配が拡大し、日本政府が策定した振興開発計画の実施により琉球の環境が破壊され、民族文化に対する同化政策により精神の植民地化も進められている。これは奴隷的境涯である。
琉球民族は本来、独自のネイション(nation、peoples、民族、人民)であり、国際法で保障された「人民の自己決定権」を行使できる法的主体である。琉球の地位や将来を決めることができるのは琉球民族のみである。琉球民族は独自の土地権、資源権、生存権、環境権、発展権、民族自治権、内政権、外交権、教育権、言語権等の集団的人権を有する民族である。琉球は日本から独立し、全ての軍事基地を撤去し、新しい琉球が世界中の国々や地域、民族と友好関係を築き、琉球民族が長年望んでいた平和と希望の島を自らの手でつくりあげる必要がある。
琉球民族の独立を目指し、琉球民族独立総合研究学会を設立する。本学会の会員は琉球の島々に民族的ルーツを持つ琉球民族に限定する。本学会は「琉球民族の琉球民族による琉球民族のための学会」である。
本学会は学際的な観点から琉球独立に関する研究を行う。学会の担い手となるのは琉球の独立を志す全ての琉球民族である。学問は一部の研究者に限定されるべきものではない。琉球民族という当事者が直面している植民地主義の諸問題を分析し、それを解決するための思想や方法について検討し、議論を行い、実践する過程で学問が生まれ、深化し、琉球民族が真に解放されるのである。
琉球の独立が可能か否かを逡巡するのではなく、琉球の独立を前提とし、琉球の独立に関する研究、討論を行う。独立を実現するためには何が必要なのか、世界の植民地における独立の過程、独立前後の経済政策および政治・行政・国際関係の在り方、琉球民族に関する概念規定とアイデンティティ、琉球諸語の復興と言語権の回復、アート、教育、ジェンダー、福祉、環境、マイノリティ差別、格差問題、在琉植民者の問題等、琉球独立に関する多角的および総合的な研究、討論を行い、それらを通して人材の育成を行う。
さらに、本学会では同様に独立を目指す、グアム、台湾、ハワイ、ニューカレドニア、仏領ポリネシア等のアジア太平洋諸島、スコットランド、カタルーニャ、フランドル、バスク、コルシカ等の欧州地域等や、独立国となった太平洋島嶼国等の人々とも研究交流を促し、琉球独立のための世界的なネットワークを構築する。学会の研究成果を踏まえて、国連の各種委員会、国際会議に参加し、琉球独立のための世界的な運動等も展開する。
日米によって奴隷の境涯に追い込まれた琉球民族は自らの国を創ることで、人間としての尊厳、島や海や空、子孫、先祖の魂(まぶい)を守らなければならない。新たな琉球という国を創る過程で予想される日本政府、日本人、同化されてしまった琉球民族、各種の研究者等との議論に打ち勝つための理論を磨くためにも琉球民族独立総合研究学会が今ほど求められている時はない。
我々は国際人権規約共通第一条に規定された「人民の自己決定権」に基づき、琉球独立という本来の政治的地位を実現することを目指し、市民的及び政治的権利に関する国際規約の第18条「思想、良心及び宗教の自由」、第19条「表現の自由」、さらに第27条「少数民族の権利」に拠って、琉球独立に関する研究を琉球民族として推し進めていく。
琉球史上はじめて創設された琉球独立に関する学会の活動によって、琉球民族が植民地という「苦世(にがゆー)」から脱し、独自の民族として平和・自由・平等に生きることができる「甘世(あまゆー)」を一日も早く実現させるために本学会を設立し、琉球の独立を志す全ての琉球民族に参加を呼び掛ける。
2013年5月15日 琉球の独立を求め、決意を新たに。
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この協会は今年5月に発足したが、設立趣意書にある「1609年の薩摩侵攻に端を発し、1879年の明治政府による琉球併合以降、現在にいたるまで琉球は、日本、そして米国の植民地」や「人民の自己決定権」などの文言は、明治政府が行った、所謂「琉球処分」を認めず、琉球の奪還を公言しだした中国の言い分と全く同じである。
琉球独立の動きは、以前からあったが、尖閣諸島の国有化以降、中国が公然と動き出した。中国が背後で加担しているが、現職の社民党の国会議員も加入している。将来、日本と中国の間で武力衝突が生起した場合、日中の戦いに“琉球民族”が巻き込まれることに反対と称した動きを画策するなど、国防・安全保障上の時限爆弾となる可能性を秘めている。
設立趣意書は、奄美語、国頭語、沖縄語、宮古語、八重山語、与那国語でそれぞれの言語で書かれているので独立を目指す地域が分る。このたび、中国海軍の艦船が“与那国島”近海を航行したことは、琉球独立を画策する勢力の存在を意識した動きの可能性を否定すべきではない。中国軍の脅威を印象づければ、これら島嶼の住民は局外中立に靡くだけでなく、国の防衛・安全保障政策に反対する動きをしないか注意を要す。既に、来年1月に行なわれる名護市長選を巡って、地元の自民党は分裂気味である。
沖縄の独立を目指す勢力とこれに呼応する中国の水面下の工作は最大限注視しなければならない。この協会が目指す、琉球独立は日本にとって悪夢である。
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戦わずして負ける日本の防衛と沖縄の分離独立を暗示させる出来事 2009-11-04
尖閣諸島より欲しい沖縄 中国人が所有権を主張 2012-10-14
尖閣諸島に対する実効支配が崩壊、沖縄独立の悪夢
中国の尖閣諸島周辺の海域で行なっている領海侵犯が頻発し測量を放置していれば、尖閣諸島の実効支配は崩壊し日米安保条約は適用されなくなる。
パワーを増加させつつある中国に対しアメリカは相対的にパワーを低下させつつある。オバマ政権は、中長期的に米国のみでは対処できないことを見据えながら、日本、韓国、オーストラリア、ASEAN諸国との間に「補完しあう抑止力」形成に動いているようにも見える。その底流にあるのは、自国の防衛は、米国に頼らず自分でやれということなのであろう。危機はそれだけで終らない。
強引に台頭する中国とは対称的にシリア問題の解決のためロシアのプーチン大統領に助けられ米国の威信を著しく失墜させただけでない、財政破綻を一時的に回避したが危機は解消したわけでもない。東アジア各国に「米国頼むに足らず」の念を抱かせ、これらの国々を中国側に靡かせる可能性がある。どの国も中国に靡く。中国がその周辺の国々と経済力をもって篭絡しつつある。アジア地域での米中間の覇権競争において、米国は対中巻き返しができるのかおぼつかない。
日本が頼みの綱とする米国は、オバマ大統領は“戦う決断”が出来ない“臆病者”の最高司令官であり、米国は財政破綻騒ぎで日中の戦いに介在する力も関心もないように観察される。また米国民はイラク、アフガン戦争で厭戦気分横溢している。日中の武力衝突が生起した場合、このような米国が日本尾ために武力をもって支援することはありえないと考えておかねばならない。
ところが、日本は、何もかも後手後手、泥縄式対応である。ようやくNSAの設立、秘密保護法、防衛力の増強、集団自衛権、憲法改正などなどの動きが見えるようになった。が、その一方で、テレビの報道では中国の大気汚染問題はしつこいくらい報道されるが、中国の艦船による尖閣諸島の領海侵犯やEZZ内における測量については、取り上げることもなくなった。マスコミは徐々に関心が薄れ、国民もそれに“慣れ”つつあるように観察される。気付いてみたら尖閣諸島は中国に奪われていたといった事態にならないか。
尖閣諸島に対に対する実効支配が崩壊するのは時間の問題、風前の灯火のように見える。琉球独立を目指す動きが公然化した。沖縄の分離・独立は正に悪夢である。戦後の日本が歩んできた経済成長オンリー路線が挫折した。
日本は自力で中国に対決しなければならない。その環境整備が急務である。
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戦わずして勝つ中国の対日工作着実に進展、ひなげしの花即ち“アヘン”が紙面を飾る 2013-07-04