中国公船が領海侵入=今年19回目―沖縄・尖閣沖
時事通信 7月18日(月)11時48分配信
沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で18日、中国海警局の「海警」3隻が日本の領海に侵入し、約2時間航行した。 中国公船の領海侵入は今月5日以来で、今年19回目。
第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海警「2306」「2337」「31239」が午前10時~同10分ごろ、魚釣島の西北西で領海に入り、正午~午後0時15分ごろにかけ南小島の南で領海を出た。
安倍首相は“夏休み”入りでゴルフ
Jiji.comの「首相動静」によると、
首相動静(7月17日)
午前10時現在、東京・富ケ谷の私邸。朝の来客なし。
午前11時18分、私邸発。
午前11時40分、東京・高輪の品川プリンスホテルメインタワー着。
同タワー内の宴会場「シルバー12」で全日本アーチェリー連盟の創立50周年記念式典に出席し、あいさつ。
午後2時32分、同ホテル発。
午後2時52分、私邸着。
午後4時33分、私邸発。
午後6時16分、山梨県鳴沢村の別荘着。
午後6時34分、別荘発。同42分、同県富士吉田市の中国料理店「蓮」着。長谷川栄一首相補佐官、秘書官と食事。
午後8時8分、同所発。同18分、別荘着。
18日午前0時現在、別荘。来客なし。(2016/07/18-00:07)
首相動静(7月18日)
午前6時42分、山梨県鳴沢村の別荘発。同46分、同県富士河口湖町のゴルフ場「富士桜カントリー倶楽部」着。経団連の御手洗冨士夫名誉会長、榊原定征会長、渡文明前審議員会議長とゴルフ。
午後2時14分、同所発。同18分、別荘着。
午後6時53分、別荘発。
午後7時3分、同県富士吉田市の「炭火串焼I.W」着。秘書官と食事。(2016/07/18-19:25)
中国は参議院選後で、都知事選の最中における安倍首相の“夏休み入り”に合わせて海警局の船3隻を領海に侵入させ日本の出方をチェックしつつ、尖閣の領有かに向けて着実に駒を進めている。中國にすれば、どうせ日本は手も出さないし何もしないから、と舐め切っている、といったところである。
日本の対応、
「領土・領海・領空は断固として守り抜く」というが、実は拱手傍観
・2008年5月7日、日本を公式訪問した胡錦濤国家主席と福田康夫総理(肩書きはいずれも当時)は、「戦略的互恵関係」の包括的推進に関する日中共同声明に署名し、日中関係が両国のいずれにとっても最も重要な二国間関係の一つであり、今や日中両国が、アジア太平洋地域及び世界の平和、安定、発展に対し大きな影響力を有し、厳粛な責任を負っているとの認識で一致した。
・しかし、その半年後の同年12月8日、中国公船(中国政府に所属する船舶)2隻が突如として尖閣諸島周辺の我が国領海内に初めて侵入し、度重なる海上保安庁巡視船からの退去要求及び外交ルートを通じた抗議にもかかわらず、同日夕刻までの約9時間にわたり我が国領海内を徘徊・漂泊する事案が発生。中国公船が我が国の主権を侵害する明確な意図をもって航行し、実力によって現状変更を試みるという、尖閣諸島をめぐり従来には見られなかった中国の新たな姿勢が明らかになった。
・2010年9月7日の尖閣諸島周辺の我が国領海内での中国漁船衝突事件以降は、中国公船が従来以上の頻度で尖閣諸島周辺海域を航行するようになり、2011年8月に2隻、2012年3月に1隻、同年7月に4隻による尖閣諸島周辺の我が国領海への侵入事案が発生した。
•さらに、2012年9月11日に我が国が尖閣諸島のうち3島(魚釣島・北小島・南小島)の民法上の所有権を、民間人から国に移したことを口実として、同月14日以降、中国公船が荒天の日を除きほぼ毎日接続水域に入域するようになり、最近でも、毎月3回程度の頻度で領海侵入を繰り返している。
平成27年12月22日には、外観上、明らかに機関砲を搭載した中国公船による接続水域への入域が初めて確認され、同月26日以降は当該船舶による領海侵入も発生している。事態をエスカレートさせるこうした中国側の行動は我が国として全く容認できるものではなく、領海侵入事案が発生した際には、その都度現場において退去要求を行うとともに、外交ルートを通じて中国政府に対して直ちに厳重に抗議し、即時の退去及び再発防止を強く求めている。
・尖閣諸島は歴史的にも国際法上も我が国の固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配している。中国による一方的な現状変更の試みには、関係省庁が一体となって、我が国の領土・領海・領空は断固として守り抜くとの決意で毅然かつ冷静に対処している。
(以上、外務省ホームページより)
領海侵入述隻数・接続水域内確認隻数
http://www.kaiho.mlit.go.jp/mission/senkaku/senkaku.html
嘘か真か、日中は「棚上げ」で合意していた?
天木直人が2015年02月19日 05:53、「意見をつなぐ、日本が変わる。BLOGOS 」で日本が中国の尖閣沖侵犯に抗議しなくなった理由を記述している。
以下、転記
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きょうの産経新聞が書いている。尖閣周辺のわが国接続水域を中国公船が9日連続で侵犯していると。領海侵犯ではないから文句を言わないということが。
違う。中国は領海侵犯さえ時にはおかしている。日常茶飯事のようにそういう報道がなされている。おかしくはないか。 あれほど領海侵犯に抗議していた日本政府は最近何も言わなくなった。なぜか。
その理由は昨年大晦日(2014年12月31日)のロンドン発共同通信のスクープ記事の中にある。すなわち共同は、英国が公開した機密外交文書の中に書かれていた重要な事実を暴露したのだ。
すなわちサッチャー英国首相が1982年に訪日した際、当時の鈴木善幸首相が、尖閣問題は棚上げする事で中国と合意していることをサッチャー首相に伝えていたというのだ。こんな重要な事が英国の機密文書公開でばらされてはお終いだ。
まさか日本政府はこんな文書が公開されるとは思っていなかっただろう。政府・外務省は中国と棚上げ合意していたのに国民にそれを隠し、棚上げ合意はした覚えはない、尖閣は日本のものだ、領土問題は存在しない、とウソをついていたのだ。それが英国の機密文書公開でバレ、共同がスクープしてしまったから日本は口を閉ざしてしまったのだ。
抗議できなくなったはずだ。抗議すれば中国側がすかさずこの公開された英国の機密外交文書の事を持ち出すだろう。
それにしてもこの共同通信のスクープは日中関係打開のカギを握る一大スクープだ。なぜ大手メディアや野党は日本政府にこの事実を確認して、尖閣棚上げしかないだろうと迫らないのか。なぜ外務省はスクープ記事を隠し続けるのか。
その間に、中国はどんどんと、尖閣は自分のものだと既成事実化している。はやく棚上げで合意しないと、そのうち尖閣は文字通り中国領となる(了)
以上、転記終わり
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中国船の領海侵入常態化、
中国の愚民の典型・阿Qの“勝利の記録”と全く同じ
以下、魯迅著・竹内好訳「岩波文庫 阿Q正伝・狂人日記」第二章 勝利の記録(102頁~106頁)から抜粋。
ウィキペディア「阿Q正伝」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BFQ%E6%AD%A3%E4%BC%9D
第二章 勝利の記録
〔彼の「行状」などに注意を払うことはなかった。〕
阿Qは、姓名や出身地がはっきりしないばかりでなく、以前の「行状」さえはっきりしていない。未荘の人々の阿Qに対する関係は、仕事に雇うことと、からかうこととに限られていたから、彼の「行状」などに注意を払うことはなかった。また阿Q自身も、口にしたことがなかった。
「おいら、むかしは、おめえたんかより、ずっと偉かったんだぞ。おめえなんか、なんだい。呵Qには家がなかった。末荘の地蔵堂のなかに住んでいた。一定の職業もなかった。日雇に雇われて廻り、麦を刈れといわれれば麦を刈るし、米をつけといわれれば米をつくし、舟をこげといわれれば舟をこいだ。仕事か長びくときは、その時々の主人の家に寝泊りすることもあったが、終ればすぐ帰された。それゆえ、人々はいそがしくなると阿Qを思い出したが、その思い出すのは仕事をさせることで、「行状」のことではなかった。ひまになると、阿Qそのものさえ忘れてしまうから、まして「行状」どころではない。たった一度、ある老人が「阿Qはよく働く」とほめたことがあった。そのとき阿Qは、上半身裸で、のっそりと、その人の前につっ立っていた。この言葉が本気で言われたたものか、それとも皮肉なのか、ほかのものには見当がつかなかった。しかし、阿Qは、大満足であった。
〔阿Qが睨みつけ主義を採用したとなるく未荘のひま人どもは、よけい喜んで彼をからかった。〕
阿Qはまた、自尊心が強かった未荘の住民どもは、ひとりとして彼の眼中になかった。はなはだしきは、ふたりの「文童」に対してさえ、彼は歯牙にかけぬ風のところがあった。そもそ「文童」とは、将来おそらくは秀才に変ずべきものである。趙且那と銭且那が往民の深い尊敬を受けているのも、金持であること以外に、文童の父親であるのがその原因である。しかる阿Qだけは、精神的にとくに尊敬を払う態度を示さなかった。おいらの倅ならもっと偉くなるさ、と彼は考えていたのである。
加うるに彼は、城内へも何回か行っているので、白尊心の強くなるのも当然であった。しかし一方、城内の連中をも彼は軽蔑していた。たとえば、長さ三尺幅三寸の板でできた腰かけを、未荘では“チャントン”と呼んでおり、彼も“チャントン”と呼んだが、城内の連中は“ライアオトン”と呼んでいる。これはまちがっている、おかしな話だ、と彼は考えた。鯛のから揚げに、未荘では長さ五厘ほどの葱を添えるが、城内では葱のみじん切りを添える。これもまちがっている、おかした話だ、と彼は考えた。ところで未荘の奴らは、世間知らずのおかしな田舎者ときているから、城内の魚のから揚げさえ見てやしないのだ。
阿Qは「むかしは偉かった」し、見識も高いし、しかも「よく働く」から、本来なら「完壁な人物」と称して差しつかえたいほどであるが、惜しいことに、彼には体質上に若干の欠点があった。第一の悩みの種は、彼の頭の皮慮が数ヵ所、いつからともなく、おできのために禿げていることである。これも彼の体の一部にはちがいないが、阿Qの意見では、こればかりは自慢にならぬらしかった。その証拠には、彼は「禿」という言葉、および一切の「禿」に近い発音がきらいであった。
後になると、それが次第にひろがって「光る」も禁物、「明るい」も禁物になった。さらに後にたると「ランプ]や「蝋燭」まで禁物になった。その禁を犯すものがあると、故意でおろうがなかろうが、阿Qは禿までまっ赤にしておこり出すのである。相手によって、もし口下手な奴なら罵倒するし、弱そうな奴ならつっかかっていった。ところが、どうしたことか、とかく阿Qの方がやられてしまう方が多かった。そこで彼は、徐々に方針を変えて、多くの場合、睨みつけてやることにした。
とごろが、阿Qが睨みつけ主義を採用したとなるく未荘のひま人どもは、よけい喜んで彼をからかった。阿Qの顔さえ見れば、わざとびっくりしたふりをして、こう言うのだ。
「ほほう、明るくなったぞ」
阿Qは、きまって腹を立てる。彼は睨みつけてやる。
「なんだ、ランプがあったのか」彼らは一向平気である。
〔世の中はさかさまだ。倅に殴られたようなものだ〕
阿Qは困って、別の仕返しの文句を探さなければならない。
「おめえなんかには・・・・」彼は、彼の頭上にあるのは高尚な、立派な禿であって、あたり前の禿でない、ことを考えていたのである。しかし、前に述べたごとく、阿Qは見識が高いから、それを言い出すと「禁忌」に触れることを早くも見て取って、それきり言葉を途切らせたのである。ところが相手は、それで止めずに、なおもからんできた。とうとう殴り合いになった。
阿Qは、形式的には負けた。赤毛の辮髪をつかまえられて、壁ヘコツンコツンと頭をぶつけられた。相手はそれでやっと満足して、意気揚々と引きあげる。阿Qは、しばらく立って考えていた。「伜にやられたよなものだ。いまの世の中はさかさまだ・・・・・」と彼はひそかに思った。そこで彼は満足して、意気揚々と引きあげた。
〔阿Qは、心に考えていることを、後にはいつも口に出して言ってしまう。〕
阿Qは、心に考えていることを、後にはいつも口に出して言ってしまう。そこで、阿Qをからかう連中の全部に、彼のこの精神的勝利法の存在が如られてしまった。それからは、彼の赤毛の辮髪を引っぱるときは、あらかじめこう宣告するようになった。
「阿Q、これは伜が親を殴るんじゃないぞ。人間様が畜生を殴るんだぞ。自分で言ってみろ、「人間様が畜生を殴るんだと」
〔おいらは虫けらだ・・・赦してくれ〕
阿Qは、両手で辮髪の根元をおさえて、頭をゆがめて言った。
「虫けらを殴るんさ。これでいいだろう。おいら、虫けらさ・・・・もう赦してくれ」
たとい虫けらであろうと、相手は答易に放してはくれない。今まで通り、近所に場所を見つけてコツンコツン五、六回食らわせて、こんどこそ阿Qも参ったろうと思って、はじめて満足して、意気揚々と引きあげる。
〔自分を軽蔑できるということを省けば残るのは第一人者だ〕
ところが阿Qの方でも、ものの十秒もたたずに、やはり満足して、意気揚々と引きあげる。彼は、われこそ自分を軽蔑できる第一人者たりと考えるのである。「自分を軽蔑できるということを省けば残るのは第一人者だ。状元(科挙の最高階の試験に一番で及第した者)だって「第一人者」じゃないか。
「おめえなんか、何だい」だ。
阿Qは、かくも種々の妙計によって怨激を征服した後、朗らかになって居酒屋へ飛び込み、二、三杯ひっかけ、またそこでまたふざけたり言い合ったりして、またも意気揚々となって、朗らかに地蔵堂へ戻るとごろっと大の字になって寝てしまうのである。
(魯迅著・竹内好訳 「岩波文庫 阿 Q正伝・狂人日記」102頁~106頁)
”平和の日本“は ”ゆでガエル“
●〔彼の「行状」などに注意を払うことはなかった。〕
喩えて言えば、日本はかつて長年にわたえりODAという巨額の対中援助を実施したが、恐竜の子供に餌を与えて大きく育てたが、今は恐竜に食われようとしている。
●〔阿Qは、きまって腹を立てる。彼は睨みつけてやる〕
空自戦闘機に対する攻撃を仕掛けたり、海自艦艇にレーダー照射、最近では領海侵入が常態化した。日本は“睨み返す”だけしかしない、できないでいる。
●〔阿Qは「むかしは偉かった」し、見識も高いし、しかも「よく働く、本来なら「完壁な人物」〕
中国の経済発展委多大な貢献をした日本である。“完璧な人間”なのだが、逆上せあがった中国は日本を歯牙にもかけない。
●〔阿Qが睨みつけ主義を採用したとなるく未荘のひま人どもは、よけい喜んで彼をからかった。〕
日本政府は「我が国の領土・領海・領空は断固として守り抜くとの決意で毅然かつ冷静に対処している。」と言うが阿Qと同じでただ”睨み返す”だけなのだ。
●〔世の中はさかさまだ。倅に殴られたようなものだ〕
まさに“倅に殴られたようなものである。”
●〔阿Qは、心に考えていることを、後にはいつも口に出して言ってしまう。〕
中国側から見れば、日本政府、国民の動向は丸見えである。政財界は国家の安泰よりも私益追求に汲々とし、マスコミは国民の愚民化の狂奔している。国民は国土領海を守る意思など持たぬかのようである。
【都知事選】鳥越俊太郎「中国と北朝鮮の脅威なんてない」「自衛隊の平和維持活動は無駄」
これほど偏った報道が許されていいのか!
マスコミは安保法制も特定秘密保護法も、つぶすため躍起になっている。
放送法遵守を求める視聴者の会
●〔おいらは虫けらだ・・・赦してくれ〕
百年前の中国は“虫けら”であったが、主客転倒、昨今の日本は“虫けら”になり下がり、辱められ挑発意的対応を許している。
●〔自分を軽蔑できるということを省けば残るのは第一人者だ〕
“自分を軽蔑できるということを省けば残るのは第一人者だ”
中国の海警局の艦船の接続水域及び領海侵入の常態化、海自艦艇に対するレーダー照射や空自戦闘機に対する攻撃態勢を取った事実などを見れば、中国は“宣戦布告“せず対日戦争を開始したと考えるべきである。
中国は戦争のためなら軍事力も非軍事的手段も自由自在に駆使できる共産党独裁の国である。その対極にある日本は交戦権すら持たない稀有な国である。国も国民も中国の対日戦の様相を捉えられず、”平和の日本“に安住している”ゆでガエル“である。気付いた時には」尖閣諸島は中国の手に落ちている。尖閣諸島をめぐる日中の動きは、このような推移をたどっている。