
ODA大綱見直し 中国念頭、アジア支援
外務省の有識者会議の提言は、安倍首相が掲げる積極的平和主義に基づき、政府開発援助(ODA)を日本の安全保障政策を踏まえた戦略性の高い支援を行うよう求めた。
日本は厳しい財政状況にもかかわらず30年間にわたって中国にODAを提供し、その軍事大国化に多大な“貢献”した。その中国は東シナ海や南シナ海で海洋進出を活発化させている。
中国に対抗するためフィリピンなど東南アジア各国は海上警察力を強化している。
その拠点の港湾や空港は離島や過疎地にあることも多く、民間の投資は回りづらい。
各国の監視唯力強化につながる支援は日本の国益にもつながっているとしている。
これはおかしな話だ。
日本のODAは中国の軍国化に“貢献”し、中国が海洋進出が活発化させると、今度は中国に対抗する国々を支援するというが。
外務省には一貫した戦略がないだけでなく、ODA大綱の見直しを予算獲得の契機にしたいとの思惑もあるようで胡散臭い。
またODAを巡っては中国要人の不正蓄財に流用された疑惑がある。
中国に提供した日本人の税金がどのように使われたか深層・真相を明らかにしなければならない。
日本の対中援助の経緯
1972年9月、田中首相の訪中で「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明」が発表された。
声明で中国は「戦争賠償の請求を放棄」したが、日本は、「過去において日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省」させられた。
“損害を与えた責任を痛感し、深く反省”しただけでは済まなかった。
石原環境大臣が言った通り、要は “金目” なのだ。
その後、国交正常化を完成させたのは福田赳夫首相であるが、その背後には、日中貿易の飛躍的な拡大を望む経済界、特に関西財界の動きがあった。
水面下でのこうした動きが1978年の日中平和友好条約、1979年の大平首相による対中ODA実施へとつながり、ODAや国際協力銀行(旧日本輸出入銀行)を通じ中国に多額な資金が流れた。
中国の軍事大国化に “貢献” した。
馬鹿な日本は “恐竜” の卵を育て、大きく育った “恐竜” が襲われそうな状況に追い込まれている。
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日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明(抜粋)
日本国内閣総理大臣田中角栄は、中華人民共和国国務院総理周恩来の招きにより、千九百七十二年九月二十五日から九月三十日まで、中華人民共和国を訪問した。
田中総理大臣には大平正芳外務大臣、二階堂進内閣官房長官その他の政府職員が随行した。
毛沢東主席は、九月二十七日に田中角栄総理大臣と会見した。双方は、真剣かつ友好的な話合いを行った。
(略)
日本側は、過去において日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する。
また、日本側は、中華人民共和国政府が提起した「復交三原則」を十分理解する立場に立って国交正常化の実現をはかるという見解を再確認する。
一 (不正常な状態の終了)
二 (中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府)
三 中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する。
四 (首都における他方の大使館の設置等)
五 中華人民共和国政府は、中日両国国民の友好のために、日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する。
六 日本国政府及び中華人民共和国政府は、主権及び領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政に対する相互不干渉、平等及び互恵並びに平和共存の諸原則の基礎の上に両国間の恒久的な平和友好関係を確立することに合意する。
両政府は、右の諸原則及び国際連合憲章の原則に基づき、日本国及び中国が、相互の関係において、すべての紛争を平和的手段により解決し、武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認する。
七 (「覇権」確率に反対)
八 (平和友好条約の締結を目的として、交渉)
九 (両国関係の発展のための交渉)
千九百七十二年九月二十九日に北京で
日本国内閣総理大臣 田中角栄(署名)
日本国外務大臣 大平正芳(署名)
中華人民共和国国務院総理 周恩来(署名)
中華人民共和国 外交部長 姫鵬飛 (署名)
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中国が自由に使える日本のODA
日本は厳しい経済・財政事情をかかえていながら、中国に対し多額のODA援助を続けてきた。援助は①円借款 ②無償援助(プレゼント) ③技術支援の3つから成り立っている。
対中ODAの90%を占める円借款は、北京五輪の前年の2007年で終了し、その30年の歴史に終止符を打った。その累計は3兆3165億円で、実施したプロジェクトは231件である。これらとは別に、同じような条件で国際協力銀行(旧日本輸出入銀行)を通した融資が約3兆円である。
この額は、中国が外国から借り入れた援助の約6割に相当する額である。
小泉政権になって対中ODAを止めることを決定したが、
止めたのは ①の円借款だけである。
2007年までに借款協定を結んで実施してきたプロジェクトで、2017年頃に完成する予定であり、②無償援助(プレゼント)及び ③技術支援は続いている。
日本の対中援助は諸外国と異なり、アンタイドローン(紐付きでない)であるので中国政府が事業の受注企業を自由に選択できる。
中国の企業は共産党や軍と表裏一体であり、日本企業は事業を受注するためには中国側要人に賄賂を贈った。丹羽宇一郎の 伊藤忠や トヨタなどなど日本を代表する企業はいずれも中国共産党の幹部やその子弟の懐を肥やし、中国社会の腐敗にも “貢献” した。
中国は日本が提供した資金で、中国軍が展開するための鉄道、港湾、道路及び空港などのインフラ整備に投入した。極論すれば日中友好、日中経済交流の実態は、中国共産党と日本の企業、両者を取り持つ政界、官僚の友好関係であり、中国の対日工作の下地を醸成することである。
日本人の税金で中国の公害対策
環境関連の対中援助
中国の環境汚染は深刻である。環境省を通した中国への環境関連の援助は当分続くであろうから環境ビジネスはビジネスチャンスを提供する。
中国の経済発展のツケを日本人の税金で後始末をするお目出度い国日本は、愚直で臆病、それで空威張り、小突かれ、唾をかけられても力なく笑ってごまかす、魯迅の代表作「阿Q」の主人公阿Qとそっくりである。
〔環境関連の対中支援事業〕
●日中韓3カ国環境大臣会合
日本・中国・韓国の三カ国は、大気、海洋等地球規模の環境問題について、1999年以来毎年日中韓三カ国環境大臣会合を行っている。
2013年5月5~6日に福岡県・北九州市で開催された第15回会合では、石原大臣が議長を務め、大気汚染、グリーン経済、気候変動、生物多様性等について意見交換を行った。
●日中環境政策対話
日本は、中国と1994年に「日中環境保護協力協定」を締結した。
その後、同協定に基づき、「日中環境保護合同委員会」が開催され、日中それぞれの環境政策及び二国間・多国間の環境協力について環境政策担当者間での政策対話を進めている。
開催年、場所、対話の概要は下記のとおり。
第1回(1994年)北京
酸性雨問題を今後の協力の重点分野とすることで両国の意見の一致がみられたほか、「酸性・環境汚染物質による生態系の汚染と影響に関する生物地球化学的研究」を含む9項目の新規プロジェクトの実施について合意された。
第2回(1995年)東京
両国間の協力が一層促進されるよう努力することに意見の一致が見られたほか、既存の9件のプロジェクトに加え、新たに10件のプロジェクトを実施することについて合意された。
第3回(1996年)北京
両国間の協力がより促進されるよう努力することに意見が一致した。19件のプロジェクトのうち14件を継続実施すること、及び新たに「中国における肺癌発生増加のリスク因子の解明に関する分子疫学的研究」等、6件のプロジェクトについて今後協力していくことが合意された。
第4回(1998年)東京
両国間の協力が一層促進されるよう努力することに同意した。また、具体的なプロジェクトについては、前回までの会合で実施合意した20件のプロジェクトのうち11件について継続して実施していくことが合意された。また、新たに「東アジアにおける酸性雨原因物質排出制御手法の開発と環境への影響評価に関する研究」等、7件のプロジェクトについて実施することが決定し、今後、計18件のプロジェクトについて協力していくこととなった。
第5回(1999年)北京
ダイオキシンの汚染状況の解明等に関する調査研究等の15件のプロジェクトを共同で実施することに同意した。
第6回(2002年) 北京
ダイオキシンの汚染状況の解明等に関する調査研究等の24件のプロジェクトを共同で実施することに同意した。
第7回(2007年)東京
日中それぞれの環境保全重点施策の紹介、日中水環境協力、酸性雨及び黄砂のモニタリング・ネットワーク整備と地域環境協力への活用等について意見交換が行われた。
第8回(2008年)北京
両国の環境保全状況の紹介、農村地域等における分散型排水処理モデル事業、気候変動等について意見交換が行われた。
第9回(2010年)東京
両国の主要な環境保全政策の進展についての紹介後、コベネフィット、気候変動、生物多様性保全、黄砂、漂流・漂着ゴミ等の協力の推進について合意した。
第10回(2012年) 北京
大気汚染に関する協力や電子廃棄物の越境移動、生物多様性、気候変動に対する協力等について、意見交換を行った。
この他にも、日中の環境協力事業として、2011年6月3日に、日本と中国における低炭素社会に向けた取組の相互理解を促進する「日中低炭素社会フォーラム2011」が、中国・北京で開催され、政府、地方政府、企業、学生等参加した。
平成23年度の環境省の中国関連事業
(http://www.env.go.jp/earth/coop/coop/cai/list.html) を下記に列挙する。
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気候変動
・施策(予算)名 「京都メカニズムを利用した途上国等における公害対策等と温暖化対策のコベネフィット実現支援等事業」のコベネフィットCDMモデル事業(補助事業)
発生するクレジットの50%以上を日本に無償移転することを条件に、コベネフィットを実現するCDMモデルプロジェクトの初期投資の1/2を補助。
環境・リサイクル
大気環境・自動車対策
窒素酸化物の大気総量削減に係る日中共同研究
日本モデル環境対策技術等の国際展開
水・土地・地盤環境の保全
農村地域等における分散型排水処理モデル事業
(中国における水汚染物質削減のための政策支援事業)
これに関連したモデル事業実施地
(1)河川流域で三峡ダム保全の核心地域(重慶市:H20年度)
(2)経済発展とともに水質汚染が著しい地域(江蘇省:H20年度)
(3)冬期の気象条件の厳しい地域(黒竜江省:H22)
(4)水質汚染が懸念される渇水地域
(新彊ウイグル自治区:H21年度、河北省:H22)
(5)湖沼への汚濁負荷影響が大きい地域(雲南省:H21年度)
保健・化学物質対策
低炭素型・低公害型の社会の促進
低炭素社会国際研究ネットワーク事業
途上国におけるフロン等対策支援事業費
国際連合地域開発センター拠出金
日本モデル環境対策技術等の国際展開
(中国におけるNOx総量削減に関する協力事業)
東アジア諸国における水質総量規制制度支援事業
農村地域等における分散型排水処理モデル事業
(中国における水質汚濁物質削減のため、
農村地域に適した生活排水処理技術を示し
技術の普及及び関係者の能力向上等を支援)
アンモニア性窒素等総量削減モデル事業
(中国において深刻化している
湖沼等の閉鎖性水域の富栄養化対策、
第12次5ヶ年計画における総量削減対象物質となった
アンモニア性窒素の削減を目的に、
窒素・リン排水処理技術の適正調査や
モデル地域における排水処理技術の適用等を通じて
水質汚濁、富栄養化の改善検討を実施する)
連携の基盤確立
越境大気汚染に係る日中韓協力事業費
(黄砂及びオゾンに関する共同研究等の推進)
中国における大気汚染対策協力事業
(日本の制度・技術・ノウハウの活用による中国の大気汚染対策の推進)
アジア水環境パートナーシップ事業(第2期)
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喧嘩相手に金を与える馬鹿がいる、曰く、日本国政府
日本は、30年間で総額7兆円近いODAを提供し中国経済の発展を支えてきただけでなく、経済成長がもたらした深刻な環境破壊対策のため援助を継続している。
肝心の中国は日本の援助を中国国民に広報することもなくアジア・アフリカや中南米に対外援助を行ってきた。
自らの金は毎年前年比10%以上の伸びで軍事費に充て、核やミサイルなど軍備拡充に専念した。
中国の大気汚染、黄沙や水質汚染の様子がマスコミで報道されるが、これらはどれも中国政府や中国人が解決すべき問題である。中国経済の発展の負の遺産の大きさ、これらは国境を越えた日中共通の問題、したがって日本も公害対策に協力すべきであるとのトーンで取り上げられている。
中国はGDP世界第2位、外貨準備高、軍事力などの面から見て、米国の対局に位置する大国であるが、中国大陸の環境破壊は深刻だ。
中国はODA(借款)が終わると、「金の切れ目が縁の切れ目」とばかりに1972年の日中共同声明の“日中友好”路線から反日路線に転換した。
習近平政権になって中国は全世界で日本バッシングを行っている。
愚かな日本政府や官僚は今も援助を続けている。
財界は中国共産党と結託して金儲けしか頭にない。
マスコミはスポンサーの顔色を気にして対中援助の実態を報道することはない。
中国は尖閣諸島周辺では露骨な挑発行動を繰り返し、世界中で日本を貶める工作を展開している。
軟弱、定見の無い日本政府・官僚は、“やくざ”“ゴロツキ”の中国の“恐喝”に屈し、これからも金も技術も毟り取られるのだろう。
越境大気汚染、大気汚染対策協力事業や水環境パートナーシップ事業などなど、環境ビジネスはビジネスチャンスとばかりに、“やくざ”“ゴロツキ”と手を組んで金儲けをたくらむ売国奴がいる。
彼らはてウイグルやチベットの弾圧、言論の弾圧などに関心は無く、国益などさらさら眼中にない。ひたすら金儲け、利権獲得に汲々としている。
経団連や河野洋平をはじめとする媚中派政治家・・・・・。
外務省の「ODA見直し 積極平和主義実践へ衣替え」は見かけはいいが、安倍首相はどこまで本気なのか?
今も対中ODAは続いている。
喧嘩の相手に金やモノを与える馬鹿がいるか!
世界は愚かな日本を笑っている。
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