オスプレイ、沖縄に初配備=普天間飛行場で本格運用へ―米海兵隊
時事通信 2012年10月1日(月)11:32
米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが1日午前、一時駐機先の米軍岩国基地(山口県岩国市)から普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に移動し、同飛行場に初めて配備された。
岩国基地からは6機が午前8時50分ごろから同9時20分ごろにかけて相次いで離陸し、沖縄まで約1000キロを2機編隊で飛行。1機目が午前11時7分に、直後に2機目が普天間飛行場に着陸した。
岩国基地には12機が駐機しており、残りの6機については2日以降、試験飛行や整備が終わり次第、沖縄に移動する。安全性を懸念し、配備に反対する沖縄県が一段と反発するのは必至だ。
オスプレイは沖縄配備後、米軍が日本本土に設定した低空飛行訓練ルートでも運用される。運用への不安は全国的に広まっている。
オスプレイは7月に岩国基地に陸揚げされたが、日米両政府はモロッコと米フロリダ州で今年起きた2件の墜落事故について、機体の安全性が確認されるまでは試験飛行をしないことで合意。米側が8月、いずれも人的ミスが要因だったとする報告書を発表し、防衛省もこれを追認した。このため政府は9月19日に「安全宣言」を出し、同21日から岩国基地で試験飛行を開始していた。
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防衛、外務両相は、アメリカに言うべきことが言えたのか!
2012年9月27日(木曜日)読売新聞1面 2012年9月19日(水曜日)読売新聞1面
(参照) オスプレイの飛行訓練開始 日本はアメリカに”実効支配”されているのでは? 2012-09-23 19:14:30
なぜアメリカにモノが言えないのか
日本がアメリカの言いなりになっている背景には、1960年の日米安保条約改定時に結ばれた「事前協議」に関する密約があるためである。在日米大使館が 「在日米軍基地への新しい装備の持ち込み」 について米国の法的立場を問い合わせに米国防総省が回答した文書(1963年2月12日付)は、「ANNA」と名付けられた軍事衛星の地上局(追跡装置)設置計画に関して 「日米安保条約、米軍地位協定、日米双方の覚書に基づき、米国は、…(米軍)装備の持ち込みを日本政府が拒否する権利に対抗する強力な法的立場を有している」 と指摘し、日本には事実上、拒否権がないことを強調している。
その根拠として、60年の日米安保条約改定時の事前協議密約を引用し、密約が、「米軍の装備における重要な変更」をめぐって 日本政府との事前協議の対象になるのは、核兵器の日本への持ち込みやそのための基地建設だけで 「既存の(米軍)施設・区域への非核兵器の持ち込みについて 日本政府は拒否権を持たないという 日米両政府の意図を明確にしている」 と指摘している。
オスプレイは、核兵器ではないので事前協議の対象にならないことになる。日本政府がオスプレイの強行配備に際し、アメリカに者を言えず唯々諾々と従っているのは、安保条約の下で今もこの密約に縛られているためである。
現在、日本は尖閣諸島を巡って中国と激しく対立している。国内は民主党、自民党の党首交代があり、本日は組閣作業に追われている。日本国民が政界に動きに釘付けになっている最中に、米軍は多くの自治体が配備反対を訴えているにもかかわらず、沖縄への配備を強行した。
日米同盟は日本の安全保障上、重要であり否定するものではないが、日本国民の意思を蔑ろに配備を強行することは、健全な日米関係を維持する上でマイナスである。日米同盟の“深化”とは、日本の主権を蔑ろなにして好き勝手に振舞っていいということではない。不平等な日米関係を解消し国民の生命と安全を最優先に米国に堂々と物を言える立場を確立しなければならない。
(参照) オスプレイ安全宣言 防衛相・外相が、残念ながら日本は外国も認めるアメリカの属国だ 2012-09-19 17:24:04