旅のネタ２２

パリからロンドンへ、私たちの珍道中は続きます。


パリからロンドンへは、ユーロトンネルを通って行きました。パリの駅で、同行の老美術教師と老体育教師は、構内でケンカを始めました。歩くのについていけないので、ケンカになったみたいでした。子供さんたちは、お父さんとついて離れずにしっかりとついて着ていました。私と母は、珍問答を繰り返しながら、パリを後にしました。

私は、仕事柄、トンネルとか橋を見るのが好きです。特にユーロトンネルは見てみたかったので、興味深く見ていました。母は窓から見える田園風景を満喫していました。
その合間に、母が、
「列車が爆発したらどうするな？」
とか、
「列車が火事になったらどうするな？」
とかの、不適切な質問を繰り返してきましたが、相変わらず軽く受け流して、
受け答えていました。

これから、イギリスに入ろうかという所で、お客さんが私の前をうろちょろしているのに気がつきました。20代の白人の男性で、Tシャツの背中に大きく「The Clash」と書かれているいでたちで、私の前を行ったり来たりしていました。
（クラッシュが好きなんだなー）
と思っていたら、私のほうに近づいては、ニヤッと笑っていました。
私も好きだけれど、別段、話しかけたりはしませんでした。

ジョー・ストラマーはこの一年後に亡くなりました。クラッシュの再結成を期待されていたのに。

列車は、ロンドンに着きました。　　　　　　　　・・・・・つづく