この『音楽とは!』シリーズは、2001年の12月の話です。音楽の講釈とか、含蓄とかでは無く、自分の音楽に対するポジションみたいなもんです。
病気の事は、今、病気と闘っている人とかが読んで勇気が沸いてくれたりしたら幸いです。
また、いつか、娘が読んでくれたら、嬉しいんです。ただ、それだけです。
それでは、どうぞ!
看護師さん達が、私のベッドをエレベーターまで運んでくれました。
私は、
「重いでしょ?すいません大きな体で・・・。」
看護師の江○さんは、
「大丈夫ですよ、慣れてますから。」
ベッドの脇には、母がいました。
エレベータの前で江○さんが、
「家族の方は、ここまでです。」
私は、
「んならね、かぁちゃん。」
母は、何か言いたそうでした。
私は、
「何なー?しろしか顔ばしてからくさ?」
母は、何も言いませんでした。
看護師さん達は、ベッドから5~7mくらい離れて、静かに私達親子を見守っていました。
私は、
「もう、帰っとって良かばい。」
母は、まだ何も言いません。黙っています。私は、
「あー、母ちゃん、もし、手術が失敗してからくさ、ダメやった時は、子供たちの事ば頼んどくばい!」
「それと、失敗したっちゃー、誰も恨んだりせん事ね。」
母は、黙ってうんうんとうなづくだけでした。
しばらくの沈黙の後、江○さんが、
「そろそろよろしいですか?」
私は、
「もう、いいばい。母ちゃん、帰っとって。んならね!」
母は、ベッドから離れようとはしませんでした。
私は、
「ほら、看護師さん達が、待っとうしゃーけんが・・・帰っとき。」
母は、まだ黙っていました。私はしばらくして、
「母ちゃん、あのね、二人でパリとロンドンの旅行は楽しかったよ。」
「生んでくれて有難うね。んじゃ!」
母は、今まで何も言わなかったのですが、その言葉を聴いて口火を切ったように、
「この子は、・・・・・この子は小さい時から痛いって言わん。痛がらんとです。」
「だけんが、看護婦さん、よろしくお願いしときます。」
江○さんは、
「解りました。ではよろしいでしょうか?」
私は、
「んな、大げさな・・・ははは。そえん心配しなんな!」
「良いですよ、行きましょう。」
そして、私はエレベーターに乗りました。
・・・つづく
病気の事は、今、病気と闘っている人とかが読んで勇気が沸いてくれたりしたら幸いです。
また、いつか、娘が読んでくれたら、嬉しいんです。ただ、それだけです。
それでは、どうぞ!
看護師さん達が、私のベッドをエレベーターまで運んでくれました。
私は、
「重いでしょ?すいません大きな体で・・・。」
看護師の江○さんは、
「大丈夫ですよ、慣れてますから。」
ベッドの脇には、母がいました。
エレベータの前で江○さんが、
「家族の方は、ここまでです。」
私は、
「んならね、かぁちゃん。」
母は、何か言いたそうでした。
私は、
「何なー?しろしか顔ばしてからくさ?」
母は、何も言いませんでした。
看護師さん達は、ベッドから5~7mくらい離れて、静かに私達親子を見守っていました。
私は、
「もう、帰っとって良かばい。」
母は、まだ何も言いません。黙っています。私は、
「あー、母ちゃん、もし、手術が失敗してからくさ、ダメやった時は、子供たちの事ば頼んどくばい!」
「それと、失敗したっちゃー、誰も恨んだりせん事ね。」
母は、黙ってうんうんとうなづくだけでした。
しばらくの沈黙の後、江○さんが、
「そろそろよろしいですか?」
私は、
「もう、いいばい。母ちゃん、帰っとって。んならね!」
母は、ベッドから離れようとはしませんでした。
私は、
「ほら、看護師さん達が、待っとうしゃーけんが・・・帰っとき。」
母は、まだ黙っていました。私はしばらくして、
「母ちゃん、あのね、二人でパリとロンドンの旅行は楽しかったよ。」
「生んでくれて有難うね。んじゃ!」
母は、今まで何も言わなかったのですが、その言葉を聴いて口火を切ったように、
「この子は、・・・・・この子は小さい時から痛いって言わん。痛がらんとです。」
「だけんが、看護婦さん、よろしくお願いしときます。」
江○さんは、
「解りました。ではよろしいでしょうか?」
私は、
「んな、大げさな・・・ははは。そえん心配しなんな!」
「良いですよ、行きましょう。」
そして、私はエレベーターに乗りました。
・・・つづく