税務調査のシーズンですので、税務調査に関する相談が増えています。その中で多いのが、「この先、調査はどのように展開するのか?」、「担当者と早く話を付けたい!」、「結論はいつ出るのか?」など調査の進行についてです。
納税者の事業所や自宅などでの帳簿類の調査が終了しても、その場で結論は出ません。現場で収集した資料を署内で検討しなければならないからです。さらには、必要に応じていわゆる反面調査(納税者の取引先への確認)が行われます。このように、最終的な結論が出るまで思いのほか日数を要することから、焦りを感じる人や不安を募らせる人がいます。
========================
税務署が行う税務調査を担当者する調査官は、ほとんどの場合は1人です。この1人の調査官が調査の通知から納税者の事業所や自宅など現場での調査、修正事項の指摘と修正申告書の受付けまでも担当します。このように担当者が固定されていることは、他の役所や民間企業でもごく普通にあることです。しかし、税務調査ではこのことが「徹底」されていて、ときには融通が利かないと感じる場合があります。
当然ですが、調査官は外出していることが多いです。税務調査というのは、納税者の事業所や自宅など「現場」が基本だからです。調査官の外出中は本人とは連絡ができません。調査官は外出中、その案件に専念しなければならないからです。調査官の外出中には、調査に関しての電話連絡はできないということです。電話連絡は、夕方、調査官が税務署に戻ってからということになります。
調査官は、複数の税務調査を掛け持ちし同時に進行させています。ですから、調査官の「不在」は相当の頻度であることを覚悟しておかなければなりません。そして、不在中は自身の税務調査は「一時停止」ということになります。
調査官にも上司はいます。税務調査は上司の命令と管理の基で行われます。しかし、上司(統括官といいます)は基本的に個々の調査の対象となった納税者の前には特別な場合を除いて姿を現しません。上司が登場するのは、よほど特殊な税務調査や調査が紛糾した場合だけです。
税務調査というのは、「じれったい」ものです。思ったようには進みません。税務調査の通知を受けてから解決(追加納税額が決まる)まで、「最低でも1か月」は必要と考えておくべきです。通知から現場の調査まで2週間、現場の調査2日、ここから最終の結論まで2週間、これで1か月です。この間の精神的苦痛は相当なものです。
★8月は税務調査の能率が落ちる?
8月は夏期休業があるので税務調査の能率が落ちるように感じます。税務署には一斉の夏季休業はありませんが、納税者の事業所や自宅での調査は停止になります(納税者はともかくとして経理担当者や反面調査が必要な取引先は休暇を取ります)。この間、できることといえば、署内での資料の検討と、夏季休業のない金融機関への反面調査だけです。7月中旬に通知を受け、現場の調査が8月上旬、9月下旬になっても解決しない調査も多いようです。
8月と同じく、5月の税務調査も能率が落ちます。世間が休んでいる時期に税務調査が未解決というのは本当に苦痛です。安心して、旅行や外食にお金を使うこともできません。追加納税に備えて残しておく必要があるからです。
秋の行楽シーズン、インフルエンザが蔓延する真冬、桜が咲き世間が前向きになっている春、どの時期であれ税務調査は嫌なものです。二度と税務調査の対象に選定されないようにしたいものです。税務調査で多額の追加納税をした場合には、おおむね3年後に再び税務調査の対象に選定される確率が相当高くなります(100%選定されるといっても過言ではありません)。二度と同じことを指摘されないようにしなければなりません。
【PR】記事の内容と直接的な関連はありません。
納税者の事業所や自宅などでの帳簿類の調査が終了しても、その場で結論は出ません。現場で収集した資料を署内で検討しなければならないからです。さらには、必要に応じていわゆる反面調査(納税者の取引先への確認)が行われます。このように、最終的な結論が出るまで思いのほか日数を要することから、焦りを感じる人や不安を募らせる人がいます。
========================
税務署が行う税務調査を担当者する調査官は、ほとんどの場合は1人です。この1人の調査官が調査の通知から納税者の事業所や自宅など現場での調査、修正事項の指摘と修正申告書の受付けまでも担当します。このように担当者が固定されていることは、他の役所や民間企業でもごく普通にあることです。しかし、税務調査ではこのことが「徹底」されていて、ときには融通が利かないと感じる場合があります。
当然ですが、調査官は外出していることが多いです。税務調査というのは、納税者の事業所や自宅など「現場」が基本だからです。調査官の外出中は本人とは連絡ができません。調査官は外出中、その案件に専念しなければならないからです。調査官の外出中には、調査に関しての電話連絡はできないということです。電話連絡は、夕方、調査官が税務署に戻ってからということになります。
調査官は、複数の税務調査を掛け持ちし同時に進行させています。ですから、調査官の「不在」は相当の頻度であることを覚悟しておかなければなりません。そして、不在中は自身の税務調査は「一時停止」ということになります。
調査官にも上司はいます。税務調査は上司の命令と管理の基で行われます。しかし、上司(統括官といいます)は基本的に個々の調査の対象となった納税者の前には特別な場合を除いて姿を現しません。上司が登場するのは、よほど特殊な税務調査や調査が紛糾した場合だけです。
税務調査というのは、「じれったい」ものです。思ったようには進みません。税務調査の通知を受けてから解決(追加納税額が決まる)まで、「最低でも1か月」は必要と考えておくべきです。通知から現場の調査まで2週間、現場の調査2日、ここから最終の結論まで2週間、これで1か月です。この間の精神的苦痛は相当なものです。
★8月は税務調査の能率が落ちる?
8月は夏期休業があるので税務調査の能率が落ちるように感じます。税務署には一斉の夏季休業はありませんが、納税者の事業所や自宅での調査は停止になります(納税者はともかくとして経理担当者や反面調査が必要な取引先は休暇を取ります)。この間、できることといえば、署内での資料の検討と、夏季休業のない金融機関への反面調査だけです。7月中旬に通知を受け、現場の調査が8月上旬、9月下旬になっても解決しない調査も多いようです。
8月と同じく、5月の税務調査も能率が落ちます。世間が休んでいる時期に税務調査が未解決というのは本当に苦痛です。安心して、旅行や外食にお金を使うこともできません。追加納税に備えて残しておく必要があるからです。
秋の行楽シーズン、インフルエンザが蔓延する真冬、桜が咲き世間が前向きになっている春、どの時期であれ税務調査は嫌なものです。二度と税務調査の対象に選定されないようにしたいものです。税務調査で多額の追加納税をした場合には、おおむね3年後に再び税務調査の対象に選定される確率が相当高くなります(100%選定されるといっても過言ではありません)。二度と同じことを指摘されないようにしなければなりません。
【PR】記事の内容と直接的な関連はありません。
![]() | 早わかり! 知れば知るほど得する税金の本 (知的生きかた文庫 て 5-3) |
クリエーター情報なし | |
三笠書房 |