転車台訪問の記事も今回で80回目となりました。
今回は番外編ということで近鉄系列の路線にある転車台をご紹介します。
・養老鉄道養老線 大垣車庫
最初は近鉄のグループ会社である養老鉄道の西大垣駅構内にあるこちらから
2016年に開催された600系 D03さよなら運転ツアーの撮影会の際に案内して頂きました。
直径はグーグルマップ換算で約4mしかないので、保線車か貨車の転向用途と思われます。
いつ頃に設置された等の詳しい情報は養老鉄道の方も分からないそうです。
主桁は3か所の横梁とタイロッドで結合されているだけのシンプルな造りでした。
以下は全て近鉄の転車台になります。
・西大寺検車区
大和西大寺駅に隣接する西大寺検車区にありました。直径はグーグルマップ換算で約6.4m
主桁が中央に向かって傾斜した独特な形状で、レールが完全に浮いている場所もあります。
円周軌条は一段高い位置にあります。周囲に散らばっている木の円板は何でしょう…?
現在はピットが埋められてしまったようなので、撮影出来たら追記しておきます。
・ 新ノ口連絡線
近鉄大阪線の大和八木駅と橿原線の新ノ口駅を結ぶ新ノ口連絡線は途中に保線基地があります。
直径はマップ換算で約5.8mでした。桁内は歩廊でしょうか、鉄板で覆われていました。
車両を通さない時は線路内にもロープを張っているようです。以前は下の写真のように溢れんばかりの水溜まりになっていたのですが、いつの間にやら水が抜かれていました。
・白塚車庫
白塚車庫は白塚駅の北側にありますが、そこから続く線路が駅を通り越してこちらの保線基地に繋がっています。桁の造りは西大垣とよく似ています。直径はマップ換算で約4.8mでした。
衛星写真にも多少の誤差があるとは思いますが、思ってた以上にサイズがバラバラなんですよね。
施錠はレール側面の爪をスライドさせて行うようです。円周軌条は鉄道用レールです。
以前は手前側にも対向する線路があったのでしょう、ピットの所々に埋めた跡がありました。
・伊勢中川
1番のりばから延びる線路の先にあります。8線の外周線はこのサイズの転車台としては最大かな?
これ以上増やす場合はクロッシングを挟む必要がありますね。直径はマップ換算で約4.6m。
本線から続く線路の先には車庫もありますが、転車台の手前に車止めが設置されているため使用停止中みたいです。
・志摩赤崎
志摩赤崎駅構内にある保線基地の転車台。駅に接続する線路に車止めが設置されているため、こちらも現在は使用停止中と思われます。桁を枕木で受けていることからバランスト形と思われます。
直径はマップが不鮮明で計測不能でした。ここはピットの黄色いラインがありませんね。
道路のダイヤマークと同じくらいだったので約5mとしておきましょう。
・川越富洲原
他の小さな転車台とは一線を画す大型の電動転車台。直径はマップ換算で約19mもあります。
保線用でこの規模の物は見たことがありません。どういう用途なのか不思議です。
主桁にある巨大なピンギヤをシャフト伝達のモーターで駆動させる方式が採用されています。
転車台は桁の端部に駆動装置を付ける方式が一般的です。その方が小さい動力で済みますので。
構造的に3点支持でしょうね。桁と円周軌条のレールは直接締結でした。
ロック機構は他のミニ転車台と同じ爪のスライド式でちょっとチグハグ感もあります。
・川越富洲原(おまけ)
先の転車台と駅の途中を撮影したら転車台のピットを埋めたような跡を発見しました。
直径はマップ換算で約4.5mでした。中央のみバラストが敷かれていないのも怪しいです。
線路と垂直に車庫があったので拡大してみると、シャッターの下に切り欠きが2つ見えました。この車庫に入線するために転車台が設置されていたとみて間違いなさそうです。