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きつねとたぬき

きつねとたぬきは両者ともイヌ科で、ある程度似ている。
日本では両者とも人を化かす(もしくはだます)という迷信があった。
うどんやそばに揚げ油を入れたものを「きつねうどん」「きつねそば」、かきあげを入れたものを「たぬきそば」「たぬきうどん」と言い、カップ麺も「きつね」と「たぬき」両方の商品を出しているメーカーが多い。

このように、きつねとたぬきはセットとして捉えられることが多い。

タヌキの生息地は本来東アジア(日本、中国、ベトナム、朝鮮半島、極東ロシアなど)に限られていたが、移入によって現在はヨーロッパにも分布している。
日本には本州、四国、九州にホンドタヌキ(別名:ニホンタヌキ)、北海道にエゾタヌキという亜種が生息する。

「きつねとたぬき」という意味で「狐狸(こり)」という熟語があり、人をだますもののたとえとしても使われる。
「狸」という漢字が「たぬき」を意味するのは日本だけで、中国では「山猫」または猫に似た野生動物を指す。中国語で「たぬき」は「貉(hé ホー)」という。
現代中国語で「きつね」は「狐狸(húli ホゥーリ)」という。「狐」だけで言うこともあるが、一般的には「狐狸」の2文字で言う。

たぬきは英語で「racoon dog(ラクーン・ドッグ)」で、「racoon(アライグマ)+dog(犬)」から来ている。ホンドタヌキは英語で「Japanese racoon dog」、あるいは「tanuki」としても知られている。また、たぬき(racoon dog)のことを単にracoonと言うこともある。

アメリカの歌手アーサ・キットが『証城寺の狸囃子』をカバーした『Sho-jo-ji』では「racoon」が登場するが、たぬきはアメリカ人になじみがないため、アメリカにも生息しアメリカ人になじみがあるアライグマに変更したと言われている。しかし、racoonはたぬきを指すこともあるので、ある程度同一視していたかもしれない。

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