きつねの話は尽きない。
赤ちゃんの鳴き声という意味で、「口へんに瓜」という漢字を用いた「呱呱(ここ)」という言葉がある。「呱々の声をあげる」と言えば赤ちゃんが生まれる(産声をあげる)、転じて、物事が始まるという意味の慣用句だ。
「呱呱」は日本語では名詞的に用いられるが、中国語では「guāguā(グアグア)」と読み、赤ちゃんの泣き声を表す擬声語である。
人の泣き声の擬声語といえば「えーんえーん」が定番だが、赤ちゃんの泣き声に特化すれば「おぎゃーおぎゃー」、「あーあー」、「あーんあーん」、「わーんわーん」とも表現されるだろう。このあたりきつねの長く鳴く時の鳴き声も似たような感じがする。
「呱」という字の右側の「瓜」は「うり」という意味は関係なく(赤ちゃんの泣き声の)音を当てたものである。
「けものへんに瓜」と書く「狐(きつね)」という漢字ともつながりを感じる。
きつねの鳴き声をテーマにした曲が流行っているのがきっかけで、「狐」という漢字を思い浮かべて鳴き声から来ているんじゃないかしらと思ってね、調べてみたの。ネットでは鳴き声に由来すると書かれたものが多かったけど、漢和辞典(何冊か引いてみた)では湾曲した尾の形からとしているものが多く、鳴き声に由来するとしているものはなかった。
どっちかと言えば鳴き声に由来するという説より尾の形に由来するという説の方が有力みたいね。
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