小学1年生のMちゃんに英会話を教えている。
Mちゃん、迫りくる夏休みが楽しみで仕方がない。
「もうすぐ始業式だからね!」
「Mちゃん、始業式じゃないよ、終業式だよ。」
「始業式の次の日にもうお出かけだからね!」
「Mちゃん、終業式ね」
せっかくなので、" I go to~" と " I want to~"の練習をした。
"I want to go to Disneyland. I want to go to the beach. I want to ride a Marry-go-round. I want to go to a pool. I want to ・・・"
延々と続けられそうだった。
小学生時代の夏休みは、とくべつ長いのだ。
40年以上前の私の夏休みを思い出した。
毎年、祖母と一緒に長旅をして、
祖母が育った山の中の旧家でひと夏を過ごしていた。
父や母と離れて過ごす夏休み。
緊張とわくわくとが半分半分。
長屋門と呼ぶのだろうか。
広い敷地へと入っていくとき通る門なのだけれど、
門の中に人が住めるような造りになっている。
私たちはひと夏、長屋門で寝泊まりさせてもらった。
ご飯は母屋で、はとこたちとわいわい食べた。
庭の離れには五右衛門風呂があった。
寝るときは蚊帳を張って、みんなで中にもぐった。
蚊帳の中から、開け放した窓の向こうの庭を見ながら寝ころんだ。
おトイレは廊下の突き当りにあって、木戸がぎぎっと音を立てた。
宿題をしたり、鬼灯の笛を作って遊んだり、
はとこたちと山の中を探検したり、
山の中で栽培しているシイタケを採ってきたり、
カブトムシを捕まえたり蝶を捕まえたり、
蛍が小川でチラチラと光っていたり、
スイカを毎日のように食べたり、
鶏小屋から卵を取ってきてと頼まれたり、
蚊に刺されたところにおばあちゃんが塩を塗り込んでくれたり。
忙しく日々は過ぎていく。
夏休みの宿題で、一行日記のようなプリントがあった。
一日一行が設けられていて、夏休みの日数分ずらっと行が並んでいる。
書いても書いても、まだ空いている欄がたくさん。
延々と夏休みが続くような気分だった。
真っ黒に日焼けして、
何故か東京にいるときよりもずっと沢山ご飯を食べた。
日に日に地元の子たちに溶け込んでくるようで、
それが誇らしかった。
Mちゃん、
夏休みを元気いっぱい楽しんでね。
小学生の夏休みは、とくべつ長いからね。
7月12日 おかん
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます