【シェービングブラシ】
豚毛、アナグマ毛、合成繊維の3種類が一般的だが、国産では鹿やその他の毛が混在した物もある。理髪店ではそういった混合毛も使われている様子。クラッシックシェービングのユーザー間では豚毛、若しくはアナグマ毛、合成繊維のブラシを使う例がほとんど。購入直後はブラシから獣の匂いがするのでブレークイン(使用前の準備作業)を行うのが一般的。合成繊維ブラシはブレークイン不要、そのまま使用を開始できる。また、天然毛ブラシは乾燥を必要とするので毎日使用すると水分が抜けきれないためブラシへのダメージが増すため一日置きに使用するほうがよい。そのような理由から複数本用意したほうが寿命が伸びる。ブラシを一本だけで利用する場合は合成繊維ブラシが乾燥が早い。合成繊維だからといって使用感に劣るわけではない。むしろ入門者には積極的に使ってほしい。
※余談:ダイソーに100円で買える豚毛ブラシがあります。使えるか?と聞かれれば使えないことは無いです。ですがあれが豚毛ブラシなんだと思わないで欲しいとくれぐれも申し上げたい。小さすぎて本来の豚毛の良さが出ていない割に育てるのには相応の時間がかかるため誠にもったいないです。ぜひSemogueやOMEGAあたりの豚毛で一番安いので良いから試してほしいです。1200円くらいからありますので。それでも高いなら合成繊維ブラシ800円からあります。それでも雲泥の差。
アナグマ毛ブラシ(写真はSemogue2015silvertip)
日本国内では人気の高いアナグマ毛ブラシ。グレードがあり上位からシルバーチップ、ベストバジャー、ピュアバジャーとなっている。シルバーチップはアナグマの首の周りから採取できる毛とされ、先端がカットされておらず、肌触りが柔らかい。ソーブを豊富に含み、塗るときの感触がサラサラな為人気が高い。希少動物なので現在は中国や一部の地域でしか採取されないため欧州産のブラシであっても毛の原産は中国製がほとんど。購入直後は独特な獣臭がするためブレークイン作業は必須。
フェイスラザリング(顔で直接泡を作る方法)向き。
豚毛ブラシ(写真はSemogue830)
育てるブラシと言われ、本来の性能を発揮するまで2ヶ月ほどかかる。最初は毛が硬く感じるが、使っているうちに毛の先端が枝毛となり細くなっていく。ここまでくればシルバーチップ並の感触となり本来豚毛特有のコシの強さと相まって石鹸をローディング(すくい取ること)も容易になり極上の使用感となる。アナグマ毛と比較して安価なため海外ではファンが多い。乾燥が遅いため中一日は乾燥させる必要がある。
合成繊維ブラシ(写真はOmega S10065 Red Synthetic Fibre Shaving Brush)
人工的に天然毛ブラシに似せて作られたブラシ。1000円程度の安価なものから高級ブランド品はシルバーチップより高価なものもある。安価なものでも性能的には使用に全く差し支えない。特にOMEGAの合成繊維ブラシは安価で性能が良く初心者にはオススメ。乾燥も早く使いやすい。シェービングブラシの最初の一本に合成繊維ブラシを選ぶのは合理的。
ブラシのサイズについて
海外の専門サイトで商品欄にはブラシのサイズに付いて記載がある。内容は下記の通り
Loft(ロフト) ブラシの高さ高い程泡の含有量が増えるがコシが弱くなり石鹸のローディングの際時間がかかるが肌触りが柔らかくなる。
Not(ノット) 太いほど泡の含有量が増える。ブラシ先端の面積が増える。
ブラシの形状について
ファン型(扇型)とチューブ型(電球型)の二種類がある。
ファン型のほうが肌当たりが良い。反面、泡立ちはチューブ型のほうが良い。チューブ型は肌当たりはファン型に対して硬いがソープのローディングが早い。どちらが良いというものでもないので選ぶ際は好みに優先される。
最初に揃えるべきシェービングブラシ(上記の各種モデルはそれぞれのオススメです)
まず1本、とりあえず揃えるなら合成繊維。
乾燥に気を使う必要が無いので毎日使える。価格も安価なものが多いので財布にも優しい。
複数本持つ余裕があるなら上に加えてベストバジャーもしくは豚毛となる。
豚毛は本領発揮に時間がかかるがシルバーチップ並に成長するし、ベストバジャーの毛なら実際に使用に不都合は無い。
クラッシックシェービングの虜となり、極上のシェービングを手に入れたい方はお金に糸目をつけず、シルバーチップを採用されるといいです。ハンドルから感触まで多種多様に揃っています。
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