ホテル雅叙園東京 百段階段「こだわりのモノづくり~超絶技巧の世界~」後期を観たのでございます。
https://www.hotelgajoen-tokyo.com/100event/monozukuri
(写真撮影可)
“昭和の竜宮城”百段階段で、工芸と素材をテーマとした文化財公開と、現代のクラフト作家や伝統工芸作家の作品の展示。
前期(3月21日~5月23日):神の手による紙わざ・究極のペーパークラフト
後期(6月1日~6月25日):伝統工芸作家による匠の技と未来への発想
本当は前期も観たかったのじゃが、緊急事態宣言で途中で臨時休館となり、後期になってしもうた。
が、前期作家の展示もあり、嬉しゅうござります。
東京都指定有形文化財である百段階段は、1935(昭和10)年に建てられた木造建築で、99段(実は100段ではない)の階段廊下に、7つのお部屋がありますのじゃ。
以前に何度も写真を載せておるが、他に来館者が殆どおらずたくさん撮ったゆえ、今回もお部屋ごとの様子と一部の作品を載せまする。
百段階段に向かう広いエレベーターの中は、豪華絢爛な螺鈿細工。
エレベーターホールにも展示が。
★金谷美帆/ビーズアーティスト
《総ビーズ織り 和衣装》
ビーズの数は165万2千余粒、制作日数は延べ3年、重さ約13㎏ですと!
ささ、階段を上って順番にお部屋を回りますぞ。
【十畝の間】
黒漆の螺鈿細工と組子障子と天井の花鳥画、心落ち着くお部屋で好きなのじゃ。
【漁樵の間】
7つの中で1番ド派手なお部屋。
室内は純金箔、純金泥、純金砂子仕上げで、彩色木彫もインパクトありあり。
【草丘の間】
百段階段の窓に使われているガラスは、昭和初期のものゆえ波打っておるのじゃよ。
★田中松夫/建松
《組子かざり 春夏秋冬》
春は桜亀甲、夏は二重麻の葉亀甲、秋は桔梗亀甲、冬は雪形亀甲。
★中村道雄/組み木絵アーティスト
《木蓮》548×598㎜
木の本来の色を活かし、糸ノコで切ったパーツをパズルのように合わせてございます。
こちらには2人のペーパーアーティストの作品。
★Atsumori
《Personal Justice》730×540㎜
細い線の切絵とアクリル画の組み合わせ。
★中山ゆかり
《妖精の庭》四切り 横型 348×424㎜
紙に丸みを持たせてありまする。
このお部屋でお茶と和菓子が頂ける「百段茶房」は休止じゃった。しくしく
【静水の間】
★安宅信太郎/安宅漆工店
《つる首花瓶変わり塗》
いずれも美しい漆の花瓶。
★岡田雄二/岡半
《ゆらぎ盆栽 松・藤・椿》
盆栽を模したモビール。
【星光の間】
★大橋禾苗/シャドーボックスアーティスト
《星座のモティーフ》
何枚もの図柄を重ねて、奥行感を出しておるのじゃ。中央部分のアップも載せまする。
【清方の間】
★松崎光正/株式会社松崎人形
《anima オオハシ》
木目込みの綺麗なオオハシ。
★山川英夫/山川建具
《五重塔》
赤松とケヤキを使った建物型灯り。
【頂上の間】
★SouMa/立体切絵アーティスト
SouMaの立体切絵は、以前も百段階段で展示されておりましたのぅ。
紙を組み合わせるのではなく、1枚の紙から作られておるのじゃ。
《沸き起こる No.3》320×410㎜
《ティアラ》300×350×130㎜
久々の百段階段、平日の昼間ゆえか人も少なく、どのお部屋もひとり占め状態で観る事ができて良うござりました。
会期は6月25日まで。