ウェネトさまの館

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不変/普遍の造形(泉屋博古館)

2023年02月12日 20時03分34秒 | 展覧会・美術関連

前回のブログの続きでございます。

この日の午前中は、泉屋博古館東京「不変/普遍の造形 住友コレクション中国青銅器名品選」を観ましたのじゃ。
https://sen-oku.or.jp/program/20230114_timelessanduniversal/
(一部展示品と講堂を除き写真撮影可)

泉屋博古館東京リニューアルオープン記念展の第4弾。
ここで中国青銅器のコレクションを観るのは久々じゃ。

約100点もの中国青銅器が、分かりやすい解説と共に展示されておりまする。
殆どの作品が撮影OKというのも嬉しいのぅ。

ささ、まいるぞよ。ロビーに展示されておるのは、2羽の鳥が乗った《夔神鼓》じゃよ。

構成は以下の通り。気になった作品もリスト順に載せまする。
(作品名でひらがな部分は、漢字が入力できなかった文字)

【Ⅰ:神々の宴へようこそ】


 
★食器
《円渦文敦》戦国前期/BCE5c
穀物を盛る器。地球儀に足が生えたような形が可愛いのぅ。
3匹の動物が乗った半球状の蓋は、可愛いだけでなく、逆さに置いた時に安定するよう設計されておるんじゃと。


 
★酒器
《饕餮文斝》殷後期/BCE12c
お酒を温める器。余談じゃが、「饕餮」と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、大好きな小説『十二国記』シリーズ(小野不由美)の中で、泰麒が折伏して使令にした最強の妖魔でございます。


 
《鳥蓋瓠壷》春秋末~戦国初頭 BCE5c
酒や水を盛る器。鳥アタマな蓋と、くにっとした瓢形がツボ。


 
《虎卣》殷後期/BCE11c
虎がおっさ・・・いえ、男性を丸飲みするのか、はたまた虎の着ぐるみを着ようとする男性か。(違うw)
360度ぐるりと楽しいゆえ、3方向からの写真を載せまする。(画像2枚目の男性の表情にも注目!)
全体の厚さは僅か2㎜で、高度な鋳造技術だそうな。


 
左から《虎鴞䆗觥》西周後期/ BCE9-8c・《げん兕觥》西周前期/ BCE11-10c
動物の形の蓋付きの酒器。楽しいのぅ。


 
★水器
《鱗文四足匜》西周後期/BCE9-8c
カレールーを入れる容器そっくりな形。振り向いた動物が可愛い。


 
★楽器
《虎鎛》西周前期/ BCE11-10c
鎛は打楽器の一種で、これは最も古い作例とか。


 
【Ⅱ:文様モチーフの謎】

《見卣》西周前期/ BCE11-10c
龍と大型の鳥が合体したような、キメラの如き文様。


 
《鳳柱斝》殷後期/BCE11c
温酒器の一種。柱の上の2羽の鳳凰がお気に入り。


 
《鴟鴞尊》殷後期/BCE13-12c
お供のEが、ずっと以前にこの美術館に来た時からお気に入りのミミズクの酒器。


 
《鴟鴞卣》殷後期/ BCE12-11c
「河了貂がおる~!」と叫びそうになったほど、漫画『キングダム』(原泰久)の登場人物、河了貂(かりょうてん)が蓑を着た姿にそっくりじゃ。
この写真では1羽に見えるが、2羽の鴟鴞が背中合わせになっておるのじゃよ。


 
《戈卣》殷後期/BCE12c
こちらも河了貂にそっくりな鴟鴞卣の一種で、こちらには取っ手が残っておる。
背中合わせになっているのが分かる横からのお姿も。


 
《螭文方炉》春秋前期/ BCE8c
内部に火種を入れて、食べ物を温められる器。
ちっちゃなドールハウスめいて可愛いのぅ~と、この器にまつわる説明を読んだらば、けっこう怖ろしい話じゃった。(ここでネタばらしはせぬぞよ。フフ)


 
【Ⅲ:古代からのメッセージ−金文−】


 
《彔簋》西周中期/BCE10c
簋の内底と蓋の内側に、5行32字の銘。


 
《ひょう羌鐘》戦国前期/ CE5c
本来14器セットのうちの12器で、音階を奏でることができまする。


 
《方格規矩四神鏡》新/CE1c
青龍・白虎・朱雀・玄武の四神をはじめ、様々な瑞獣の文様。


 
【Ⅳ:中国青銅器鑑賞の歴史】
ここは撮影不可の展示が2点ほどございます。この面はOK。


 
《金銀錯獣形尊》北宋/ CE10-12c
体に金銀の象嵌細工、目には赤い宝石。
背中に小さな蓋があり、中に液体を溜める事ができるのじゃ。


 
写真撮影は不可じゃが、《虎卣》のホログラムもございます。

講堂の映像コーナー(写真撮影不可)では、以下の2本のビデオが流れておりました。
①泉屋博古館 中国青銅器 使い方・機能編(約6分)
②泉屋博古館 中国青銅器 文様・モチーフ編(約7分)

ショップでは、おめかししたレプリカ鴟鴞尊(写真撮影可)がお出迎え。

気になった饕餮手ぬぐいは、プリントではなくきちんと注染で、表裏がないのが良いですのぅ。
買おうと思うたが、家には手ぬぐいが一生使い切れないほどあるゆえ(お供のEが一時期ハマってものすごく集めた)、とりあえず我慢したのじゃ。

ちなみにこちらは、もう何年も前にここで購入した、鴟鴞尊の金属のフィギュア。
ちっちゃいけど文様も緻密で、とっても可愛いのじゃ。

状態の良い様々な中国古代青銅器を観る事ができ、丁寧な解説も興味深く、たいそう楽しゅうござりました。
会期は2月26日まで。

★おまけ話
羽生結弦 単独東京ドーム公演「GIFT」、全券種SOLD OUTしたそうな。
おめでとうござりまする~!!

しかしわたくしは、最速先行、プレリク、テレ朝チケットなど全て落選続きで、結局チケットご用意されんかった・・・(大号泣)
リセールもあるようじゃが、この流れでは入手の可能性は限りなくゼロ・・・

なれど、決してお安くはないチケットなのに、あの東京ドームをひとりで満席にする結弦くん、本当に凄いぞよ。
ショーの大成功を心よりお祈りいたしまする!!
そして、既に申込み済のライブビューイングの抽選に賭けまする。なにとぞなにとぞ~!