ウェネトさまの館

ようこそいらっしゃいました。
ビスうさ・ウェネトと申します。
どうぞごゆるりとおくつろぎ下さいまし。

「トルコ至宝展」(国立新美術館)

2019年04月01日 06時23分47秒 | 展覧会・美術関連

一週間も前の月曜の話じゃが、国立新美術館「トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美」を観たのでございます。
http://www.nact.jp/exhibition_special/2019/turkey2019/


 

トプカプ宮殿のお宝といえば、お供のEは2007年に東京都美術館の「トプカプ宮殿の至宝展」を観て、スルタンのお宝に目を奪われ、トルコに行きたくなりましたのじゃ。

本展では、宝飾品、工芸品、食器、武器、書籍など、トプカプ宮殿博物館が所蔵する16~19世紀までの至宝から約170点が展示され、その殆どが初来日とか。

展示室内は、入口のこの大きなパネルのみ写真可じゃ。


 

お宝はもちろん、会場デザインも素敵なのでございます。
広々した展示室に余裕を持って作品が展示され、区切った部屋ごとの壁の色も、白、青、赤、タイル模様などに分けられ、装飾的な窓があったり、壁には宮殿の方々の絵のパネルがあったりと、宮殿めいておりますのじゃ。

構成は以下の通り。お気に入りや気になったお宝の一部もリスト順に。

【第1章 トプカプ宮殿とスルタン】

最初に、大きな画面の4Kシアターで、トプカプ宮殿などについての約5分の映像が見られまする。

《スルタン・アブデュル・ハミト2世の花押》オスマン帝国、1881年
黒い紙に金泥の文字で描かれた美しい御璽。

《王座用吊るし飾り》オスマン帝国、18世紀後半
最初にお出迎えの《スルタン・マムフート2世の玉座》の上に吊された飾りなのじゃが、6角形の3つのエメラルドがとんでもなく大きいあまり、ガラスかプラスチックに見えてしまうという・・・(こらこら)
ポスターの写真のこれじゃ。


 

《ターバン飾り》オスマン帝国、17世紀
なにやらインド風で、ざっくりしたカットのダイヤモンドと、カボションカットのルビーとエメラルドが散りばめられておる。

《宝飾兜》オスマン帝国、16世紀後半
キスチョコのような形の兜に、金の緻密な象嵌と、ルビーやトルコ石も。
真ん中にチューリップの蕾の如き金色の長い物体が刺さっておるが、これはスルタンから食事がふるまわれた際、スプーンとして使用したという。にわかには信じがたい話よのぅ。

《スルタン・メフメト4世の宝飾短剣》オスマン帝国、1664年頃
柄がまるまるエメラルド!

《柳装飾の盾》オスマン帝国、16世紀後半
まん丸い形で柳枝や太撚絹糸が使われ、赤に金のチューリップ模様も可愛く、菅笠かと思うたら盾でびっくりじゃった。

《壁掛け時計》オスマン帝国、1650年
文字盤がゴージャス過ぎて、何時なのかようわからぬw

【第2章 オスマン帝国の宮殿とチューリップ】

立法者スルタン・スレイマン1世が最も愛した花、チューリップは、花々の中で最も誉れ高く価値あるものとみなされ、これを栽培する者は幸運をもたらすと考えられたそうで、宮殿の装飾やお宝にも、チューリップのモチーフがたくさんございます。

《宝飾ベルト》オスマン帝国、インド、18世紀中期
円形の象牙のバックルが、とんでもなく緻密細密な透かし彫りの植物文様。
その中央にはルビーとエメラルドの花。 

《詩集のワニス塗り表紙》チャケリー作、オスマン帝国、18世紀前半
赤い枠の黒い地は金色のルーミー文で区切られ、色とりどりの花が描かれた装飾装丁。

《七宝製薔薇水入れ》オスマン帝国またはヨーロッパ、19世紀
金と七宝。描かれた緻密な花々も立体の花々も美しい。

《水タバコ》オスマン帝国、19世紀
クリスタルガラスの花瓶のような胴体の上に、七宝のチューリップが咲いておる。
お隣にヨーロッパの《水タバコ》が展示されておるが、オスマン帝国の方が好みじゃ。

《スルタン・アフメト3世の施水場模型》オスマン帝国、1893年8月16日
銀で20分の1サイズに作られた、緻密な装飾のゴージャス施水場模型。
四方に蛇口、鎖でつながれたちっちゃなカップも再現。

《チューリップ用花瓶》20点 オスマン帝国、18世紀~19世紀
ガラス製の一輪挿しが20点。色柄は様々ですが、どれも首がひょろ長いのは花が倒れぬよう、胴が平べったいのは水が十分入るよう考えられた形なのじゃ。

《サーイェバーン(日陰テント)》オスマン帝国、18世紀末~19世紀初頭 
展示室の高い天井の3分の2ほどにも届く高さにしつらえられた赤いテント。

【第3章 トルコと日本の交流】

トルコと日本の最初の公的な接触は、明治天皇の時代なのじゃ。
オスマンと日本を結ぶ唯一のパイプ役だった中村商店についての解説などもございます。

《指物道具》日本、19世紀末
大工仕事の名人だったスルタン・アブデュル・ハミト2世へ、明治天皇からの贈り物というのが興味深うございます。
14本セットで、木製の柄の部分は浮彫りのものあり螺鈿象嵌のものあり。 

《花瓶》日本、明治時代
たいそう大きな花瓶で、有線七宝で花と鳩、表面はキラキラ。

《段違い飾り棚》《鏡(鏡枠)》日本、明治時代 
見事な竹細工。本来は飾り台の上に鏡が置かれるのじゃが、ここでは別々に展示。

特設ショップは、綺麗なグッズが色々ございました。
《詩集のワニス塗り表紙》のハードカバーノートを買おうと思うたが、もったいなくて使えそうもないゆえ購入せず、絵はがきとチューリップの形の箱に入ったキャンディ購入。

会期は5月20日まで。ご興味ある方はぜひ。


 

観終わって、久々に右京さん行きつけの紅茶専門店でお茶しようと思うたのじゃが、外から覗いたらテーブルが満席のようで断念。また行ってみねば。


 

★狂喜乱舞なおまけ話

「ガーナアイス×羽生結弦選手 オリジナルQUOカード」当たったぞよ~!!!
クジ運皆無のわたくし、毎日ガーナアイスを大量に食べ続けましたからのぅ。
何口応募したかは追求しないでくださいまし。エヘ