森まゆみ著「女三人のシベリア鉄道」集英社を読みました。明治の末から昭和の始めにかけて、パリにいる夫、鉄幹に会うためにシベリア鉄道に乗った与謝野晶子、離婚後女友達とロシアを目指した宮本百合子、パリに住む好きな男性に会うために旅立った林芙美子、それぞれ三人の旅を追ったノンフィクションです。何と勇気のある行動力のある女性達でしょう。驚き感心しました。子供や夫を残して旅に出る…。晶子は七人もの子供がいました。情熱は倫理を捨て去り、苦難をも恐れず行動させるのかも知れません。当然、今日より比べものにならないほど大変な旅行、冒険旅行記?…と共に彼女達の波乱に富んだ半生も描かれ面白かった。今や情熱も無くなり安易な方向に流れて行く私、反省しました。