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お好み夜話-Ver2

東京マラソン2023を見にいった

2013年の東京マラソンはラッキーなことにかあちゃんと一緒に当選して、かあちゃんは星形のかぶり物とソラカラちゃんの衣裳、オヤジはかねてから制作を開始していたカネゴンのフル仮装で参加した。

尻尾の軽量化に手こずり、仮装して一度も長い距離を走ることなく本番を迎えてしまった。
 
36,000人のランナーに混じってスタートしたが、抑えきれない高揚感でペースを上げてしまい10㎞も行かないうちに足がつり、その後も何度も足がつり息があがるにいたって、さすがにこれは変だと気がつき、並走していたかあちゃんを先に行かせトボトボ走りながらそれでも沿道の声援に応え、よしゃあいいのに呼ばれるままに走り寄ったりして余計に時間をロスしてしまった。
 
雷門を周り浅草橋の30㎞の関門の手前でまた子どもに愛想を振りまき、とうとう制限時間に間に合わず収容車に乗せられてしまった。
 
あれからもう10年も経ってしまった・・・。
 
この10年の間に我が身はどん底のポンコツになり、入退院を何度も繰り返す障害者になって、世間のコロナ禍とともに店を休業し人と会わなくなり、東京マラソンの時より20㎏ちかく体重が減り、走るどころか歩くこともままならない有様に陥った。
 
東京マラソンもかつては東京ビッグサイトがゴールだったが、コースが変わって佃大橋から続く橋の連続、大きなアップダウンがなくなり、東京の観光名所を巡るスピードコースになり、丸の内中通りの花道を走り抜け東京駅真ん前の行幸通りへフィニッシュするより魅力的なものになった。
 
 
去年までは指をくわえてテレビで観戦していたけれど、今年は4年ぶりに38,000人の一般ランナーが走るというので、いてもたってもいられずシューズを履いて、折り返し地点の上野広小路へ出かけた。
 
トップランナーがやってくる時間を見計らって松坂屋前の折り返し地点へ来てみると、おっ!!

ちょうど「大迫傑」や「設楽悠太」らのトップ集団が風のように折り返すところへ出くわした。
 
近くでは着ぐるみパンダ軍団が応援だ。
今年の沿道はコロナ禍で長らくなかった応援の人の声や鳴り物が響き、ようやく市民マラソンの醍醐味がもどってきたようだ。
 
かつてのオヤジのようなフル仮装はないけれど、かぶり物やコスプレのランナーもチラホラいる。
 
応援の人だってマリオやコスプレで盛り上がり、ウェア姿で歩道を走る人も大勢いる。
10㎞地点を疾走するのは3時間台のみなさん、まだまだ元気。

遠くの黄色のバスは、無料で乗れるはとバスという名の収容車´д` ; 人生で一番乗りたくない悲惨なドライブに連れて行かれる・・・。

オタクやメイドの姿がない秋葉原を延々とランナーがすれ違って行く。

チャイナ応援団あるね、ニィーハオ。

銀座や日比谷と比べると沿道の応援スペースはけっこう空きが目立つ。

靖国通りと中央通りの交差点では、後方からスタートして上野広小路へ向かうランナーと神田、日本橋へ進むランナーが顔を合わせる。

道路は横断できないので歩道橋を渡り、歩道橋の上からみると飯田橋、水道橋からまだ延々とランナーが続いている。
悪いけどこの人たちのタイムは4時間半から後ろかもなぁ。

ファイト!! 先は長いぞ!!!
 
神田の辺りからコースが分けられて、ジュニア&ユース・視覚障がい者・知的障がい者・移植者・車いすのランナーの 10.7kmと42.195㎞のランナーとが走路をコーンで隔てられる。

障害のある子どもとお父さんやお母さんが一生懸命走って行く、拍手をして応援しながらちょっとウルっとする。
 
今年頑張って練習してなんとか走れるようになったら、来年の東京マラソンの 10.7kmに小僧と親子でエントリーしよう。
 
我らは手帳を持つ身だし、もしどっちかが落選しても伴走者として一緒に走れるという裏ワザがあるのさ(^_-)
 
それはコースは違えど2014年の東京マラソンで経験済みだ(東京マラソン伴走記 参照)

スタートしてから2時間弱、ランナーの列は日本橋を通過して行く。

10.7kmのフィニッシュが出てくる。

来るべき日のためにフィニッシュ地点の様子もみておかねばと、さらに進んで行く。

そんなに寒くはないとはいえ、トイレは行列だ。

反対側の女性トイレに駆け込む文化放送の「坂口愛美」アナウンサーを見かけ、すっきりして出て来たところで声援を送った。

う〜ん、あのペースじゃゴールは5時間か6時間かな、頑張れ〜「おとなりさん」!!!

あらあら、まだ歩くにはちーと早いんじゃないかなぁ、ファイト!!!!

あーら、速い人はもう32㎞地点❗️

外人さん用に20マイルだよーん。

河津桜の向こうにランナーが過ぎて行く。

そして銀座、だが不吉な黄色いバスが大量に!(◎_◎;)

これめげるよなぁ、でもそう思っているのは収容経験のあるポンコツだけかぁ・・・。

ほらほらもう1時ですよ、スタートから4時間ですよ、

これから日比谷通りを左折して田町を折り返してもどって来れば41㎞くらい、今が一番辛いとき踏ん張りどきでっせ。

そして栄光のフィニッシャーズロード、丸の内中通りの花道、あともうちょっと。

頑張れ〜なんて言えない、だってみんなもう頑張っているんだから。

ただただファイト!!もうちょっと!!!ビールが待ってるぞ〜!!!!

いいなぁ、いつか死ぬ前にきっとこの花道を走ってやろう💪

外国人ランナーも多かったが、白髪頭のお年寄りもたくさん走っていた。

颯爽と走り過ぎた82歳の女性に頭が下がり、労わりながら走る外国人夫婦も微笑ましかった。
そんなに寒くもなく雨が降らなくてよかった、一応晴れ男が出張ったからね。
いいなぁフィニッシャーズタオルと着替えもできるポンチョ、みんな晴れやかな顔で駅へ向かっている。



16年前気が進まないままに応援に行って初めて見た東京マラソンで、最初はなんで金出してあんなに汗かいて辛そうに走ってるんだろうなんて思っていたのが、当時の築地交差点の35㎞関門あたりで見ているうちに、でもちょっと楽しそうだなぁと、迂闊にも思ってしまったのが運の尽き、まさか自分が走るようになろうとは。

そして体がポンコツになりかかっていたのにも気が付かずに、10年間で18回もフルマラソンを走るようになろうとは。
 
でもその中でたった1度の制限時間オーバー、収容車の乗客になったのが東京マラソンだったとは・・・。
 
 
ま、ジジイになればそういうこともあらーな、それにあの時はカネゴンが走って失敗したのであって、翌月の京都マラソンでは4時間半台で乾燥・・完走したもんね。
 
また一からやり直せば良いのさ、時間がかかったって良いのさ、記録とかタイムなんて気にしなくて良いのさ、笑顔で完走すれば良いのさ‼️
 

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