1967年4月9日、昭和の良い子は金玉がすくみ上がるほどの衝撃を受けた。
ウルトラマンが敗れた・・・
キャッチリングもウルトラスラッシュも、必殺のスペシウム光線もゼットンには効かず、
カラータイマーを破壊されて倒れてしまった。
ウルトラマンが死んだ‼️
ところがそのあと、登場したゾフィーが命を二つ持ってきたと言うのを聞いて、引っ込んだ金玉がダランとするほどショックを受けたものだ。
「シン・ウルトラマン」は嫌いではないけれど、あのゼットンとあの戦いはどうよと思ってしまう。
きっと「樋口真嗣」監督も、本音では別の展開を望んでいたのかもしれない。
なぜなら「タイムスリップグリコ」
の伝説のオマケ、海洋堂のフィギュア「最後の瞬間」の絵コンテは「樋口」監督だからだ。
2003年発売の「なつかしの20世紀タイムスリップグリコ」のオマケは
ゼットン⁉️
胸部に喰らった凄まじい衝撃で吹っ飛ぶ寸前で堪えているゼットン。
紅蓮の爆炎がトルネードとなって胸部をぶち破り
背中から噴き出して肉片とともに四散しており、強大なエネルギーは地面もえぐっている。
ゼットンの背中はパックリ割れ、次の瞬間にはひっくり返りそうな勢いだ。
だ、だれがこの凄まじい攻撃を仕掛けたのか⁉️
ウルトラマン39話「さらばウルトラマン」では、岩本博士が作った新兵器「ペンシル爆弾」を喰らってゼットンは空中に浮かび上がって爆散したわけで、ウルトラマンに倒されたのではない。
ということは、昭和の良い子たちが願ってやまなかった「最後の瞬間」とは、ウルトラマンがゼットンを倒すその場面ということになる。
で、このスペシウム感たっぷりのウルトラマン。
強大なエネルギーを放出した刹那の力強いポーズ。
だけど、きちんとした十字のスペシウムポーズではなく、どちらかといえばウルトラセブンのワイドショットのようなポーズだ。
実際にはスペシウム光線や他のウルトラマンの光線技はゼットンには効果がなかったので、
この究極のエナジー攻撃は、やはり最後の手段だったのかもしれず、
察するにこれは、ウルトラマンが深宇宙を何百光年も航行するときに出現する赤い光の玉のパワーの一部なのではなかろうか。
この近接戦から繰り出された光弾のパワーは、ゼットンを宇宙の果てに飛ばすほどの威力だ。
この迫力のフィギャアがわずか5センチほどのグリコのオマケなのだから素晴らしい。
ふたつ合わせればもう立派なジオラマになるのだから驚きのクオリティーだ。
この昭和の良い子の夢のシーンを「樋口真嗣」監督はどのような想いで描いたのだろうか。
一度じっくり聞いてみたいものだ。