去年の6月くらいまでは、リハビリキッチンで何かを作っていても、ビスを揉もうとドライバーを取っても、手が震えて取り落としたりしてなかなか定まらなかった。
これじゃイカンと細かいペーパークラフトを作ってみたり、訓練だと思って無駄に針に糸を通してみたりした。
そうしてハッと思い、そうだ、好きこそものの上手なれだっと、物入れの奥に仕舞い込んでいた昔のプラモデルを引っ張り出した。
それがこれ⤵️ガラモンのプラモ。
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20年以上前のものだけどまったく手付かずで置いといたのは、見ての通り背中のトゲトゲの多さにメゲていたからだ。
隕石怪獣ガラモンはウルトラQで2度登場し、ウルトラマンでピグモンに改造されて親しまれたが、可愛らしい人類の味方になったピグモンより昭和の良い子は断然ガラモン派だ。
チルソニア遊星からガラダマで地球に飛来したガラモンは侵略ロボットで、ダムを破壊し東京タワーを倒して暴れるが、チルソニア遊星人(通称セミ人間)の誘導電波を遮断されて動きを止めるのだ。
そのコミカルな動き、コチのような口、小山のような背中のトゲトゲ、身長40メートルという設定の秀抜な造形は、カネゴンと並んで大好きな怪獣だ。
ならばと覚悟を決めて、100個以上もあるトゲトゲをランナーから切り離し、ザッと塗装をして組み上げたボディに一つ一つ接着した。
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しかしキットのトゲトゲの数ではまったくポリュームにかけて、それを全体をに付けただけでは薄毛のオッサンみたいになってしまうので、キットの半分を上半身につけて、
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あとの足りないものは粘土とパテで小さなトゲトゲを作り、
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あとの足りないものは粘土とパテで小さなトゲトゲを作り、
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それを塗装して一つ一接着した。
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で、なんとか薄毛から解消、腕も短くてヘンだったのでパテで盛り付けて調整した。
チルソニア遊星人も組み立ててまあ一応見られるようになったが、休み休みやって作業開始からここまでで5ヶ月ちょっと。
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白内障手術のおかげでド老眼ではなくなったのでなんとか細かい作業に耐えられて、手の震えもだいぶ慣れてきたが、
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細かな塗装もまだまだだし、肝心のガラモンのつぶらな瞳は手が震えてうまく塗れず、
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しかしこれにかかりきりになることはできないから、作業は一旦ストップして年を越した。
すっかり忘れていたけれど2023年も押し迫った頃、ずいぶん前に復刻するという知らせを受けて予約していたガラモンのソフビが高知の「海洋堂」から送られてきた。
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このソフビ、20年以上前に組み立てたことがあったが、やはりトゲトゲの多さに苦労し組み上げてサーフェーサーを吹いただけで諦めてしまい、病んでいた時に終活とばかりにメルカリで売ってしまったのだ。
けれど愛着があったし、いつか体調がなんとかなったら再び手に入れて完成させてみたいと思ったもののすでに絶版になっていたわけで、忘れていたプラモのガラモンをあらかた作ったところで復刻版が届くなんてちょっと縁を感じてしまった。
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とはいえこちらは1/200サイズで、組み上げると高さ25センチにもなるのでプラモよりだいぶ面倒くさい。
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ギョエ〜‼️この部品点数の多さ。
このサイズのソフビを作るのはずいぶん久しぶりだが、とりあえず油分を落とすためにキッチンで全部洗っていると、小僧がニヤニヤしながらやってきて「オレも手伝うよ」と親子でガラモンのお洗濯。
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洗った部品は卵のケースの上で乾かして、さてどうやって組み上げるかと悩んだ。
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洗った部品は卵のケースの上で乾かして、さてどうやって組み上げるかと悩んだ。
先ずは黒のサーフェーサーを吹いて乾かし、今度は赤のスプレーを頭と体とトゲトゲに吹き、両足を組み上げて立たせた時の安定がいいように中に石膏を流し込み、手足と尻尾はつや消し白とグレーを混ぜた塗料で白骨をイメージして塗った。
そこでまたもや作業はストップしてしまう。
店のことやその他もろもろ一筋縄じゃいかないことに巻き込まれて、とてもガラモンどころじゃなかったのだ。
そしてまたもや半年近く放置、部屋の片隅に置かれた作りかけのガラモンを気にしいしい横目でみて、よし、今度こそ仕上げちまおうと作り出したのは先月7月のこと。
エイヤッと200個近いトゲトゲ、もといヒレを二晩で接着し、怪獣も顔が命のつぶらな瞳もなんとか塗って、
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参考のためにメルカリで緑色で安かったX-PLUSの完成品をおとして、赤っぽく塗りなおして比較してみた。
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それが真ん中のやつで、左がプラモ。
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参考のためにメルカリで緑色で安かったX-PLUSの完成品をおとして、赤っぽく塗りなおして比較してみた。
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それが真ん中のやつで、左がプラモ。
同じガラモンといえどもみんな顔が違いますなぁ。
後ろのガラダマモンスターの写真は昔のホビージャパンから切り取ったもので、30数年前のお勤め人時代に吉祥寺のボークスに展示してあったダム破壊のジオラマで、それを見て衝撃を受けたのがいまだに尾を引いているんですな。
このボークスのやつももはや売ってないし、もともとはダム破壊のジオラマを作ろうとプラモを作ったのだが、やりはじめてついついエスカレートしてしまった。
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しかしまあまあ今度はよくできたんじゃないかと思うが、あと少し手直ししてつや消しのトップコートも吹いてやっと完成かな。
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しかしまあまあ今度はよくできたんじゃないかと思うが、あと少し手直ししてつや消しのトップコートも吹いてやっと完成かな。
次回はこの3体のうちのどれかでダム破壊のジオラマか、東京タワー倒壊のジオラマを作ろうと思うのであります。