学生の頃は課題に追われて毎日踏んでいたミシン。
今はもう全然関係ない仕事をしているわけだけど、ミシンは一応家にあって、時々猛烈に踏みたい衝動に駆られる。
今回はがま口を眺めていてそれがやってきた。
自分でつくってみたい…
布は学生時代に買い込んだものが段ボール4箱分は眠っている。
捨てるに捨てられず冬眠したまま30年近く居続けている代物だ。
この子たちを早く起こしてあげたいというのも理由のひとつにあるのだが、この衝動は学生時代に身体に染みついた何かが作用しているに違いないと思っている。
がま口の金具はネットでポチりとすればありがたいことにすぐ届く。
どうせつくるなら使えるものにしたい。
今欲しいのは鞄なので大きめの金具を注文した。
がま口をつくるのは初めてだけど大丈夫だろうか…そんな不安もあったので型紙のついたものを選んだ。
届いた金具の具合を確認し、型紙を広げる。
ポケットも何もないシンプルなもので、理想のサイズより少し小ぶりに感じた。
財布とスマホとハンカチと…入れるものを考えるとこれでは足りない。
仕方がないので入っていた型紙を元に、切り開いてサイズを大きくすることにした。
せっかくならポケットもつけよう。
つくるとなったら手は抜けない。
細かいことが気になってしまうのはそういう性格だから仕方がない。
とはいえミシンのいいところは、大体でいけるところだと思っている。
出来上がり線より5mm大きくても、タックを取る位置がズレてても、多少シルエットは変わったとしても大きな失敗ではない。
今回も実際に布を裁断する際に、縫い代ではなく完成のラインで切り始めてしまい、急遽線を引き直してつくったけれど何の問題もなく完成した。
そういうゆったり許容できることろが好きだなと思う。
もちろん商品としてつくるとなったらそうはいかないけれど、趣味としては非常に面白い。
つくりはじめたら一気に全集中で仕上げていく。
今回は25cmと20.5cmのがま口に合わせてハンドバッグとショルダーにしてみた。
ところどころ難しい部分もあったけれど、初めてにしては可愛くつくれたぞ!と自己満足。
ひとつのことに集中することはいいストレス発散と気分転換になる。
猛烈につくりたくなるときというのはもしかしたら身体が発散したいと訴えかけているときなのかもしれない。
これからも身体と対話しながら時々はミシンを踏んでいきたい。