超音波に関する基礎実験 (超音波システム研究所 ultrasonic-labo)
洗浄セミナー(2016.3.3 金属部品の洗浄)
洗浄液の流れを利用(制御)した、効果的な「洗浄ノウハウ」を説明します!
ものづくりにとって欠かせない洗浄。
機械加工の工程やめっきの工程など、製品に付加価値を生む
その前後の工程に目が向けられること多く、洗浄は軽視される傾向にあります。
しかし、洗浄後の汚れ再付着や製品間のバラツキ、乾燥後のしみ発生などで
クレームになったという事例は多くあり、非常に重要な工程と言えます。
本セミナーでは洗浄のメカニズムについて詳しく解説するともに、
講師の洗浄実績から得れたのテクニックについて具体例を紹介します。
さらに洗浄効果を改善するために、マイクロバブルの利用、超音波の利用について説明します
これまでの経験から、洗浄液の流れと汚れの流れを適切に設定・制御することが
洗浄におけるもっとも重要事項だと考え
このセミナーで、初めて詳細な事項を説明します
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デモンストレーション(予定)
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<<概要>>
■ プログラム
1 洗浄の基礎知識
〔1〕洗浄の目的と原理
〔2〕洗浄のエネルギー 汚れと付着力、洗浄と表面エネルギー
〔3〕洗浄の方法 物理作用、化学反応など・・・
〔4〕一般的な洗浄プロセス
〔5〕色々な洗浄液(洗剤、溶剤、・・・)
〔6〕洗浄効果の確認方法
〔7〕リンス、乾燥工程の基礎知識
2 洗浄の問題点と改善策
〔1〕よくある問題とは
〔2〕問題の原因について
〔3〕対策を講じる
3 洗浄の問題解決のテクニック
〔1〕液体、気体、固体が化学反応した汚れには、キャビテーションの変化が有効
〔2〕ナノレベルの精密な洗浄には、複数の異なる振動現象が有効
〔3〕再付着には、シャワー・洗浄液の流れの見直しが有効
〔4〕洗浄プロセスの効率改善には、隣接する水槽間の相互作用を確認・解析することが必要
〔5〕部品の隙間に入ったメッキ液の洗浄には、洗浄物の振動特性に合わせた揺動操作が有効
〔6〕共振現象が起きる場合は、液循環制御と治工具の工夫が必要
4 洗浄で使われる超音波の基礎
〔1〕超音波とは何か?
〔2〕超音波の伝搬について 水中、空気中、弾性体中
〔3〕キャビテーション、加速度、音響流とは何か?
デモンストレーション
1)金属部品の表面を伝搬する振動観察
2)マイクロバブルを利用した洗浄
3)シャワー洗浄方法
5 洗浄工程の管理方法
〔1〕季節や時間、洗浄物の数量変化、治工具の変更など要因が変動する時の管理方法
〔2〕対象物の変化(加工方法や素材の材質変更など)に対する管理方法
〔3〕洗浄液の管理方法 液交換の目安は? コストダウンにつながる液管理
〔4〕フィルターの利用と管理方法
6 その他、知っておきたい洗浄の知識
〔1〕新規工程立ち上げ時の注意事項(洗浄装置開発ノウハウ)
〔2〕最近の環境法規制について
〔3〕マイクロバブル、ナノバブルの利用(液循環ノウハウ)
〔4〕流水(シャワー、噴流(ジェット)・・・)の利用(洗浄ノウハウ)
■ 講師の言葉
洗浄に関する現象は大変複雑です
単純に資料を読んで把握するだけでは
有効な結果を出すことは難しいと思います
したがって、
経験と論理的な学習をつみかさめる必要があります
私のこれまでの経験(洗浄実験2000回)に基づいた実践的なセミナーです
現象をミクロに解析すると
水槽の構造や媒体の流れといった事柄の影響を取り込むことが難しく
マクロに扱うと
小さな汚れに関する、物理・化学作用は無視(平均化)されてしまいます
この複雑な状況により、
長い間さまざまな説明が行われています
しかし、IT技術の進歩により
各種関係性の解析技術の進歩と
低価格の各種計測機器が使用可能になることで
洗浄レベルの評価、洗浄システムの評価が実現できるようになりました
特に、洗浄物の音響(振動)特性と液循環の制御により
目的に合わせた、効率的な洗浄が可能になります。
このような現状で
洗浄を検討するための基本事項と
応用のための実績のある具体的方法を
事例とともに説明します
これまでの常識や一般論とは異なる部分もありますが
すべて実際に洗浄効果として採用(実績のある)方法です
これからも各種の工夫や新しい技術を組み合わせることで
さらに効率の高い洗浄が可能だと考えています
また、本デモンストレーションに限り、
写真・動画撮影を許可いたしますので、是非職場の方と共有し、
実際の業務にお役立ていただければ幸いです。
参考
問題解決の具体的な事例
(コンサルティング事例より抜粋 http://ultrasonic-labo.com/results )
洗浄の工夫事例
1)流れる水に超音波を伝搬させ、シャワー洗浄する
2)オーバーフロー水槽にフィルターを浮かせて水面に浮かぶ
汚れ・油の流れを利用する
3)プラスチックレンズに対してダメージを与えない
キャビテーションを減衰させた超音波照射を行う
4)付着力が強い汚れに対して超音波照射のインパクトの瞬間を利用する
5)平面形状の振動しやすい対象に対して、振動モードを変化させる
固定方法・治工具・液循環制御を利用する
6)加工油と防錆油の目的に合わせ2種類の超音波周波数により
分解と化学反応をコントロールする
7)配管・パイプ・・の内部に、共振しない音圧の高い超音波を伝搬させて
非線形現象により洗浄効果を出す
8)複雑で細かい形状の部分に対して、2周波の超音波制御で対応する
9)大量の洗浄物に対して、最大の汚れのレベルとバラツキを測定して
液循環と超音波の制御設定を調整する
10)・・・・
参考(洗浄実験動画)
マイクロバブル発生液循環
流水式超音波洗浄
超音波洗浄
金属粉末に対する超音波照射技術を応用開発
超音波とマイクロバブルによる表面改質(応力緩和)技術
オリジナル超音波システムの開発技術 No.5
音と超音波の組み合わせによる、超音波システム No.5
3Dプリンターへの超音波技術の応用
2種類の超音波振動子を利用した超音波システム No.2
超音波技術::プレスリリース No.2
超音波を利用した「振動計測技術」を開発 No.2
「超音波の非線形現象」を利用する技術を開発 No.2
通信の数学的理論を応用した超音波制御技術を開発 No.2
超音波とマイクロバブルによる表面改質(応力緩和)技術 no.2
2種類の超音波振動子を利用した超音波システム No.3
オーダーメードの超音波システムを開発(超音波システム研究所)
流れと音と形の観察 (超音波システム研究所 ultrasonic-labo)
流れと音と形の観察 (超音波システム研究所)
Observation of flow and sound and shape
川の流れを観察しています
超音波利用に関して
流れの観察経験(注)により
音響流を直感的に
とらえられるようになります
注:
くりかえし
超音波と
流体の変化(流れ、渦、波・・)を
観察して
イメージを修正しながら
音響流に関する論理モデルを考え続けます
1年ぐらい経過してくると
渦の動きが見えてきます
そこから
ぼんやりと、洗浄物に対する
音響流の影響がわかります
実験・検討を繰り返すと
音響流に対する対象物固有の現象が
流れを見て感じるようになります
現在は、次のステップとして
非線形現象を含めた
各種の相互作用を
応用するために、
「流れの様子を」観察・研究しています
音響流
一般概念
有限振幅の波が
気体または液体内を伝播するときに、
音響流が発生する。
音響流は、
波のパルスの粘性損失の結果、
自由不均一場内で生じるか、
または
音場内の
障害物(洗浄物・治具・液循環)の近傍か
あるいは
振動物体の近傍で
慣性損失によって生じる
物質の一方性定常流である。