『ウルタールのうる』第十巻が出版されました。
おかげさまで十巻に到達いたしました。有難いことであります。
しかし、まずお詫びしておかなければならないことがあります。
八巻、九巻に追加されていた「斑猫作戦 作戦図Ⅰ,Ⅱ」につきまして、
Kindle本のダウンロード先デバイスの一部におきまして、作戦図
の背景色の色分けが表示されないという問題が発生しておりました。
うるたやでは、問題確認後、ただちに対処、問題解決いたしました。
現在当該作戦図は、当ブログに掲載いたしました通りに御覧頂ける
ようになっております。
また今後も、作品を楽しんで頂けますように、図表等の併載を考えております。
それでは、いつものように
本ガイドが読者の皆様方にとって幾分かの助力となれば幸いでございます。
表紙
シュク17世。リンクス女王国、元首。リンクスの体制下では、血統による王族支配
は為されていない。極めて特殊な女王選考過程の下、魂団樹系統理論による精査が
リンクスの全対象女子に対して行われ、最終的に一名が選出されて女王となる。
かつてシュク10世の時代にリンクスの支配系統が変化したとも言われるが、シュク7世
から10世の時代に周辺の山猫族に対する王化政策を急いだ結果、若干の体制変更が
伴ったものと思われる。ラシェルら、アビフの三姉妹は女王選考過程の最終段階で
シュク17世と同席した。
シュク17世はリンクス貴族の出身ではないが、生来鷹揚で思慮深く、強い意志を持つ。
妹エディートはナタン大将軍の妻。移動宮殿の和約の際、宗廟の鍵をウルタに渡す。
リンクス国家宗廟は前述したように歴代女王の墓所であって、血統上の先祖を祀る
場所ではない。
ウルプライムに元首として訪問した際、前触れも無くスピタマ高皇に面会を求めたり
一般市民の葬儀に女官等を引き連れて参列するなど、他国の作法に無頓着な行動を
取ることもあるが、それはリンクスが全般的に持っている山猫の猫に対する素朴な
優越感に由来するものと思われる。
第十巻のあらすじ
単身移動宮殿へと乗り込んだウルタは、「嘯虎」を用いて命懸けでリンクス
女王と面会。全てを賭けていたのはリンクスも同様。女王は無条件降伏を
申し入れるが、ウルタは和平と協力を申し出る。リンクス大将軍ナタンは
鎮西軍の準備と戦略の妙を知り感嘆。ウルプライムは望外の大勝利に歓喜する。
ウルタ失脚を狙った一部勢力は失敗者を処刑。外界から遮断された施設で子猫
たちの世話係となっていた矢島は、問題児たちに翻弄されていた。
キャラクターピックアップ
ムコウ
第四十一回鎮西将軍。リンクス東方軍集団に対して大敗を喫する。
ウルタール最西端の村の老人の言う「またも敗けたり鎮西軍」の
印象を強くした猫。
将軍でありながら前線を自らの部隊で守り、モシェ指揮下の東方軍集団
を押し留めて、自軍の将兵を退却させた後、討ち取られる。
その遺骸は埋められたが、モシェによって掘り起こされ、頭骨を兵舎の
食堂に吊された。モシェは食事の度に兵等を強いて、頭骨を辱めたという。
後に、カツゲンの黒猫奇襲隊によってムコウの頭骨は奪還され、ウルプラ
イムで暮らす孫娘に届けられた。
第四十四回鎮西軍、「直情」カッコウの大伯父。
事象
不死隊
リンクス軍の主に貴族子弟らによって構成される女王直属の精鋭部隊。
アケメネス朝ペルシアに同名のエリート部隊がある。ヘロドトスによれ
ば、金の林檎の槍部隊なるものが出てくるが、これが不死隊の一部と
される。リンクス不死隊の由来は、女王の移動宮殿を守備するために
彼らエリート部隊が回転陣形を展開することに依っている。
一回転して敵前面に当たった際の損害の補充を後方で行って、最初に
敵対した時と同じ戦力を常に敵に対して維持する。
不死隊には、精鋭中の精鋭とされる緋色不死隊が存在する。
隊員は、リンクスの好む色である緋色に毛先を染めている。
新刊『ウルタールのうる第十巻』
表紙 リンクス女王シュク17世 「沈黙せよ」
附 「ウルタール世界の地図」
ダウンロードしてすぐお読みになれます。
次巻発売開始迄には、当ブログ内の該当連載記事が
順次消去されていきます。
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