『ウルタールのうる』第三十三巻が出版されました。
ウルタ君に誓ったように、この構想の終わりを見ている以上、飼主は
時間を見つけて創作を止めないのです。ただ独り、軍用帆船フーサトニック
へと向かう半潜水艇 H・L・ハンリーのように。
転換
三十三巻から状況が転換します。ウルタがウルタールに現れた311年より
以前の299年から物語が進行します。
これまでのあらすじ
猫の国ウルタール。異界の国家の意思によって猫の国へと導かれた
メインクーンのウルタとその飼主は互いに異界で自らに課した戦い
を続けながら、再び共に帰還することを願う。ウルタは第四十四回
鎮西将軍となって西方のリンクス女王国と交戦。電撃的な和議を結
んだ後、南方の屍鬼討伐を完了。
三十三巻あらすじ
ウルプライム東北部、かつてこの土地から起こった思想結社の成り立ち
と、その創始者たちの若年の日々が描写される。
高教は高教に反する者たちによって、よりその姿を明確化することとなる。
暗殺されたブリハスの若年時、教祖タソスを見いだしたのは彼であった。
語るべき事が幾つもある。
語り得なかった者達のために。