川口はいいところよ・・  ようこそ新潟へ

新潟県中越地震震源地から今年で早や12年。そげ落ちた信濃川の河岸段丘の表土も自然の力で草木が戻りました。

地震その時(再掲9)

2007-02-02 19:44:53 | ワブログから引っ越しました
二度目の連絡

「いま、長岡と湯沢からパトロール隊が向かいました。」



応援がくる



「運転手さん、集まってくださーい。」



応援が向かっていること、ここまでたどり着けるのなら道はつながっていること、これから滞留者の人数などを確認に回ること、家族等に連絡は取れたかなど手短に確認しあった。



私たちは手分けをして滞留者・滞留車両の確認作業を始めた。

・車両NO.

・同乗者名簿

・連絡先

・住所

・何処から来てどこに行くのか

・家族、会社に連絡はとれたか

・困っていることはないか



時間はある。

A4サイズの紙が順に回り終えたのを確認。

再度 管制室と連絡をとった。



観光バス  2台

マイクロバス2台

普通車   76台

大型貨物  2台

普通貨物  4台

オートバイ 1台



高速道路ならではの関東から東北にまで及ぶ居住地と行き先。

様々な人間模様がそこにあった。



上り車線の出口からくる人影が見えた。

「4(3?)時間本線で待っていたけど誰も来ないからここまで歩いてきた。」

男性はかなり高揚していた。

「責任者はいないのか」

「ここにはいません。」

気持ちはなかなか静まってくれなかった。



「この人たちを攻めないで。」

「みんな、頑張ってくれてたんだから。」

なだめながらマイクロバスに連れて行ってくれた。



余震は続いていた。



「では、これからは何か変わったことがありましたら車をノックさせていただきます。必要な事がありましたら従業員に声をかけてください。」

「眠れないと思いますが少しでも身体を休めてください。」

「あんたもね。よく頑張ったね。」

 

その一言が胸にしみた・・