川口はいいところよ・・  ようこそ新潟へ

新潟県中越地震震源地から今年で早や12年。そげ落ちた信濃川の河岸段丘の表土も自然の力で草木が戻りました。

合併と住民投票    修行僧

2007-02-04 22:45:18 | ワブログから引っ越しました
小千谷、長岡両派のチラシは以下のように主張しています。

「小千谷派」

・ 長岡市と合併すれば、小千谷市民の感情をさらに害してしまう

「長岡派」

・ 小千谷市との合併は、市民によって拒否される可能性がある



これだけの判断材料で、選択しなければいけないのでしょうか。

町や住民の将来展望などどうでもいいのでしょうか。

町民が一丸となって協力しなくてはいけない時期に、こんな投票の為に厳しい財政から300~500万も掛けるのでしょうか。

悲しくなります。



平成14年度に行われた、合併アンケートでは、あの偏った数々の説明会にもかかわらず、すぐに合併すべきが30%。いずれ合併が30%。

政治や行政に携わっていた方々、特に議員さんたちは、合併も視野に入れて学習し、議論しておく必要があったと思います。

にもかかわらず、議会は長岡派と小千谷派、真二つと聞きました。

町が二分しないように、町民が誤った判断をしないように説明する義務があるはずだと思うのですが。

しかも、ここまで財政を悪化させた責任の半分は議会にある。と多くの町民は考えています。

なのに、誰もがちゃんとした説明すらしていません。



住民投票を実現する会も、説明責任を果たしているようには思えません。

署名活動のときに、なぜ小千谷と合併したいのかを説明しなかったのでしょうか。

今頃になって、「だまされた。」と怒っている運動員や署名者がいます。

真に地域や住民の将来を考えて、行動されたようには見えてきません。



選んだお前らが、署名したお前らが・・・。

結局、責任は町民がとることになります。

まず手始めに、水道料金・下水道料金・ガス料金などの公共料金が大幅に値上げされるはずです。




合併と住民投票Ⅱ    修行僧

2007-02-04 22:42:31 | ワブログから引っ越しました
明日は合併先を選ぶ(選んでいただけるか?)の住民投票です。



今日の朝日新聞26ページ目のほぼ1面を使用して川口町の合併投票について特集しています。以下抜粋します。



《経緯》

昨年8月、合併の相手先を住民にたずねる意向調査を実施

(回収率82%)

☆結果  長岡市         約29%

     小千谷市とともに長岡市 約27%

     小千谷市        約22%

     魚沼市         約19%



町は上位2つを合わせ「過半数が長岡市」と判断し、町議会の論議を経た上で、長岡市に合併協議を申しいれ、小千谷市にも参加を促した。

しかし、町民の一部から「小千谷市とともに長岡市」は、「小千谷市との合併をもとめているとも受取れる」との異論がでて、住民投票を求めた。



町には4年前、小千谷市から求められた合併協議の要請を断った経緯がある。このことも、町民の合併論議を複雑なものにしている。



《両派の主張》

☆小千谷派

・長岡市と合併すると、飛び地となる

・「飛び地でも」というのは川口本位の考えで小千谷の市民感情を害する

・小千谷とは、長期間広域行政や民間の互助団体をともにしてきた

・歴史的にも地理的にも一体感があり、合併による変化が小さい

・除雪1つを取っても、十分手当てしてもらえなくなる恐れがある



☆長岡派

1月28日に町生涯学習センター体育館で町長後援会主催の新年会が開かれた。480名規模で、長岡への投票を呼びかけた発言が相次いだ。

・小千谷は川口を意思がないと明言し、長岡は受けて立つといっている

・早く合併しないと第二の夕張市になる可能性がある

・将来を見据えれば長岡市しかない

・魚野川や温泉、簗場の観光資源がもっと生かせるようになる



《町議会議員の動向》

14名のうち、長岡に投票を薦めるチラシに9名が名を連ねた。



《合併相手先の考え》

大小の違いはあっても両市長とも川口町との合併には慎重だ。

☆谷井小千谷市長(人口約4万人)

「申し入れがあれば話しはうかがうが、私の一存でどうこう言えない。議会や市民の受け止め方を踏まえたうえで判断しなければならない」

「町健全化策の提示。それを含めて十分検討し、小千谷市民にメリットがあると見込めれば、合併も視野に入ってくる」

懸念するのは、町が運営する温泉施設の経営内容で「赤字をどう削減するかなど、将来にわたる改善策を数値で示してほしい」



☆森長岡市長(人口約28.3万人)

「川口町との合併に関する情報、全体像を十分開示したうえで、議会や市民の理解がえられるかどうかにかかっている。いずれにしても時間はかかる」

森市長自身の見解は「財政難の川口町を救済するための合併で、長岡に大きなメリットは見込めない」それでも仮に川口と合併するとすれば、それは中越の中心都市としての責任感からだという。

飛び地によりどういう問題があるかよく検討する必要がある。

「中核都市構想は5年、10年先を見越して打ち出しているわけで、そのために今、無理やり合併する考えはない」



《修行僧の私見》

今回の合併論議は、「川口町の財政難を小千谷市か長岡市に助けていただこう。」どちらが助けてくれそうだと言う論議になってしまった感があります。

どちらのチラシもメリットだけを強調して、それぞれのデメリットには触れようとしていません。

議員さんからは、4年前に合併しなかった経緯を含め、正確な情報や数字を示していただくべき機会だったと思います。

赤字になると容易に判断できたはずの古民家や温泉プールを造った責任や反省は聞こえてきません。



いずれにしても明日は投票日。

チラシだけでなく色々なものを参考に自分の意思を示しましょう

・ 小千谷市にする

・ 長岡市にする

・ 棄権する

3つの選択肢があります。

今回は投票率が50%を越えないと、開票しないことになっています。

(白票や魚沼市と書いた無効票も投票率に加えられます)

棄権も立派な意思表示になると確信しています




地震その時(再掲11)

2007-02-04 12:58:26 | ワブログから引っ越しました
平成16年10月24日の空が白み始めた頃

「今、飯を炊いてるから、汁も作ってるよ。」下り厨房では

余震が続く真っ暗な建物の奥で懐中電灯を頼りに準備を進めてくれていた。



やがて朝。

冷え切った身体に暖かなお汁がしみ込んでいった。

「あのう、お代わりしていいですか?」

遠慮がちに次々にカップが差し出される。



「いま、上り本線を土嚢を積みながら緊急応急措置をとっています。」

「作業が終了し安全が確認されましたら小千谷方向に向かいます。」

越後川口から小出までがとくに酷く走行出来なる状態ではなかった。



平成16年10月24日日曜日 快晴。

越後川口上りSAは落ち着きを取り戻していた。

販売用の携帯電話の充電器がSAにおいてあった。

順番に車のバッテリーで充電。

各自が家族や会社に容易に連絡が取れる状態になっていた。

おにぎりやペットボトルも充分ある。

それぞれに帰り支度を始めていた。



「緊急応急措置が終了しました。確認次第10時より出発を始めたいと思います。」

発表後余震が続いた。

出発は延期された。

かなりの段差に土嚢を積んだだけでは小規模な余震でも二次災害が起きる。

慎重に避難誘導の開始が進められた。



誰となく残っていたおにぎりや飲み物を車に配り始めていた。

「沢山頂きましたのでもう充分です。

ありがとうございました。」

「まだ、沢山あります。これからどうなるかわかりませんのでじゃまにならないと思いますのでどうぞ持っていってください。」

従業員は遠慮する車の窓に入れて歩いた。



「大変お待たせしました。現在パトロールカーがこちらに向かっています。

到着後順次出発を開始します。普通車、中型車、大型車の順に出発します。」

オートバイクは先導車の脇につけた。

1台ずつSAの入り口に移動を開始。長い列が作られた。

しばらく待機。



見送りのため従業員が並んでいるところに1台不自然に車が横付けした。

けげんな顔の私たちに



「お世話になりました。」

挨拶にきてくれたのだ。

「こちらこそ。わざわざありがとうございます。気をつけていってくださいね。」

次々に車は挨拶をして列の最後尾につけた。



先導車を先頭に静かに車は出発を始めた・・



どの車からも大きく手をふるのが見える。



私たちは涙でぐちゃぐちゃになっていた。