高知からのメール
1998~1999年
お断り事項
これは、高知から来たメールの興味深いものを選んで載せたページですが、内容は高知に98年春から住む人が断片的に見たり独断と偏見で思ったりしたことなので、多分誤りが多くあるということを断わっておきます。
1998年
9月25日 金曜日 台風について
いやー、降りました。降りました。
一時間で112mm、一日で800mm。
ちょっとなかなか出来ない経験でした。
底が抜けたようにとか、たたきつけるようにとかいうけど、まさに ダァーと凄い音がしたっきり、何時間経っても音が止みません。 何かがとうとう壊れてしまったような感じでした。雨が降っているだけなのに、何と いえずパニックになるような気分です。
ニュースでは県都水没といっていましたが、そのとおり昨日の夜は市全体が池という か湖の中に入ってしまったようでした。どの道路も車が水につかって走らなくなる し、庭や家の中でおぼれて死ぬ人まででました。推定では2万戸が浸水したそうで す。
うちの周りの家も床上浸水までいったようです。朝はうちの横の道路が川になっていて 通れないので見えませんでしたが、仕事帰りに通ると家財道具や畳があちこちに積み 上げてありました。
でも、幸いうちは少し高いところに建っているので、なんともありませんでした。
いろいろ二度と出来ないような経験ができます。激しい気象の高知です。
それでは、明日は金毘羅さんへ行ってきます。といっても、行けるかちょっと不安です。
9月28日 月曜日 こんぴらさん
金比羅さんに行って来ました。
参道入り口近くにある敷島館という玄関が道後温泉を思わせる由緒のありそうな旅館 に泊まりました。金毘羅さん、善通寺にも行きましたが、さすがにまだ覚えていまし た。ただ、暑くはありませんでした。
最近できた満濃池公園という所にも行きました。何キロもの専用道路、何百台も入る 駐車場、何ヘクタールもの人工の緑の丘、広大な国営の公園(整備中)でしたが、莫 大な無駄使いという感じもしました。初めての満濃池も見えました。
JRが不通になっているので、高速バスで行きましたが、高速道路から歩いて降りた のは初めてでした。土讃線の復旧には今年いっぱいかかるそうです。 水害の傷痕は深くて、今もあちこちに山のように家財が捨ててあります。収集が追い つかずいまだに量が増えています。グランド全体が捨てられたごみで埋まっている所 もありました。
はりまや橋の商店街も、各店水洗いをしたり、本屋さんがごみの山の中に本を投げ捨 てたり、水に濡れた衣料品の安売りをしたり、後始末に懸命でした。 うちの少し東側の地域が一番被害が大きくて、2日間は、二階まで水に浸かって広い 池のようになっていました。今月いっぱい休校の学校もあるそうです。 土曜日の午前中晴れた他はいまだにぐずついた天気です。
10月 5日 月曜日
大会のついでに瀬戸大橋も見てきました。橋の外見はもう完成していました。舗装と かの道路工事と陸上側の取付け道路の工事が残っています。歩道もついていました。 すぐそばの山の上から、目の前に今治ー馬島間と馬島ー大島間の2つの橋と来島海峡 が見えますが、壮観でした。
高知へ帰ってくると、久万川の堤防沿いに積み上げてあった、被災ごみがきれいに片 づいていました。また、久万川沿いを走れるようになりました 。
10月26日 月曜日
室戸岬の見物もしてきました。マラソン大会の都度、各地を見るのもいいですね。 でかい空海像(16m)と後ろで寝ている金色の涅槃像が異様でした。
マラソンコースは、特に復路は、岬をバックに立つ大空海像を目指して、大岩と大波 の海岸沿いを走る雄大な景観のコースでした。 疲れていると目標が遠くに見えて余 計疲れますが。
12月 3日 木曜日 忘年会の話
おととい(12月1日)もう忘年会の第一弾がありました。
また飲み会の話だと羨ましがられるでしょうが、紹介します。
飲むのは代わってほしいですが、いろいろ高知でなくては出来ない経験ができます。
行ったのは得月楼という所で、宮尾登美子原作で映画にもなった「ようき楼」(漢字 を忘れました)のモデルになった料亭です。
はりやま橋近くにある、115年の由緒と格式のある料亭で、さすがに映画になった 雰囲気があります。だけど、最近格式高さだけではやっていけなくて、昼食とか60 00~8000円コ-スの忘年会などもやり、庶民化しているそうです。とはいえ、 高知独特の皿鉢(さわち)料理が出て、高知伝統の座敷遊びも教えてくれました。
特に高知独特のものを紹介すると、一つは、「箸拳(はしけん)」といって、2人 で、2人が手に隠し持った箸の合計数を当てあうゲームです。負けたほうがお酒を飲 まないといけません(うれしい悲鳴?(笑)。いろいろ遊び(ゲーム)をしました が、結局最後に飲むのは共通です。)。握った本数により、手の筋の形が変わってく るのを見て、相手の持っている本数を読み取るのだそうです。
もう一つは、「べく杯」といって、6角形のこまをまわして、倒れた向きに座ってい る人がこまの側面に書いてある絵(おかめ、ひょっとこ、天狗の3種)の形の器(入 る量が種類により大きく違う)でお酒を飲まないといけないというものです。こまが まわっている間に歌う歌の文句とメロディーが面白いです。「ベロベロの神様は正直 な神様よ。一番(男前)はどなた---(忘れました)。」(( )の中の文句を変え ます)。いかにも酔っ払っているような歌詞です。
普通の忘年会とはいえ、料亭だけあって、仲居さん2、3人と芸者さん一人がついて いました。ベテラン(笑)の芸者さんが教えてくれました。
それから、記憶に残ったことを一つ。中居さんが、ようかんを手で取ってお客さんに 渡したら、芸者さんが、「そういうことはやめなさい。」と注意しましたが、言われ た中居さんは、あんたにいわれることじゃないわよ。というような目をしていまし た。映画ようき楼の「なめたらいかんぜよ」の世界をちょっと思い起こさせました。
うさぎの感想
同じ四国と言っても、4県各々にかなり気風には違いがある様な気がします。
高知は「豪快」なイメージがあります。やはりそこに住んでみないと分からないことが沢山ある様で、旅行好きなうさぎにとっては面白いことが沢山あります。
こういう場面も実際に見てみたいですね。
12月11日 金曜日 忘年会の話 その2
昨日は、また忘年会がありました。7人のこじんまりとした会でした。
ふぐ料理を一回食べてみたいということで、高い会費で行ったのに、
小さく切って茹でてあるの(何というのでしょう)を食べては、
「ゴム食べゆうようなが」
「なんぼかんでもいっしょや。まとめて飲みこも」
ふぐさしを食べては、
「味がない」
猫に小判でした。やっぱり分厚くて味の濃い鰹のたたきがあうようです。(ちなみに 高知では生にんにくの厚いスライスと一緒に食べるので、翌朝はプンプン匂うのです が、男でも女でも、全然気にしなくていいのだそうです。)
しかし、飲むにつれ、普段聞けない豪快な思い出話をいろいろ聞くことが出来て、楽 しい会でした。
12月13日 日曜日
安芸タートルマラソンに行ってきました。
コースは、広々とした畑の中を走る平坦なコースでした。野良時計という札幌時計台 のような観光名所も通りましたが、必死の7km辺りだったので見つけられませんで したが、夜のニュースで見ると、すぐそばを走っていました。ちなみに、ニュースに は私は映っていませんでした。坂本竜馬のかっこう?をした人とか、最後の方でのん びりと走る人とかが出ていました。
スタートゴ-ル付近は街の中でしたが、万国旗で飾られ、歓迎、応援の看板があちこ ちにあって、街中で大会を作り上げているという良い雰囲気でした。走り終わった後 は、小さな子供まで「頑張ったね」と声をかけてきました。思わず「うん」と頷いて いました。
12月19日 土曜日
今日は、トレーナー1枚で暑いくらいでした。高知には冬があるのでしょうかという 感じです。
昨日は本年最後の忘年会で、また帰り着いた途端に寝てしまいました。
職場のOBの忘年会でした(現役は幹部だけ出席)。若い人には薄れてしまった、う わさに聞く高知県人の姿が垣間見えます。
「新入りに挨拶をさせろ」(新入りといっても60才ですが。)
「わしに挨拶が無いぞ」
「わしの酒が飲めんがか」「薬飲むゆうように飲むなよ。一気にいかんかい。」
一方で、「〇〇も死んだか」「ゴルフしよにも体動くのが4人集まらんよになった」
とか、体は弱っても、口の方は変わらないようです。
-これであなたも高知県人-
今日は、高知弁を紹介します。
助詞、助動詞の方言は、名詞、動詞、形容詞などより、会話に出てくる頻度がずっと高いので、次の6つを使えればほぼ高知県人です。(?)
1 ~(し)ゆう : ~(し)ている
(西日本方言「~(し)よる」が変化)
(活用形は、よら、より、ゆう、ゆう、よれ、よれ)
雪が降りゆう。 ビールを飲みゆう。
2 ~(し)ちゅう : ~(し)ている
(西日本方言~(し)とる→~(し)ちょる→~(し)ちゅうと変化)
(活用形は、ちょら、ちょり、ちゅう、ちゅう、ちょれ、ちょれ)
「晩御飯何?」「 カレーしちゅう。」(カレーしている。)
寄っちょれよ。寄っちょれよ。(寄って(どいて)いろよ。)
3 ~きー : ~だから
(西日本方言「~けん」が変化)
高いきー買わん。
4 ~ろう : ~でしょう
(~やろうの「や」が抜けたもの)
もうすぐ来るろう。
5 ~が : ~の
「10分待ってもらわないかんがよ。」「もう時間がないが。」
6 ~ばあ : ~ほど、~くらい
「ビール何本?」「3本ばあもらおか。」
もちろん名詞、動詞、形容詞などの方言はたくさんあります。印象に残っているのを 一つ。
宴席でジャンケンのゲームをしている時、誰かが、「じゃんけん、ぴ(Pi)-」と 言ったので、舌でもかんだのかぐらいに思っていたら、他の一人が「ぴ-?」。続け て「酔っ払ったのか」とでも言うのかと思ったら、次の言葉が意外でした。「ぴ-と はなつかしい。」 二人とも地元の人で、「ぐー、ぴー、ぱー」というのだそうで す。そういえば、愛媛でも「ちょき」のことを「ちー」とは言っていましたが、高知 ではさらに変化しているんですね。
ここからうさぎ♪
うさぎも愛媛県生まれだけど、ちょきのことを「ちー」って言うのって初めて聞いたよ。
四国の中で1番標準語に近いのが、うさぎの生まれた宇和島市だって聞いたことがあるけど、(愛媛県の東の方の西条市出身の人から)本当なのかもしれないね。
もちろん、宇和島弁も色々あるし、愛媛共通の方言もあるけどね。
1999年
1月21日 木曜日
20日の新聞記事から2つ。
一つ目は、
うちの近くの敷紡 (全国5指にはいる名門紡績工場だったんだそうです。) がと うとう閉鎖されます。跡地(7.4ha)には来年中にジャスコ(高知初進出)が、 大ショッピングセンターを開店するんだそうです。地元の商工会は、ショックを受け 戦々恐々だそうです。しかし、近所の人は大変便利になるでしょうね。
二つ目は、記事そのまま書くと、
「驚異の高知女性事情」
経済企画庁が発表した「豊かさ指標」で、高知県は「女性の働きやすさ」が1位に輝 いた。働く人のうち、45%が女性という数字もある。仕事帰りに飲み屋でちょっと 一杯という女性グループも珍しくない。女性が元気いっぱいに働く風土は、県外の人 から見れば、ちょっとした驚異だそうだ。
いわゆる、「はちきん」ですね。どろめ祭りをはじめ、元気な女性をよく見ます。
この前、うちに帰って自転車置き場に自転車をおいているちょうどその時、「○○ さーん」とマンション全体に響き渡る女性の声。うちの方から聞こえてきて、あまり声が大きいので、火事でもあったのかと駆けつけると、宅急便でした。正にインターフォン いらず。ただ、マンション中の○○さんが出てくると思うけど。
一度、高知駅で列車から降りる時も、ドアが開くと同時に一斉に押し寄せる女子高校 生。そこにおばさんの一喝。「おまえら、ならばんかい」。高校生は「こわー」。お ばさんも高校生もどっちもこわかったけど。
2月 1日 月曜日
プロ野球のキャンプが今日から始まりました。高知にも西武、阪神、ダイエーの3 チームが来ました。西武は松坂君、阪神は野村監督人気でこれまでにない人出だそう です。
昨日はあの小さい高知空港にそれぞれ500人も報道陣とファンがつめかけま した。
影が薄いのがダイエーで、高知市が招致して来てもらったのに人気薄でさびし い目にあわすといけないということで、昨日も市職員のさくらを空港に派遣してなん とか300人確保したとのことです。
キャンプ初日は雨でした。それにしてもグアムとか沖縄でキャンプを張るのはわかる けど、高知は東京と気温はそんなに違わないのに。
2月 3日 水曜日
初めての雪です。今朝は屋根や芝生に薄らと積もっていました。昼間は止んでいまし たが、夜になってまた降り始めました。宇和島は3cm積もったそうです。外は耳が 痛いほど寒いです。
マラソン練習もお休みです。自分が好きでやっているのに、休める理由がつくとうれ しいです(笑)。
2月 5日 金曜日
高知のニュ-ス その1
昨日は寒かったです。高知で-4.2℃まで下がるとは。凍った道を自転車で恐る恐 る出勤しました。
梼(ゆす)原村では真冬日(最高気温が0℃以下)だそうです。高 知で真冬日!早く元の暖冬に戻れ~。
毎日、プロ野球キャンプの様子を放送していま すが、野村監督も風邪で一日ダウン。今日も大きなマスクをしていました。
NHKの とぼけた味の久保アナ(ニュース11、女性)も昨日までキャンプ取材に来ていまし たが、寒さに震えたそうです。
でも今日はやっと少し暖かくなりました。
高知のニュ-ス その2
高知県内でパン、ウインナーなどに針が入れられる事件が相次いでいます。毎日スー パー、コンビニのパン、弁当で生活している私には脅威です。さすがに確かめてから 食べるようになりました。悪質すぎるいたずらです。これだけは冗談抜きで、やめて ほしいです。
2月 8日 月曜日
また暖かさが戻ってきました。
昨日はプロ野球キャンプ初めての日曜日、地元のテレビでも新聞でも一番の話題で す。
四国をはじめ、近畿、中国、九州、東京と各地から、西武は9000人、阪神は 8000人とかつてない見物客が押し寄せました。
地元新聞の記事の中から。
西武 : NHKの有働由美子アナ(29)も、「すごい人出にびーっくり。巨人より 多い」。 NHKアナのコメントを載せるのも地元新聞ならではだけど、それにして も年齢まで書く必要はないと思うけど。
阪神 : 野村監督が動いただけで、「動いた。動いた。」と大騒ぎ。 一方、ダイエーは県内客が主。客のコメントも 「西武、阪神がいっぱいそうなので 来ました。」
去年10月に出来て、予想以上の人出で話題となっている「ひろめ市場」に行って来 ました。
屋根付きの広いスペース(4000m2)に並んでいる約60件の店の多くは、各種 食べ物屋です。
テーブルが広場や通路に並んでいて、これは各店共用です。好きな物 を買ってきて、好きな所で食べるわけです。私はラーメン、私はお寿司、私はコー ヒーとケーキでいい、私は焼き鳥とビール、と決して希望の一致しない家族でも、一 緒のテーブルで食事が出来ます。
建物の新しさと祭りの屋台が並んでいるような懐か しさ、気楽さ自由さがあって、人気を呼んでいる理由がわかる気がしました。
土産物屋など食べ物屋以外の店もあります。場所は高知城と帯屋町商店街の間です。 ちなみに、「ひろめ」の由来は、いわしの稚魚ではなく(それはどろめ)、四万十川 の幻の魚でもなく(それはあかめ、中のミニ水族館にいます)、土佐藩の名家老、深 尾ひろめさんの屋敷跡に作られたからだそうです。
2月 9日 火曜日
久しぶりにやってしまいました。お金を持たずに買い物を。15年ぶりぐらいでしょ うか。
でもわりと軽症の方です。弁当屋さんで、「焼き肉弁当」と注文して、すぐ財布を職 場に忘れたのに気がついたので、まだ鍋に火を点けたところでした。「取り消しま す」と言うと、ちょっといやな顔をしていましたが、ちょくちょく行くところなの で、「財布を忘れました」と言ったら笑って許してくれました。
独身時代は何回かやりました。食事に行って、席についただけで帰ったことも、注文 してから気がついた時も、最も重症なのは食べてから財布がないのに気がついたこと もありました。レジに買い物を持っていって気づいたこともありました。どれも何と かなりましたが。
ただし、今回は、うちには1円もおいていないので、バナナと朝用のパンとチョコ レートと、うちにある全食料が晩御飯になってしまいました。でも、まだ足りない。
懲りたのでしばらくはしないでしょう。
2月12日 金曜日
今日、竜馬さんが地上に降りました。桂浜の銅像です。
昭和3年に建って以来70年、亀裂が見つかり放っておくと倒れるかもしれないということで、台からおろして修理するのだそうです。
下から見上げると人より少し大きいぐらいにしか思っていませんでしたが、テレビで工事中の様子を見ると、でっかい。頭だけでも人間の上半身ぐらいはありますね。
今は、傷がつかないよう包帯でぐるぐる巻きで囲いもされていますが、台のすぐそばに据え付けた後、2月20日から3月中旬まで修理をする間は、すぐ目の前で見られるそうです。
またとない機会なので、20日には見に行って みるつもりです。
2月20日 土曜日
龍馬の銅像を見てきました。
台の横に降りていました。目の前に現れた時にはおおっと思うくらい、やっぱり大き かったです。台から降りても見上げる大きさです(身長5m30)。
でも、見学用に 銅像のすぐ前に足場が組まれているので、その上に上がると、竜馬の顔を正面から見 ることが出来ます。思った以上にいい顔をしていました。静かで雄々しい、高い志を 持っていることを感じさせるいい顔でした。
ただ残念ながら、下4分の3ぐらいはシートで囲われているので、胸から上だけしか 見えませんでした。全体が見えればもっと大きさを実感できたんでしょう。
手を懐に 入れているところとか袴、靴も見てみたかったけど、まあ顔を間近に見えただけでも 行った甲斐はありました。
明日から横にして修理するんだそうです。
修理費用5000万の募金中だったので、100円協力してきました。4000万近 くまで集まったそうです。
1998~1999年
お断り事項
これは、高知から来たメールの興味深いものを選んで載せたページですが、内容は高知に98年春から住む人が断片的に見たり独断と偏見で思ったりしたことなので、多分誤りが多くあるということを断わっておきます。
1998年
9月25日 金曜日 台風について
いやー、降りました。降りました。
一時間で112mm、一日で800mm。
ちょっとなかなか出来ない経験でした。
底が抜けたようにとか、たたきつけるようにとかいうけど、まさに ダァーと凄い音がしたっきり、何時間経っても音が止みません。 何かがとうとう壊れてしまったような感じでした。雨が降っているだけなのに、何と いえずパニックになるような気分です。
ニュースでは県都水没といっていましたが、そのとおり昨日の夜は市全体が池という か湖の中に入ってしまったようでした。どの道路も車が水につかって走らなくなる し、庭や家の中でおぼれて死ぬ人まででました。推定では2万戸が浸水したそうで す。
うちの周りの家も床上浸水までいったようです。朝はうちの横の道路が川になっていて 通れないので見えませんでしたが、仕事帰りに通ると家財道具や畳があちこちに積み 上げてありました。
でも、幸いうちは少し高いところに建っているので、なんともありませんでした。
いろいろ二度と出来ないような経験ができます。激しい気象の高知です。
それでは、明日は金毘羅さんへ行ってきます。といっても、行けるかちょっと不安です。
9月28日 月曜日 こんぴらさん
金比羅さんに行って来ました。
参道入り口近くにある敷島館という玄関が道後温泉を思わせる由緒のありそうな旅館 に泊まりました。金毘羅さん、善通寺にも行きましたが、さすがにまだ覚えていまし た。ただ、暑くはありませんでした。
最近できた満濃池公園という所にも行きました。何キロもの専用道路、何百台も入る 駐車場、何ヘクタールもの人工の緑の丘、広大な国営の公園(整備中)でしたが、莫 大な無駄使いという感じもしました。初めての満濃池も見えました。
JRが不通になっているので、高速バスで行きましたが、高速道路から歩いて降りた のは初めてでした。土讃線の復旧には今年いっぱいかかるそうです。 水害の傷痕は深くて、今もあちこちに山のように家財が捨ててあります。収集が追い つかずいまだに量が増えています。グランド全体が捨てられたごみで埋まっている所 もありました。
はりまや橋の商店街も、各店水洗いをしたり、本屋さんがごみの山の中に本を投げ捨 てたり、水に濡れた衣料品の安売りをしたり、後始末に懸命でした。 うちの少し東側の地域が一番被害が大きくて、2日間は、二階まで水に浸かって広い 池のようになっていました。今月いっぱい休校の学校もあるそうです。 土曜日の午前中晴れた他はいまだにぐずついた天気です。
10月 5日 月曜日
大会のついでに瀬戸大橋も見てきました。橋の外見はもう完成していました。舗装と かの道路工事と陸上側の取付け道路の工事が残っています。歩道もついていました。 すぐそばの山の上から、目の前に今治ー馬島間と馬島ー大島間の2つの橋と来島海峡 が見えますが、壮観でした。
高知へ帰ってくると、久万川の堤防沿いに積み上げてあった、被災ごみがきれいに片 づいていました。また、久万川沿いを走れるようになりました 。
10月26日 月曜日
室戸岬の見物もしてきました。マラソン大会の都度、各地を見るのもいいですね。 でかい空海像(16m)と後ろで寝ている金色の涅槃像が異様でした。
マラソンコースは、特に復路は、岬をバックに立つ大空海像を目指して、大岩と大波 の海岸沿いを走る雄大な景観のコースでした。 疲れていると目標が遠くに見えて余 計疲れますが。
12月 3日 木曜日 忘年会の話
おととい(12月1日)もう忘年会の第一弾がありました。
また飲み会の話だと羨ましがられるでしょうが、紹介します。
飲むのは代わってほしいですが、いろいろ高知でなくては出来ない経験ができます。
行ったのは得月楼という所で、宮尾登美子原作で映画にもなった「ようき楼」(漢字 を忘れました)のモデルになった料亭です。
はりやま橋近くにある、115年の由緒と格式のある料亭で、さすがに映画になった 雰囲気があります。だけど、最近格式高さだけではやっていけなくて、昼食とか60 00~8000円コ-スの忘年会などもやり、庶民化しているそうです。とはいえ、 高知独特の皿鉢(さわち)料理が出て、高知伝統の座敷遊びも教えてくれました。
特に高知独特のものを紹介すると、一つは、「箸拳(はしけん)」といって、2人 で、2人が手に隠し持った箸の合計数を当てあうゲームです。負けたほうがお酒を飲 まないといけません(うれしい悲鳴?(笑)。いろいろ遊び(ゲーム)をしました が、結局最後に飲むのは共通です。)。握った本数により、手の筋の形が変わってく るのを見て、相手の持っている本数を読み取るのだそうです。
もう一つは、「べく杯」といって、6角形のこまをまわして、倒れた向きに座ってい る人がこまの側面に書いてある絵(おかめ、ひょっとこ、天狗の3種)の形の器(入 る量が種類により大きく違う)でお酒を飲まないといけないというものです。こまが まわっている間に歌う歌の文句とメロディーが面白いです。「ベロベロの神様は正直 な神様よ。一番(男前)はどなた---(忘れました)。」(( )の中の文句を変え ます)。いかにも酔っ払っているような歌詞です。
普通の忘年会とはいえ、料亭だけあって、仲居さん2、3人と芸者さん一人がついて いました。ベテラン(笑)の芸者さんが教えてくれました。
それから、記憶に残ったことを一つ。中居さんが、ようかんを手で取ってお客さんに 渡したら、芸者さんが、「そういうことはやめなさい。」と注意しましたが、言われ た中居さんは、あんたにいわれることじゃないわよ。というような目をしていまし た。映画ようき楼の「なめたらいかんぜよ」の世界をちょっと思い起こさせました。
うさぎの感想
同じ四国と言っても、4県各々にかなり気風には違いがある様な気がします。
高知は「豪快」なイメージがあります。やはりそこに住んでみないと分からないことが沢山ある様で、旅行好きなうさぎにとっては面白いことが沢山あります。
こういう場面も実際に見てみたいですね。
12月11日 金曜日 忘年会の話 その2
昨日は、また忘年会がありました。7人のこじんまりとした会でした。
ふぐ料理を一回食べてみたいということで、高い会費で行ったのに、
小さく切って茹でてあるの(何というのでしょう)を食べては、
「ゴム食べゆうようなが」
「なんぼかんでもいっしょや。まとめて飲みこも」
ふぐさしを食べては、
「味がない」
猫に小判でした。やっぱり分厚くて味の濃い鰹のたたきがあうようです。(ちなみに 高知では生にんにくの厚いスライスと一緒に食べるので、翌朝はプンプン匂うのです が、男でも女でも、全然気にしなくていいのだそうです。)
しかし、飲むにつれ、普段聞けない豪快な思い出話をいろいろ聞くことが出来て、楽 しい会でした。
12月13日 日曜日
安芸タートルマラソンに行ってきました。
コースは、広々とした畑の中を走る平坦なコースでした。野良時計という札幌時計台 のような観光名所も通りましたが、必死の7km辺りだったので見つけられませんで したが、夜のニュースで見ると、すぐそばを走っていました。ちなみに、ニュースに は私は映っていませんでした。坂本竜馬のかっこう?をした人とか、最後の方でのん びりと走る人とかが出ていました。
スタートゴ-ル付近は街の中でしたが、万国旗で飾られ、歓迎、応援の看板があちこ ちにあって、街中で大会を作り上げているという良い雰囲気でした。走り終わった後 は、小さな子供まで「頑張ったね」と声をかけてきました。思わず「うん」と頷いて いました。
12月19日 土曜日
今日は、トレーナー1枚で暑いくらいでした。高知には冬があるのでしょうかという 感じです。
昨日は本年最後の忘年会で、また帰り着いた途端に寝てしまいました。
職場のOBの忘年会でした(現役は幹部だけ出席)。若い人には薄れてしまった、う わさに聞く高知県人の姿が垣間見えます。
「新入りに挨拶をさせろ」(新入りといっても60才ですが。)
「わしに挨拶が無いぞ」
「わしの酒が飲めんがか」「薬飲むゆうように飲むなよ。一気にいかんかい。」
一方で、「〇〇も死んだか」「ゴルフしよにも体動くのが4人集まらんよになった」
とか、体は弱っても、口の方は変わらないようです。
-これであなたも高知県人-
今日は、高知弁を紹介します。
助詞、助動詞の方言は、名詞、動詞、形容詞などより、会話に出てくる頻度がずっと高いので、次の6つを使えればほぼ高知県人です。(?)
1 ~(し)ゆう : ~(し)ている
(西日本方言「~(し)よる」が変化)
(活用形は、よら、より、ゆう、ゆう、よれ、よれ)
雪が降りゆう。 ビールを飲みゆう。
2 ~(し)ちゅう : ~(し)ている
(西日本方言~(し)とる→~(し)ちょる→~(し)ちゅうと変化)
(活用形は、ちょら、ちょり、ちゅう、ちゅう、ちょれ、ちょれ)
「晩御飯何?」「 カレーしちゅう。」(カレーしている。)
寄っちょれよ。寄っちょれよ。(寄って(どいて)いろよ。)
3 ~きー : ~だから
(西日本方言「~けん」が変化)
高いきー買わん。
4 ~ろう : ~でしょう
(~やろうの「や」が抜けたもの)
もうすぐ来るろう。
5 ~が : ~の
「10分待ってもらわないかんがよ。」「もう時間がないが。」
6 ~ばあ : ~ほど、~くらい
「ビール何本?」「3本ばあもらおか。」
もちろん名詞、動詞、形容詞などの方言はたくさんあります。印象に残っているのを 一つ。
宴席でジャンケンのゲームをしている時、誰かが、「じゃんけん、ぴ(Pi)-」と 言ったので、舌でもかんだのかぐらいに思っていたら、他の一人が「ぴ-?」。続け て「酔っ払ったのか」とでも言うのかと思ったら、次の言葉が意外でした。「ぴ-と はなつかしい。」 二人とも地元の人で、「ぐー、ぴー、ぱー」というのだそうで す。そういえば、愛媛でも「ちょき」のことを「ちー」とは言っていましたが、高知 ではさらに変化しているんですね。
ここからうさぎ♪
うさぎも愛媛県生まれだけど、ちょきのことを「ちー」って言うのって初めて聞いたよ。
四国の中で1番標準語に近いのが、うさぎの生まれた宇和島市だって聞いたことがあるけど、(愛媛県の東の方の西条市出身の人から)本当なのかもしれないね。
もちろん、宇和島弁も色々あるし、愛媛共通の方言もあるけどね。
1999年
1月21日 木曜日
20日の新聞記事から2つ。
一つ目は、
うちの近くの敷紡 (全国5指にはいる名門紡績工場だったんだそうです。) がと うとう閉鎖されます。跡地(7.4ha)には来年中にジャスコ(高知初進出)が、 大ショッピングセンターを開店するんだそうです。地元の商工会は、ショックを受け 戦々恐々だそうです。しかし、近所の人は大変便利になるでしょうね。
二つ目は、記事そのまま書くと、
「驚異の高知女性事情」
経済企画庁が発表した「豊かさ指標」で、高知県は「女性の働きやすさ」が1位に輝 いた。働く人のうち、45%が女性という数字もある。仕事帰りに飲み屋でちょっと 一杯という女性グループも珍しくない。女性が元気いっぱいに働く風土は、県外の人 から見れば、ちょっとした驚異だそうだ。
いわゆる、「はちきん」ですね。どろめ祭りをはじめ、元気な女性をよく見ます。
この前、うちに帰って自転車置き場に自転車をおいているちょうどその時、「○○ さーん」とマンション全体に響き渡る女性の声。うちの方から聞こえてきて、あまり声が大きいので、火事でもあったのかと駆けつけると、宅急便でした。正にインターフォン いらず。ただ、マンション中の○○さんが出てくると思うけど。
一度、高知駅で列車から降りる時も、ドアが開くと同時に一斉に押し寄せる女子高校 生。そこにおばさんの一喝。「おまえら、ならばんかい」。高校生は「こわー」。お ばさんも高校生もどっちもこわかったけど。
2月 1日 月曜日
プロ野球のキャンプが今日から始まりました。高知にも西武、阪神、ダイエーの3 チームが来ました。西武は松坂君、阪神は野村監督人気でこれまでにない人出だそう です。
昨日はあの小さい高知空港にそれぞれ500人も報道陣とファンがつめかけま した。
影が薄いのがダイエーで、高知市が招致して来てもらったのに人気薄でさびし い目にあわすといけないということで、昨日も市職員のさくらを空港に派遣してなん とか300人確保したとのことです。
キャンプ初日は雨でした。それにしてもグアムとか沖縄でキャンプを張るのはわかる けど、高知は東京と気温はそんなに違わないのに。
2月 3日 水曜日
初めての雪です。今朝は屋根や芝生に薄らと積もっていました。昼間は止んでいまし たが、夜になってまた降り始めました。宇和島は3cm積もったそうです。外は耳が 痛いほど寒いです。
マラソン練習もお休みです。自分が好きでやっているのに、休める理由がつくとうれ しいです(笑)。
2月 5日 金曜日
高知のニュ-ス その1
昨日は寒かったです。高知で-4.2℃まで下がるとは。凍った道を自転車で恐る恐 る出勤しました。
梼(ゆす)原村では真冬日(最高気温が0℃以下)だそうです。高 知で真冬日!早く元の暖冬に戻れ~。
毎日、プロ野球キャンプの様子を放送していま すが、野村監督も風邪で一日ダウン。今日も大きなマスクをしていました。
NHKの とぼけた味の久保アナ(ニュース11、女性)も昨日までキャンプ取材に来ていまし たが、寒さに震えたそうです。
でも今日はやっと少し暖かくなりました。
高知のニュ-ス その2
高知県内でパン、ウインナーなどに針が入れられる事件が相次いでいます。毎日スー パー、コンビニのパン、弁当で生活している私には脅威です。さすがに確かめてから 食べるようになりました。悪質すぎるいたずらです。これだけは冗談抜きで、やめて ほしいです。
2月 8日 月曜日
また暖かさが戻ってきました。
昨日はプロ野球キャンプ初めての日曜日、地元のテレビでも新聞でも一番の話題で す。
四国をはじめ、近畿、中国、九州、東京と各地から、西武は9000人、阪神は 8000人とかつてない見物客が押し寄せました。
地元新聞の記事の中から。
西武 : NHKの有働由美子アナ(29)も、「すごい人出にびーっくり。巨人より 多い」。 NHKアナのコメントを載せるのも地元新聞ならではだけど、それにして も年齢まで書く必要はないと思うけど。
阪神 : 野村監督が動いただけで、「動いた。動いた。」と大騒ぎ。 一方、ダイエーは県内客が主。客のコメントも 「西武、阪神がいっぱいそうなので 来ました。」
去年10月に出来て、予想以上の人出で話題となっている「ひろめ市場」に行って来 ました。
屋根付きの広いスペース(4000m2)に並んでいる約60件の店の多くは、各種 食べ物屋です。
テーブルが広場や通路に並んでいて、これは各店共用です。好きな物 を買ってきて、好きな所で食べるわけです。私はラーメン、私はお寿司、私はコー ヒーとケーキでいい、私は焼き鳥とビール、と決して希望の一致しない家族でも、一 緒のテーブルで食事が出来ます。
建物の新しさと祭りの屋台が並んでいるような懐か しさ、気楽さ自由さがあって、人気を呼んでいる理由がわかる気がしました。
土産物屋など食べ物屋以外の店もあります。場所は高知城と帯屋町商店街の間です。 ちなみに、「ひろめ」の由来は、いわしの稚魚ではなく(それはどろめ)、四万十川 の幻の魚でもなく(それはあかめ、中のミニ水族館にいます)、土佐藩の名家老、深 尾ひろめさんの屋敷跡に作られたからだそうです。
2月 9日 火曜日
久しぶりにやってしまいました。お金を持たずに買い物を。15年ぶりぐらいでしょ うか。
でもわりと軽症の方です。弁当屋さんで、「焼き肉弁当」と注文して、すぐ財布を職 場に忘れたのに気がついたので、まだ鍋に火を点けたところでした。「取り消しま す」と言うと、ちょっといやな顔をしていましたが、ちょくちょく行くところなの で、「財布を忘れました」と言ったら笑って許してくれました。
独身時代は何回かやりました。食事に行って、席についただけで帰ったことも、注文 してから気がついた時も、最も重症なのは食べてから財布がないのに気がついたこと もありました。レジに買い物を持っていって気づいたこともありました。どれも何と かなりましたが。
ただし、今回は、うちには1円もおいていないので、バナナと朝用のパンとチョコ レートと、うちにある全食料が晩御飯になってしまいました。でも、まだ足りない。
懲りたのでしばらくはしないでしょう。
2月12日 金曜日
今日、竜馬さんが地上に降りました。桂浜の銅像です。
昭和3年に建って以来70年、亀裂が見つかり放っておくと倒れるかもしれないということで、台からおろして修理するのだそうです。
下から見上げると人より少し大きいぐらいにしか思っていませんでしたが、テレビで工事中の様子を見ると、でっかい。頭だけでも人間の上半身ぐらいはありますね。
今は、傷がつかないよう包帯でぐるぐる巻きで囲いもされていますが、台のすぐそばに据え付けた後、2月20日から3月中旬まで修理をする間は、すぐ目の前で見られるそうです。
またとない機会なので、20日には見に行って みるつもりです。
2月20日 土曜日
龍馬の銅像を見てきました。
台の横に降りていました。目の前に現れた時にはおおっと思うくらい、やっぱり大き かったです。台から降りても見上げる大きさです(身長5m30)。
でも、見学用に 銅像のすぐ前に足場が組まれているので、その上に上がると、竜馬の顔を正面から見 ることが出来ます。思った以上にいい顔をしていました。静かで雄々しい、高い志を 持っていることを感じさせるいい顔でした。
ただ残念ながら、下4分の3ぐらいはシートで囲われているので、胸から上だけしか 見えませんでした。全体が見えればもっと大きさを実感できたんでしょう。
手を懐に 入れているところとか袴、靴も見てみたかったけど、まあ顔を間近に見えただけでも 行った甲斐はありました。
明日から横にして修理するんだそうです。
修理費用5000万の募金中だったので、100円協力してきました。4000万近 くまで集まったそうです。
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